- 押井守 "トーキング・ヘッド", バンダイビジュアル, BELL-560, 1992
某 A での戦利品.現在時点での手持ちの押井守の実写作品は, 1) "紅い眼鏡", ネットワーク, BELL-127, 1987, 2) "ケルベロス", アップグレード版 バンダイビジュアル, BELL-475, 1990, 3) "トーキング・ヘッド", バンダイビジュアル, BELL-560, 1992, の 3 本.
某 A での戦利品.現在時点での手持ちの押井守の実写作品は, 1) "紅い眼鏡", ネットワーク, BELL-127, 1987, 2) "ケルベロス", アップグレード版 バンダイビジュアル, BELL-475, 1990, 3) "トーキング・ヘッド", バンダイビジュアル, BELL-560, 1992, の 3 本.
『うる星やつら』2 本は中古だが,元の価格が高価いので,あんまし割安感なし.中身も,ま,こんなもん.もりやまゆうじ と土器手司の絵を楽しむ以外は,前者は OP, ED の曲 (土方隆行の轟音ギター),後者は板倉文の絶妙の音楽を堪能するぐらいか.
某 A にて.遊眠社は 1992 年 10 月 17 日,新宿はシアターアプルでのライヴ.あと, 11 月 23 日の千秋楽ハイライトあり.円城寺あや,竹下明子,松浦佐知子,山下容莉枝,段田安則,松澤一之,羽場裕一,佐戸井けん太,田山涼成,浅野和之ら,いつものメンツだが,向井薫や,野田芝居における特権的存在と思っていた (いわゆる押井映画での千葉繁のポジション) 上杉祥三がいない (ただし,楽日の最後,役者紹介では平服で出てくる).あれ? と思っておったのだが,これ,遊眠社の最後の公演だったらしい.ちなみに, 11 月 23 日の千秋楽は,遊眠社自体の千秋楽でもあったわけだ.もう,そんなに前の話なんだな〜.ちなみに,遊眠社の LD は,『小指の思い出』,『野獣降臨』,『半神』,そして本作『ゼンダ城の虜』を所有.
近藤大魔王を加え,シアター松田にてガンドレス (むろん,劇場版) の上映会.思ったより「まとも」.もっと凄いんかと思ってた.その後はゲームを眺めたあと, "Monty Python's The Meaning of Life" で腹を抱える.英国ギャグとは言え,ヴィジュアルなら普遍的に笑えるぞ.
Zappa のライヴは,チャド・ワッカーマン,アラン・ザヴォー,スコット・テュニス,ボビー・マーティン,アイク・ウィリス,レイ・ホワイトの布陣で, 1984 年 8 月 26 日,ニューヨークでのライヴ.とにかく,「めちゃ上手い!」.合掌.
シアター松田にて,『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』を観る.仰け反る.な,なんぢゃぁ,こりゃぁ〜! なんで単なる通過儀礼が,ここまで大仰に描かれにゃならぬのだ〜!
昨日の錦糸町ヨドバシで見つからなかったので秋葉へ.
パイソンズは 4 シリーズ,45話完全収録,しかも編年体. 7 枚組で 1335 分ということは, 1 枚当たり 190 分.ちなみに限定版らしく,シリアルは 4173 であった.けっこうなお値段だが, LD に比べたら安価い.少なくとも 14 枚あって,単価は 8800 〜 5600 円だったからな.
『御先祖様万々歳!』は『麿子』と特典を除くと, 1 枚当たり 60 分の収録時間.なんや,これ.場所ばかし取ってからに.と,肝心要の 6 話分だが,『麿子』とは大幅に逸脱することなし.ただ,「裏うる星」としては『麿子』の方が確信犯的というか, OVA では否定も肯定もされなかった第二の可能性をすっぱり切り捨てている.これはおもろい.
Zepp は 2000 円と安価かったので.おお,ジョン・ボナムが生きている!
モンティ・パイソン絡みの映画 DVD は,今後ソニーから出るのか知らん.ちなみに,本作『バロン』は未観.『ジャバウォッキー』とかも出してくれるんかね?
『人狼』は本編で 1 枚,特典で 1 枚,ブックレット & 絵コンテ集という, 2 枚 + 2 冊セット.おれは本編だけでエエんだがね.とりあえず,こいつは 2001 年 12 月 21 日までの期間限定商品だそうな.
