NBS 日本舞台芸術振興会 東京バレエ団 <ベジャール・ガラ>:トップ. 門外漢でもとっても面白く観ることができる二本.すんません,バレエがこんなにオモロいとは知りませんでした orz.
バルトーク『中国の不思議な役人』
- 無頼漢の首領:平野玲
- 第 2 の無頼漢・娘:宮本祐宜
- ジークフリート:柄本武尊
- 若い男:西村真由美
- 中国の役人:首藤康之
- 振付: Maurice Béjart
- 振付指導:ジル・ロマン,小林十市
- チャイコフスキー記念東京バレエ団
- 2009 年 2 月 9 日,東京・五反田 ゆうぽうとホール
なんというエロティック & グロテスク.びっくりである (笑).ヒロインは美人局の娘.最初の男はジークフリート.ドイツのイモ兄ちゃんなんで,ヤる前に殺される.二番目が若い男.これが演じている性が逆転しているせいで,もう倒錯感最高潮 (笑).二番目は実際にヤったようで,もうエロ過ぎ.ただ,この男は殺されずに財布だけ抜かれて放り出される.三番目が例のキョンシーマンダリン.娘はレイシストなのかどうか知らんが,最初は嫌々だったようだ (笑).っつか,ほんとにヤだったのか.東西の文化の違いは如何ともし難く,散々っぱら拒絶した挙げ句,いざ本番というところで,寸止め〜リンチ.挙げ句に娘の口移しで毒を呑まされたマンダリン,あっけなく頓死.かと思いきや,キョンシーの如く生き返って,二突き.次には,娘にナイフで刺される.それでも妄執故に生き返る.今度は首にロープ.二度絞められて今度こそ死亡確定.いえいえ,中国四千年の性の歴史は伊達じゃない.こんどは何故か花の娘たちが登場,九人掛かりでコスコスやってると,やおら起き上がるマンダリン.うへぇ.最後,娘が捨てたカツラに三度発射して果てるマンダリン.と,文字で書くと,凄い筋だな (笑).♪リビドーリビドーリビドー乱れ撃ち♪
音源は録音なんだろうけど,舞台が相当生臭いのでぜんぜん気にならない.もとよりこの曲の野卑さは最高であるし.踊りの善し悪しはさっぱり判らんけど,娘役の宮本祐宜さんは熱演だったと思う.マンダリンの首藤康之さんは切れが佳かった.これを録画できたのは,ほんまに運が佳かった.
ラヴェル『ボレロ』
- シルヴィ・ギエム
- 振付: Maurice Béjart
- 振付指導:ジル・ロマン,小林十市
- チャイコフスキー記念東京バレエ団
- 2009 年 2 月 9 日,東京・五反田 ゆうぽうとホール
ほとんどシルヴィ・ギエムさんのソロだが,この方は元パリ・オペラ座バレエ団エトワールなんだそうである.いや〜,エトワールって何なのか知らんのですが,声楽で言うところのプリマみたいなもんですか.こちらは『マンダリン』とは違って筋らしい筋があるわけじゃなし,音楽も二種の旋律が交互に出て来てクレシェンドするだけという,ある意味で狂暴な曲である.右手と左手が独立して動く最初を除いて,休止部 (リズムだけになるとこ) は,腕を真っすぐ斜め下に延ばし,手首を合わせて掌を広げる.これがまるで,キク 8 号 (キク8号) の基本姿勢に見えてしまう (笑).そんで,この人がまた,ピシパシと決まるわけですよ.いや,実際には止まるわけじゃないけど,ピタリと止まって見える.流れてるんだけど,止まってる.ゼノンの矢ですか,この方は.ってな感じで,単純に眼の快感ですな.カーテン・コールのシーンで判るけど,背はそんなに高くない.なのに,なんであんなに大きく見えるんだ?
尾形遊紀って,こんな感じだったんですかねぇ.
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