2013/01/31 の収穫 1:聴物篇 & 観物篇
- 黛敏郎 "シンフォニック・ムード, 舞楽, 曼荼羅交響曲, ルンバ・ラプソディ", 湯浅卓雄 / ニュージーランド交響楽団, Naxos 8.557693, 2005
- John Adams "Harmonielehre", Edo de Waart / San Francisco Symphony, ワーナーミュージック・ジャパン (Nonesuch) WPCS-16014, 1985, 2013
- John Adams "Harmonium / The Klinghoffer Choruses", John Adams / San Francisco Symphony, San Francisco Symphony Chorus, Kent Nagano / Orchestra of the Opéra de Lyon, The London Opera Chorus, ワーナーミュージック・ジャパン (Nonesuch) WPCS-16016, 2000, 2013
- 冨田勲 "イーハトーヴ交響曲 (Symphony Ihatov)", 大友直人 / 日フィル, 初音ミク & 篠田元一, 梯郁夫, etc, 日本コロムビア COGQ-62, 2013
- Eric Whitacre "Choral Music", Noel Edison / Elora Festival Singers, Carol Bauman, Leslie De'Ath, Naxos 8.559677, 2010
『ザ・カブキ』も訊きたいんだがな.
作曲家としての駆け出し時代、パリに留学するも、欧州に学ぶ物なしとしてすぐに帰国するなど、黛敏郎は反逆児的な存在でした。芥川也寸志と同様、メディアでの活躍で知名度は高くとも、肝心の音楽は、一部の超有名作を除いて十分には紹介されてきませんでした。世界初録音2曲を含む当盤で、我々はその素顔を知ることになります。ガムラン、東アジア、両界曼荼羅、ラテンに題材を得て、一見国籍不明でも、音を聴けば確かに日本人ならではの美意識が一貫して感じとれます。一切の先入観無しに、純粋に楽しめる音の饗宴が、ここにあります。武満よりも先に欧米で演奏された黛の芸術、その再評価は、21世紀の課題となるでしょう。
こっちはついでだが.
ジョン・アダムズの代表作の1つであり、ジョン・アダムズ作品の初めてのNONESUCHレコーディング・アルバム。サンフランシスコ響の委嘱により書かれた、反復音楽の手法ではあっても、調性的な和声進行とロマンティックな特性ももつ壮大な1曲。 [1985年作品]
あの,ラトル / CBSOがカッチョヨカッたので.
壮大なスケール感で聴き手をうならせる、ジョン・アダムズの出世作。自作自演盤。 [2000年作品]
冨田勲80歳の新作『イーハトーヴ交響曲』.円盤は「SACD Hybrid [4,0ch SACD / 2ch SACD / 2ch CD]」仕様.
Toward the faraway IHATOV!--彼方の理想郷・イーハトーヴへ
見たことないのに、行ったこともないのに、どうして胸がいっぱいになるんだろう。
冨田勲×宮澤賢治×初音ミク。時空を超えたネオ・ノスタルジアの音世界
開封前にNHKの【ETV特集】音で描く賢治の宇宙 ~冨田勲×初音ミク 異次元コラボ~を観てしまったら,なんか地雷っぽくてなかなか勇気が出ない (笑).
日本を代表する作曲家の一人、冨田勲さん(80歳)。自身の集大成となる「交響曲」を作曲しました。その名も「イーハトーヴ交響曲」。テーマは、冨田さんが長年描きたいと思い続けてきた、作家・宮沢賢治の世界です。賢治の4次元的・宇宙的な世界観を、どうやって音楽で表すか。悩んだ末、冨田さんが思いついたのは、なんとインターネットの動画サイトで大人気のバーチャル・シンガー“初音ミク”の起用。こうしてオーケストラと初音ミク、200人の合唱が奏でる、前代未聞の壮大な交響曲が生まれることに。その5か月に及ぶ制作過程に密着。なぜ宮沢賢治の世界に初音ミクなのか。そして、交響曲誕生の裏に秘められた、賢治の「雨ニモマケズ」をめぐる10年越しの約束とは。みずからも少年時代に大地震に被災したという冨田さんが交響曲に託した、東北の被災者への思いとは。人生の集大成だ、という「イーハトーヴ交響曲」に込められた冨田さんの思いに迫ります。
「イーハトーヴ交響曲」の演奏は、5.1chサラウンドで放送いたします。
この番組は、著作権の都合でオンデマンド配信はありません。
最近はちょっと鼻につきだしてきたスーパープレゼンテーション|Eテレ NHKオンラインを経由して,TEDのエリック・ウィテカー「2000の歌声でつくるバーチャル合唱団」 | Video on TED.comで初めて聴いたわけだが.トーク中で用いられている"Lux aurumque", "Sleep"も収録されている.
熟練した指揮者、および作曲家であるウィテカー。彼は精巧なテキストと、ユニークな響きを用いて、この世のものとも思われぬ美しい音楽を作り出します。瞬間の美と調和の確かな表出、そして流動的な時間。これらを軸に、荘厳で光に満ちた音を組み上げ、神秘的で詩情豊かな世界を描いていきます。多声部からなるクラスターの続出は、同時代のペルトやタヴナーの声楽曲との類似性も感じさせますが、全ての聴き手に微笑みをもたらす彼の曲には、暖かさがより強く宿っているようです。聴いているうちに不思議な気分になれることでしょう。
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