めちゃ混みの石丸本店にて.『テリー・ギリアム』での登場作品は以下のとおり.
* は未見作品. LD/DVD は所有作品.ただし,『Time Bandits』の英国盤 (?) LD は行方不明.イギリスの押井守と呼ばれている (をいをい) テリー・ギリアムだが,未聴 (観) 作品が多いなぁ〜.そうそう, Monty Python のコンプリート DVD ボックスが出ていて, LD 完全制覇できなかったワタシ (1, 2, 7, 8, 9, 10, 12, 14 のみ) としては買わねばの娘.
押井守の 6 枚組を観終わる.やっぱ,何をやっても押井守は押井守だわ,という至極当たり前な事実を確認.収穫は,『パトレイバー』 2 本もなかなかイケてるが,最高に面白いのが『麿子』である.
シアター松田では『グラディエイター』を観る.うーん,マルクス・アウレリアスって,『自省録』を書いたローマ皇帝だったよな,確か.ほんまに息子に暗殺されたの? リドリー・スコット監督ということで期待して観てみたが,うーん…… おっと,きょうはウテナ第三話を観なかったぞ.
話 (シアター松田オーナーや近藤大魔王など) には聞いていた「行列」が 1,580 円ということで,これなら一本持っていてもいいかと思っておったところなので,佳い機会でもあるし購入する.まぁ,基本的にこんな「ノ〜テンハイラ」系は買わない観ないんだけど,『ビバリーヒルズ・コップ I』衝動買いみたいなことも,「たまには」あるわけだわさ.
『マトリクス』は DVD-ROM 版とからしいが, Win 版のみとか.こんな屈辱的なアプリケーション,誰が実行するものか,バカモノめが.『人生狂騒曲』,わははははははははははははははは,とうとう出たぞ! わはははははははははははははは. 1983 年カンヌ映画祭審査員特別賞を受賞した名作である! LD を買い逃していたワタシには朗報である! これはシアター松田上映会でも使えるかも知れない.少なくとも近藤大魔王にはウケるだろうな.
ジャック・カーディフの作品集は November 26, 2000 にシアター松田で雑誌上で見つけていたヤツ.リリースは Aug 9, 2000 である.ふほほほほ.やりおるの〜,東芝 EMI.ただし,お値段は税込み 5,040 円と,ちょい高め.ヴィヴァルディなんて要らないんですけど.んで,肝心要のディーリアスだが,中身は,というか,曲目は LD 版 東芝 EMI, TOLW-3612, 1991 と同じ.だがお値段は後者が税込み 6,000 円だったので,かなりお安くなった,ように見えるが,ヴィヴァルディなんぞおそらく一度しか観ないだろうと思われるので,体感 (脳感?) そんなに安くない.あとさぁ,オペラ映画『村のロミオとジュリエット』も出して欲しいですなぁ.
ちなみに,ジャック・カーディフは「あらゆる時代を通じて最高の撮影監督」とか「色彩の魔術師」とか呼ばれているそうな.まぁ,基本的に「イメージビデオ」なんですけどね.演奏はバルビローリとビーチャムだから文句のつけようはないです.
だいたいが『迷宮物件 File 538』を観たかったのだ.確かに『迷宮物件 File 538』単発も出品されていたが,これがバカ高い.どうせならこっちの方がエエわいな.とりあえず「観たい」ので,別にオリジナル云々にはこだわらないし.まぁ『天たま』は ダブッちゃった けどさ.
キネマ旬報 ,1996 No. 1204, 臨時増刊 10 月 26 日号,「押井守全仕事」号表四の広告によると, 1996 年 10 月 25 日発売で,一年間の期間限定商品.カラー / 616 min / CLV 6 枚組.
オマケがけっこう付いている.
なんてところだが,いちばんのオマケは「すべて,ニュープリント,ニューマスタリング」かつ『Maroko 麿子』以外はビスタサイズっちゅーことだろうか.と言っても,おれが劇場で観たことあるのは『Beautiful Dreamer』だけ (もしかしたら『Only You』も劇場で観てるかも知れんが),レンタル等で観たのは『天使のたまご』と『迷宮物件 File 538』,『Only You』ぐらいで,この 4 本はどこが違うんか判らんかった (笑).ただ,レンタル・ビデオでは『天たま』と『迷宮物件』はモノラルだったような記憶がある.『天たま』 徳間コミュニケーションズ, 88LX-6, も,音は疑似ステだし.
