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「自分に責任を取れるのなら,それを使っても構わない.お母さん,ありがとう」 © 半井摩子 as ナカマ.
今まで表に立つこともなくひたすら目立たなかったナカマ,その理由は 先週 の発言にもあった「ずっと思って来た.ちゃんとしているって言われるように,人の役に立つよう,嫌われないようにと.どこで間違えたんだろう」のとおり.なぜそういう風に考えるに至ったかは,虐めの被害者だったから[アメリカの話だが,ポール・グレアムのいくつかのパラグラフをどっかんと引用する. 私にとって一番辛かったのは中学時代だった.未成熟の子供の文化は残酷で,優秀な子供たちが自分の好きな分野で能力を伸ばせる機会などほとんどなかった.この話をすると,ほとんどの人が同意してくれる.最悪だったのは 11 歳から 14 歳の間だったと. 公立高校の教師は,刑務所の看守と似たような立場にある.看守の役目はとにかく囚人を閉じ込めておくことだ.食事を取らせなければならないし,喧嘩で死人が出るなんてことのないように目を光らせている必要もある.でも必要以上に囚人とかかわりたくないから,囚人が好きなように社会を作るのを放置している.私が読んで知る限りでは,それは常軌を逸した残酷な倒錯の世界だ.その底辺にいる人間は,心が安まることはないだろう. 13 歳の子供のころ,私は自分のすぐ周りにある世界の外側のことは何も知らなかった.自分の住んでいた小さな歪んだ世界がすべてだった.世界は残酷でしかも退屈で,自分にとってどっちが悪いのかもよく分からなかった. 問題なのは,子供が刑務所に囚われていることではなく, (a) そのことを子供が知らされていないこと,そして (b) その刑務所が主として収容者自身によって運営されていることだ. また,オタクは,学校が人生のすべてではないと理解することも重要だ.学校は奇妙で人工的な,空虚さと凶暴さの混じり合った場所だ.それに取り囲まれていると,まるでそれが人生のように思えてしまう.でも,それは本物の人生じゃない.ほんの一時的なものだし,よく見れば,中にいる時からその向こうを見通せるはずだ. 子供にとって人生がひどいものだとしたら,それは (中略) 子供に稼がせることができなくなった大人たちが,何もすることがない場所に何年もあなたたちを閉じ込めて放っておいたからだ.そんな社会はどこであれ悲惨なものになる.ティーンエイジの子供が不幸な理由としてこれ以上の説明はいらないだろう. [ Paul Graham "ハッカーと画家", コンピュータ時代の創造者たち, 川合史朗 監訳, オーム社, 2005, pp. 13-21., ISBN4-274-06597-9, (Paul Graham "Hackers and Painters: Big Ideas from Computer Age", 2004) より ] 監獄が工場や学校や兵営や病院に似かよい,こうしたすべてが監獄に似かよっていても何にも不思議ではないのである. [ ミシェル・フーコー "監獄の誕生", -監視と処罰-, 田村俶 訳, 新潮社, 1977, 2005, ISBN4-10-506703-6, p. 227., (Michel Foucault "Surveiller et punir", -Naissance de la Prison-, 1975) より (※) ]
刑務所=学校に関してはフーコー.
].というわけで,非常に陰湿な話になるのかと思ったが,そんなことはなかった.水商売の母親を含め,学校以外でのナカマの周囲の人たちがこれまたサンチョ・パンザ的な極め付けの善人たちで,話の重点がそちらに置かれているせいもあって,護ろうとする意志と護られるべきものの対応関係がすんなり飲み込める.「お客さん」の件は不可解だけど,物理的な面はナベさんがちゃんとフォローしてくれてる.う〜ん,見返してみても,その理由はユニフォームの資金稼ぎぐらいしか思い付かんな.
「わたしはわたしの義務を果たします」 © ナカマ,これも最初は義務を果たす,それだけすれば佳いという消極的なものだった.それが↑後の招集時点では「義務なんかじゃなくて,一人々々自分のために闘おうよ」に変わり,「いつまでもやられっ放しじゃないんだから」を経て,「いつもいつも模範的である必要はないんだった」から冒頭引用へ至る.う〜む,最初で最後の自己実現か.清々しい音楽の表にそびえ立っているのがコレですか.
光点数確認できず.
ラスト近くで田中一尉へカナから謎の電話,「お兄ちゃんのほんとうのお母さんを探してください」.え? どゆこと?
順番 | テロップ | キャラクタ | メモ | 本編 | 合致 |
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1 | 夢 | 和久隆 as ワク | #01 ゲーム | × | |
2 | 未来 | 宇白可奈 as カナ | |||
3 | 秘密 | 古茂田孝美 as コモ | |||
4 | 強さ | 加古功 as カコ | #06 情欲 | × | |
5 | 弱さ | 往住愛子 as アンコ | |||
6 | 傷 | 本田千鶴 as チズ | #07 傷 / #08 復讐 | ||
7 | 家族 | 矢村大一 as ダイチ | #09 家族 | ◯ | |
8 | 仲間 | 半井摩子 as ナカマ | #10 仲間 | ◯ | |
9 | 命 | 門司邦彦 as モジ | |||
10 | 地球 | 阿野万記 as マキ | |||
11 | 責任 | 切江洋介 as キリエ | |||
12 | 迷い | 町洋子 as マチ | |||
13 | 決断 | 小高勝 as コダマ | #03 秘密 / #04 強さ | × | |
14 | 戦い | 吉川寛治 as カンジ | |||
15 | 死 | 宇白順 as ウシロ | 発語されない |
次のパイロットは門司邦彦 as モジ.「彼ら二人のために喜んで自分の生命を差し出そう」って,その温和な表情の下にキミはいったいどんな負い目を隠しているのかね.