ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2008年7月13日日曜日

渡辺えり子『夢坂下って雨が降る』劇団3○○ 1982

「内に秘めたる激情が大きければ大きいほど,生き物ってヤツは無表情になるものなんだ」 © ミノル父.

画質悪ぃ〜 (泣).何か無惨なくらいに切り刻まれてるな〜 orz.確かに「押入れを開けるとそこは別世界」だ.女装の男と下男の芝居は,オバサン四人衆が観ているアングラ芝居.コバヤシさんの息子はシャンパン男.そこから男五人家族〜舞踏会,おかまのハイジとみんなのオバサンの童話芝居〜もたいウェンディ,転々といか七転八倒というか,転がる転がる,訳判らん (笑).夫を待つ女主人のアングラ芝居と父と子のユニティは最終場で結合される.女主人=女装の男が父となり,アングラ芝居は絵に転化し,下男はミリガンよろしく絵 (押し入れ) の中に消えて行く.最後の最後で襖だけを残して舞台装置が全部取っ払われると,そこは宇宙空間.狭い舞台に叫ぶ台詞,ほのかに香るアングラ風味に,何か,唐十郎の『行商人ネモ』を思い出した.

  • (女装の男,木霊のハイジ,ジェシーを探す男):佐々木充
  • (下男マサキ,曾祖父);新谷一洋
  • (観劇のオバサン,ピーター・パン):光永吉江
  • (観劇のオバサン新田さん,父の元妻,ウェンディ):もたいまさこ
  • (観劇のオバサン沢田さん,みんなのオバさん):渡辺えり子
  • (観劇のオバサン安田さん,ティンカー・ベル):聖あやみ
  • (息子コウイチ):中進
  • (父ミノル,シャンパン男,森のおじさん):藤堂貴也
  • (祖父サンキチ):水野公晴
  • (養子ジロウ,美老人):東銀之介
  • (誕生日の少年,ヨウイチ・ヨシコ):柴田みどり
  • (あひるのジークフリート,父の兄タツジ):菅野久夫 (テロップ順)
  • 白石禎,前野修,稲垣広貴,市川兵衛,村田ユチコ,竹内久美
  • 作・演出:渡辺えり子
  • 美術:松野潤
  • 照明:稲垣整壱
  • 音響:原島正治
  • 音楽:福島一幸
  • 振付:菅原鷹志
  • 1982 年 12 月,西武スタジオ 200,池袋

渡辺えり子も凄いと思ったけど,もたいまさこ の怪演も光るな〜.ウェンディの扮装は怖い (笑).新田さん妻が押し入れの虹の階段登って行くのには笑った.あの狭い舞台で佳く作ったもんだ.

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