ブックレットによると, "Beautiful Dreamer" の LD は一度 (1992 年 4 月) に再発されているらしい.おれの持ってるの (東宝, TLL 2001) とは,ジャケットの絵柄が違う.
ところで,なぜか DVD リリース予定のない "Beautiful Dreamer" だが (1, 3, 4 は出てるのに,なぜ?),米盤が存在する.
リージョン・フリーで英日二カ国語収録なのは佳いが,これ,「欠陥商品以前」である.画面右上にときたま黒い丸が出るのは,まぁ佳しとしよう.問題はだな,こいつ, エンディング・クレジット (と背景) をばっさりカットしてあるのだ.松谷祐子のテーマ曲は鳴っているのだが,ここで映し出されるのは米版のクレジットなのだ.当然背景の友引高校の俯瞰図は出てこない.最後の校舎の遠景が出てきて,ようやく完結する (というか,新たに始まる) というのに,これではブチ壊しである.まったく,ヤンキーのやることっつったら,もうしょうがねぇな.誰かまともなヤツはいなかったのかよ.
1985 年作品.劇場で 6 回 (12 回?) は観た作品である.まぁ,どれだけ探したことか.ちなみに,本 LD はワイド版.リリースされたのは 1996 年 9 月 21 日? やっぱ,これはエエわ.ワタシ的にはベスト・アニメだね (っつーほど観てないけど).そりゃ『Beautiful Dreamer』もこれと並ぶけど (というか,シナリオというかストーリーというか,そっち方面ではこれに勝てるものはない.ただし,音楽と絵は,ワタシ的にはランクはずっと落ちる),脚本,音楽,絵まで含めると,こっちが勝つもんな.でも,やっぱ「かほる」と「た〜ちゃん」のあだち充的な絵は気になるけど.
当時から気になっていた,カンパネルラとの離別のシーン,記憶では,
の 2 パターンあったが,この LD では 1) のパターン.
脚本は別役実で,これを観てから別役戯曲作品をいろいろ勝って読んでみるはめになったという.その絡みで別役童話や別役エッセイにも手を出す.とにかくこの人の本は面白い.言葉に酔えるというか,言葉の変容過程が見える.ほとんど原作通りで,むしろ台詞は削る方向なのだが,唯一「盲目の無線技師」のエピソードだけは追加もの.この老いた無線技師は,死者の声を聴き取る人なんだが,やっぱ『街と飛行船』の無線技師と無関係ではないんだろうな.他に,あちこちにばらまかれている,原作にはない「死の予兆」はけっこう目立つ.割りと赤裸々に語られるので,余計に目立つことになる.
細野晴臣の音楽だが,サントラ盤 (?) も持っているが,ワタシ的にはほとんど屑しかないアニメ音楽 CD の中で,『Lum the Forever』と並び稀有な例外.今でもときたま聴く.さすがに DX のサウンドは,今聴くと些か古いが.
オブザーバ (?) のような立場で天沢退二郎が絡んでいるらしく,クレジットに名前が出てくる.信頼度アップ.
原案のますむらひろしのコミックには,最終稿篇とブルカニロ篇の 2 種類があって,映画は最終稿篇に添っているんだけれども,ブルカニロ博士の方もなかなか捨て難い味がある.
声では,田中 (藤波竜之介) 真弓と常田富士男が大活躍.イメージソングを歌っていた中原香織も「かほる」役で出てるんだけど,なんか老けた声だな.あと,戦メリーにも出てた金田龍之介という名前が.
もちろん,宮澤賢治の原作 (最低でも最終稿) も必読だが,
を読んでおくと,もっと面白い.
絵というか背景の街並みはスペインかイタリアの田舎街のようなイメージ. オリバー・サックス, "火星の人類学者", 早川書房, 1997, ISBN4-15-208071-X, に出てくる,「夢の風景」画家フランコ・マニャーニ描くところのポンティトみたいな感じ.ひじょうにノスタルジックなイメージを掻き立てる.
