ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2013年5月6日月曜日

2013/05/06 の収穫:安倍吉俊『リューシカ・リューシカ』VI

2013/05/06 の収穫:讀物篇

  • 安倍吉俊 "リューシカ・リューシカ", VI, スクウェア・エニックス, 2013, ISBN978-4-7575-3941-9

うえをむいて、あるこう!!

その子の瞳に映るのは、
おとながこどもだったころに見えていたもの。
心のどこかに眠っている、
世界がフシギで満ちていたあの頃の景色。
「灰羽連盟」の安倍吉俊が描く、
空想少女リューシカの日常生活。

おもったことはあるのとおなじなの
うそっていったらこわれちゃうでしょ!!

いつだってどこだってリューシカがいくところは事件だらけ。
空相少女の日々をおびやかす謎や陰謀は尽きることがなく…。
WEBで話題沸騰 オトナが忘れた「あの感覚」を描く傑作コメディ第6弾!!

2013年4月22日に出た第6巻.あれやこれやでグズグズしてたらもう見つからない.こりゃアマゾン頼みかと諦めかけていたら,出先近くの書店で残部1冊なのを発見捕獲.やれやれ.

2013年5月1日水曜日

2013/04/30 の収穫:折口信夫『死者の書』,アルテス第4号ケージ特集

2013/04/30 の収穫:讀物篇

中公文庫 に続く2冊め.Air ファン必読の『死者の書』だが,2010年初版時にはなんとなくスルーしちゃってたので今頃.

「した した した.」雫のつたう暗闇,生と死のあわいに目覚める「死者」.「おれはまだ,お前を思い続けて居たぞ.」古代世界に題材をとり,折口信夫(1887-1953)の比類ない言語感覚が織り上げる物語は,読む者の肌近く忍び寄り幻惑する.同題の未発表草稿「死者の書 続編」,少年の眼差しを瑞瑞しく描く小説第一作「口ぶえ」を併録.(注・解説=安藤礼二)

岩波文庫版のカバー画は昭和18年の初版青磁社刊のカバーだそうな.解説によると エジプトの『死者之書』から選んだ図版,第89章の「オシリスの靈魂」で飾っていたからだ.つまり滋賀津彦が郎女によって再生するという物語は,キリストの復活と重ね合わせることも可能なエジプト神話,ばらばらに切断された大神オシリスが妻であり妹である女神イシスによって冥界の神として復活するという,世界神話との「習合」さえ想定されていたのだ. pp. 320/1 とのこと.コレのことか. The Egyptian Book of the Dead The soul visiting the mummified body in the tomb. The bird-goddess at the head is Isis, and that at the feet is Nephthys.

Ani & Tutu in the Underworld

※参考:青空文庫 (諸版あり)

ようやく買いました.なかなか見つからんかった.

ジャンル無用の音楽言論誌、創刊第4号は、大特集〈101年目からのジョン・ケージ〉に加えて、この冬話題となったふたつの公演、世界初のボーカロイド・オペラ『THE END』とイェリネク『光のない。』をフィーチャーしてお届けします。新たに作曲家・近藤譲インタビューもスタート、充実の連載陣もさらにパワーアップ!
ジョン・ケージ特集では、片山杜秀、白石美雪、細川周平、相倉久人、川島素晴、渋谷慶一郎、杉本拓、若尾裕、大和田俊之などなど、アルテスならではの多彩な執筆陣が、フレッシュかつ多角的な視点からケージに迫ります。 『THE END』は渋谷慶一郎ロング・インタビューと佐々木敦によるレビュー、『光のない。』は三輪眞弘×佐々木敦の対談ほか。輪島裕介、川崎弘二、石田昌隆、大石始、波多野睦美らレギュラー執筆陣による連載もますます充実! バック・ナンバーとともにどうぞお楽しみください。

●目次
◎世界初のボーカロイド・オペラ『THE END』
ロング・インタビュー:渋谷慶一郎 聞き手=光嶋裕介|ジェットコースターみたいなオペラにしようと思っていた
レビュー:佐々木敦|生者でも死者でもゾンビでもないもの
◎イェリネク『光のない。』
対談:三輪眞弘×佐々木敦|『光のない。』は自分の考える音楽そのものだった
レビュー:太田純貴|その区分を逆撫でし、ずらしてみせること

◎特別インタビュー:近藤譲[作曲家]第1回 聞き手=椎名亮輔

◎特集《101年目からのジョン・ケージ》
 片山杜秀|揺れる国にはジョン・ケージ
 白石美雪|ジョン・ケージ ことばの贈りもの
 有馬純寿×ヲノサトル|ケージというOSをめぐって
 相倉久人:一九六二年、記憶の迷路へ──ケージ初来日をめぐって
 川島素晴|ケージの音楽における自由と不自由
 若尾 裕|モダニスト ケージ
 大和田俊之|ハプニングとインプロヴィゼーション──ジョン・ケージと/の(非)政治
 杉本 拓|試論「4分33秒である」とは?
 松平 敬|《ソング・ブックス》における、作曲法とその変容
 谷口昭弘|アメリカ・クラシック音楽史の中のジョン・ケージ
 中川克志|ケージとポロック──絵画の音楽化? 音楽の絵画化?
 柿沼敏江・椎名亮輔|ジョン・ケージ ブックガイド
【100年目のジョン・ケージ in Japan】
 細川周平|時計と計時」
 渋谷慶一郎|オーヴァーフローの奇跡を超えて──ナンバー・ピースの可能性と罠
 北條知子|このperformanceは「演奏」であろうか?
 生成音楽ワークショップ|プリペアド・トレインの運転士として
 細川周平|鉄路の音 《プリペアド・トレイン》乗車記」

◎連載
波多野睦美|うたうからだ(3)
輪島裕介|カタコト歌謡の近代(4)ジェリー藤尾のやけっぱちソング
川崎弘二|武満徹の電子音楽(4)ラジオ・ファンタジー「炎」
石田昌隆|音のある遠景(4)1993年、イスラエル~ガザへの旅
小野幸恵|和の変容(3)大阪の庶民が育んだ世界遺産「文楽」
◎Re: music...〈音楽へ──〉
大石始|まつりの島 La isla de carnaval(4)霊山の麓を盆地を揺るがす屋台囃子のハートビート──秩父夜祭りを訪ねて
濱田芳通|歌の心を究むべし(4)西洋と日本は旋法でつながっている
おおしまゆたか|アラブ、アイルランド、アメリカをめぐる音楽の旅(下の2)
鈴木治行|イマジナリア(4)イメージと音の危うい関係──偽りの自己言及
ト田隆嗣|Suara, macam2(スアラ・マチャム・マチャム)音声、いろいろ(4)カーツと歌うヘルムズマン
◎レポート
明和電機社長・土佐信道と行く!《アートと音楽》展
◎著者エッセイ
潮博恵|名演を生むのは聴衆の力
信時裕子|祖父の「話し言葉」
中井正子|サン・ジャン・ド・リューズとドビュッシー、ラヴェル
◎フィクション
山崎春美|ロッカウェイビーチ(4)
◎書評
佐藤剛|和田靜香『評伝★湯川れい子 音楽に恋をして♪』
山崎春美|灰野敬二ほか『捧げる──灰野敬二の世界』
金子智太郎|Jonathan Sterne, The Sound Studies Reader