ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2009年4月19日日曜日

Tatsuro Yamashita Performance 2008-2009 2009/04/17 at 中野サンプラザ

ひょんなことから山下達郎のライヴ観戦.チャンスを与えていただいた T さん,いつもありがとうございます.紙箱の『Cozy[セットにはこのアルバムからは選曲されてないかと思ったけど,今聴いてみると,少なくとも "Donut Song" はやってましたな.本作に参加しているミュージシャンで,このツアーにも参加してるメンバーは,伊藤広規 : bs, 難波弘之 : kbds, 佐橋佳幸 : gtr, 土岐英史 : ww, 佐々木久美, 三谷泰広 : cho, 竹内まりや : vcl, cho という面々.ベースの伊藤広規という名前,どうも聞き覚えがあるんだが, Steffanie Borges の "Hideaway" と "Pink Noise" に土方隆行とともに参加してる.おそらく『うる星やつら 3 Remenber My Love』の OP/ED の轟音ギターがカタやんなので,ベースも伊藤広規なんだろうと思う.]しか持ってない戯け者ですみません.んな感じなので,曲の大半は不明ながらも,聞いたことのあるメロディがぼろぼろ.いったいいつ聴いたんだと首を傾げても,大学時代に隣のボックスで練習してたフォーク同好会の連中の音しか思い浮かばん (笑).舞台美術は,どっかのビルの屋上パフォーマンスという設定らしい.ビートルズ? 背景が星空になったり,夕焼けになったりといろいろ変わる.夜になると背景のビル群の窓に灯りが付く.左隣に建ってるのはホテル,右は判らん.その隣中央よりにコンサート・タイトルの電飾があるんだが,最初上下逆さまになってた.ライヴ中に回転するんだが,あれどういう意図なんだろ.

  • 山下達郎 : vcl, gtrs
  • 難波弘之 : kbds, cho
  • 柴田俊文 : kbds, cho
  • 伊藤広規 : bs
  • 佐橋佳幸 : gtr, cho
  • 小笠原拓海 : drms
  • 土岐英史 : ww
  • 国分友里恵, 佐々木久美, 三谷泰広 : cho
  • 竹内まりや : vcl, cho

なんかこの編成見覚えがあるな〜と思ったら……,いつぞやのパット・メセニーだった (笑).

実は会場の中野サンプラザも初めて.席は 2 パラグラフの 2 列目左中央付近.ここって,もしかして音悪い? ダンゴ状ですよ.中域に変なピークがあって,ホーンがキンキンとうるさい.ベースは音圧しか聴こえず,ドラムスは全体的にレベルが低め.ヴォーカルとギター,セカンド・キーボードはまとも.第一キーボードの難波さんの生ピは,アップライトの音に聴こえる.ドラムスはじゃっかん 24 歳の小笠原拓海という人.これ以前は,なんと山下洋輔トリオで叩いていたそうである.山下繋がりですか.とはいうものの,小山彰太みたいなガチガチのフリーではない.割とカッチリしてて,ちょっと聴くと,かの村石雅之御大に感じが似てる.そういや,このタイコも先日の美奈子ライヴの成田さん同様に,台の上に乗ってなかった.達郎氏は途中でエレアコに持ち替える以外は終始茶のテレキャス.リードはストラトなので,シングル・コイルのオン・パレード.ざっくりした,というかジャキジャキした音でした.山下達郎はライヴでも完璧な音を出すって,思い込みだったのかな〜.音的には,ちょっと期待ハズレ. MC は……,オヤヂの愚痴ですか (笑).こういう方向性 (イジろうとしてイヂられる) なのだとは意外.知らん曲が多いので,どうしてもバラードとフュージョン・フォークの二系統しか区別が付きません (笑). 16 フォークではみんなノリノリでスタンディング.アンコールを含め 3 時間半ノン・ストップ.ヴァーグナーですか! (笑) あ〜,そだそだ,隣の中年カップルがライヴの始終発情してて,おかしくもありうるさくもあり.

個人的にいちばん面白かったのはドゥーワップ・コーナー.多重録音したヴォーカル・トラック群に,ライヴでリード・ヴォーカルを被せるという形態.もちろんバンド全体が被さるケースもある.形態としてはカラオケなんすけどね (笑).でも,あらかじめ録音したトラックとライヴで共演するという形に着目すると,ライヒの一連のフェイズ・パターンものと同じなんだよな.素人考えだと,この場合主導権を握るのは録音トラックの方で,ヴァーサタイルなライヴ演奏がそれに合わせるという形態になると思う.ハーモニカでチューニングしてたということは,たぶんそういうことの証拠なんじゃないかと思うけどどうだろう.で,個人的な問題として揚がるのが,これが逆とは言わんまでも,ライヴが録音の方をいくらかでもコントロールできんかということ.もちろんコントロールを要するパラメータが多過ぎるのは承知の上だが.やっぱ, MMM だけでなく,ギターの一本でも加えた方がエエのかな〜.

ってな感じで,いろいろ興味深い初体験でありました.一つ気になったこと.ライヴのときの山下達郎って,ひょっとして音に空間があるとそこを埋めてしまおうとするタイプの人ですか,フィル・スペクターみたいに.だとしたら,ドゥーワップ偏愛ももしかすると,あちらの教会の響きにたどり着く?

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