何の気なしに 森高千里 "古今東西" 鬼が出るが蛇が出るかツアー, ワーナー・パイオニア, WPLL-8122, 1991, を掛けていて仰天.クレジットに「キーボード,ギター 河野伸」と出てくる.え”,この河野伸って,もしかしてあの河野伸なんかいな? と思って,全編通して観るも,当然のごとく,森高の映像にバックバンド (Janet Jacksons) のメンバーなどほとんど出てこない (笑).うーみゅ,このまま謎で終わるのかと思っておったら,最後にメンバー紹介があって,やっと確認できた.やっぱ, あの河野伸 さんやがな〜〜〜!
Spanks の前は,こんなこともやってたんですね〜 (この LD は 1991 年のやつ.同年か前年の中野サンプラザでのライヴ.ツアーの追加公演だったとか).
ちなみに, Spank Happy は 「裏ドリカム」とか「暗黒ドリカム」 とか言われていたトリオ (原緑,菊地成孔,河野伸) で,あたしゃ大好きなんでございます.捻りまくりった歌詞 (絶対に裏の意味がある),一聴耳に優しいが,実はとんでもなく癖のある凝りまくったサウンド (変拍子含む),脳天唐竹割りの超高域のヴォーカル,豪華なバックのメンツ (ティポグラフィカからグラウンド・ゼロまで!),しかもそれでいて超ポップ! なんでこれが売れねぇ (売れなかった) のかな〜?
LD の A 面 1 曲目は『鬼たいじ』という曲だが,これの替え歌『蟲 (バグ) たいじ』を作って会社 (旧広島大千田町キャンパスの裏手に在った) で歌っていたのも遠い昔の話ではある.
余談:『鬼たいじ』は,なかなかに悲壮な歌である.だって「桃太郎がいないから」,わたしが犬と猿と雉を連れて鬼退治に出かけるというんだぜ.鬼を退治できるのは,桃太郎みたいに状況の外にいるヤツでないとダメなのは明白.それにも関わらず退治しに行かにゃならんわけで,そりゃ「たいへんだ」.負けると判って「タチムカウ」ですな.そう,再び帰ることはないのだ.あと,『夜の煙突』もヘンな歌だ.お仕事が終わったあとの楽しみは「ポッケに隠れている君とデート」っつーんだけど,この「君」ってなに? どうも,あまりエエものには思えないんだけど.執拗に繰り返されるリフレインの「梯子を登る途中で振り返ると君の家の灯が見える」も意味有り気だ.この「梯子」は当然「夜の煙突」に掛かっているんだけれど,この煙突の天辺は何処に続いているのか? そりゃ,天に続いているに決まってるぢゃん.だから,これは天国への階段なのだ.振り返って君の家の灯が見えるとき,「ぼく」は現世からあの世への分岐点または峠を越しつつあるということになる.
某オークションでの戦利品. August 11, 2000 の CD 菅野由弘 水に棲む, 天使のたまご音楽編, 徳間ジャパン, TKCA-71938, 2000, に引き続き,ようやく本編を入手.はふぅ.
すべて LD だが,この「先がない」 LD をぽつぽつ買ってるんけど,どーなるんでしょうねぇ,まったく.予備のプレイヤーも手配しておいた方が佳いのかな〜? いずれはデジタル保存する手段を考えねばなりませんね.
ノイマンの『グラゴル・ミサ』と『タラス・ブーリバ』のカップリングは輸入盤で,えらく安価かった.お国もののライヴである.
小澤の『カルミナ・ブラーナ』だが,テンポ揺れすぎ (速い部分が速すぎる).ただし,たいそう元気なのは佳い.独唱陣はおおむね健闘してる.アレンさんは可もなく不可もなく.テナーのフランク・ロパードさんはファルセットにもめげず大健闘.だが,やっぱキャスリーン・バトルさんとは相性最悪.つまり,嫌い.こういうズリ上がり系のソプラノはもっとも苦手とするところ.なんで,すぅっとまともな音程に入ってくれないのかね.それから,『カルミナ・ブラーナ』はイタロのオペラぢゃありませんよ,バトルさん. CD (小澤の新しいやつ) ではソプラノはグルベローヴァだったんだよな,確か.こちらは 1989 年大晦日のベルリンでのライヴ.ちなみに合唱で日本の関屋晋率いる晋友会合唱団が大挙して参加.人気商売とは言え大晦日の夜遅くまでお仕事とは,ご苦労さまです.
やはり買ってしまった『尼僧ヨアンナ』,原作はヤロスラフ・イワシュキェヴィチ. 1961 年のポーランド映画でモノクロ.同年のカンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞しているとのこと.うーむ,恒文社の「東欧の文学」シリーズ (カザンサキスの『その男ゾルバ』とかカリンティの『エペペ』とかが入ってる叢書ね) に入ってたかな〜? ちなみに,オカルトというか「悪魔憑き」をネタにした映画である.が,『エクソシスト』なんぞを連想しないように.
たまたまドリームライフ本拠地に在庫があるのを確認したので,中古探しを中止して新品を発注していたのが届く.む,すでに DVD 持ってるのに,何故また LD を,だって? ちっちっち.そんなことではポップさんファンとは言えませんぜ.
演奏自体は 1980 年 7 月 14 日,パリ・オペラ座.で,ポップさんとヤノヴィッツさんは,この二ヶ月後,ベーム率いるウィーン国立歌劇場引越し公演で伝説的な名演を披露することになる.
ソースはたぶん Opera Video 101 と同じ.だが,音質画質ともに格段に向上.もっともかなり盛大なヒス・ノイズとか入ってるし,お世辞にもコマーシャル・レベルとは言えないが,ずっと観やすく聴きやすくなった.ポップさんのムゼッタは第二幕から登場するが,いきなり真っ赤な衣裳で目に付く.声の輪郭のせいでアンサンブルの中でもすぐ判る.主役のコトルバス姉さんを喰ってるような気がせんでもないが.しかしながら,姉さんの名誉のために付け加えておけば,姉さんがスカラ座で『椿姫』のヴィオレッタでデビューしたときは,カラスの代役の代役だったそうで,このときに凄い伝説を作っている…… ヴィスコンティの『椿姫』でシーズン幕開けを飾るはずの初日 (月曜) の 3 日前 (金曜) にマリア・カラスも代役も病欠で歌えなくなり,困りきったスカラ座はグラインドボーン近郊のマダム・コトルバスの家に電話を入れた.
しかし彼女はロンドンにショッピングに出かけており,彼女の夫は風呂に入っていたので一回目の電話に出損ねてしまった.それでもついに,どうやら話が通じ,コトルバス氏はスーツケースを詰め,中に『椿姫』のスコアをつっこんで,急ぎロンドンに向かった.
ロンドンで落ち会った二人は,ミラノ行きの最終便の出発時刻ぎりぎりに,ヒースロー空港に到着したが,この最終便が,霧のため,欠航となってしまった.翌朝,つまり土曜の朝,霧はいよいよ深まり,ヒースローを発つことになっている便のすべてが欠航の止むなきに至った.二人は,引き続き空港近くのホテルに待機した.日曜の朝が明けた.ヒースローの霧は晴れたが,今度はミラノのリナーテ空港がすっぽり霧に包まれてしまった.
両方の空港が共に晴れ上がったのは,月曜日,上演の当日になってからだった.二人がようやくミラノに到着すると,空港には,パトカーまで含んだ,ものものしい自動車行列が待ち受けていた.先頭の車には,ミラノ市長,スカラ座総裁ギリンゲッリ,だいぶ気の立っているようすのヴィスコンティらが乗り込んでいた.一行は,がらすきの道路をひた走った (わざわざ通行規制がしかれていたのである).一回きり,それも難しい箇所だけのリハーサルがすむと,マダム・コトルバスは衣装をつけ,そのまま一分の休憩もなしに舞台に立った.そして, 24 回のカーテンコールを受けたのである.
ヒュー・ヴィッカーズ,井口百合香 訳『珍談奇談オペラとっておきの話』 音楽之友社, 1982, ISBN4-276-35044-1, pp.120-121.
やっぱ.『ボエーム』はコンパクトで佳いねぇ.ところで,カラヤンの『ボエーム』の LD (パヴァロッティとフレーニのやつ) を持ってるつもりだったが,今探すと,ない.ううみゅ.あの映像の記憶ははたしてどこから? もしかして,この記憶はおれの記憶じゃない?