ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2009年9月26日土曜日

Phantom: Requiem for the Phantom #26 江漣

  • Phantom: Requiem for the Phantom DVD type c

「ヘルムート・フォン・ギュゼッペ.ベルリン出身.大学で心理学,脳生理学の博士号を獲得,尋問と洗脳のエキスパートとして活躍する.その後,暗黒街に身を投じ各地を放浪,フリーランスの暗殺者斡旋人となる.暗黒街での異名はサイス=マスター.エレンの過去を知るためには,この男の経歴をたどる必要があった.サイスと彼女が出逢い,アインとしての人生が始まる五年前に.二人の出逢いは香港」 ©玲二 .

こちらも最終回.二段オチで佳い意味でびっくりエンドだった (笑).

七人組のアクション・コミック・バンド,サイス=マスターとツァーレンシュヴェスターンのデビュー・アルバム『玉砕』.あ〜,やっぱりサイスはマスク着用ですか (笑).バック・バンドには一言の台詞も与えられないのね.何か,アイン=エレン=江漣の顔付きが違うのは気のせいだろうか.ツァーレンシュヴェスターンを失ったサイス=マスターのノー・ガード戦法って,ロボット三原則を楯に取ってるんかと思ったよ (笑).まぁけっきょくのところ,アイン=エレン=江漣はサイス=マスターを撃ち殺す訳だが, 1) 自発的に故障して三原則の支配下から逃走した, 2) そもそも内部的にコマンダーがすげ替えられている.サイス=マスターはすでに命令を与えることができない.う〜ん,まだ他にあるか.「先に地獄へ行っていて.わたしはもう少しあの人といっしょに」.これって,「あの人」がツヴァイ=レイジ=玲二で,呼びかけらているのがサイス=マスター & ツァーレンシュヴェスターンと取るのが自然だよな.あ,そうそう,最終的にサイス=マスターを撃つときはアイン・モードにならない.

日本篇に入ってようやくマグワイヤさん登場.おそらくサイス=マスターとツァーレンシュヴェスターンの「玉砕」の報告を聞いて,ファントム・システムの棄却を宣言「なすべきことがある」,だよな.美緒は前回の台詞を踏まえて「行ってらっしゃい」.まぁここまでは想定内.

んで六ヶ月後である.サイス=マスターが香港で見付けたアインはウランバートルから来たモンゴロイドである.ただし「肌が真っ白」ということなので,コーカソイドなのかも.で,二人組はモンゴルへ.ウランバートルを経て,内陸の寒村かどっか.モンゴルのバスって昇降口が車体の右側に付いてるんか.

  1. バスを降りて,道端に佇む二人.
  2. エレンは前進,玲二はそのままの位置でエレンを見守る.
  3. 玲二,右方向に歩き出す.
    ED が始まる.夕方になっている.二人は西陽の方を向いている.
  4. 玲二の背後を,干し草を摘んだ荷馬車が通る.
  5. いきなりサイレンサー越しの銃声.え? と思ってるうちに,頽れる玲二.
  6. 左後方およそ 120 度を振り返るエレンの微笑み.んで fo.

いやぁ,こういう終わりだとは予想外だった (笑).なんか『人狼』のラスト・シーンを思い出した.「吾妻玲二が死んだのはここだよ」.クロウディアさんたちだとすると,アインの素性をあらかじめ知っていたことになるので,ちょいと苦しい気もする.だが,ファントムとして戴くのならば,頑張って素性を洗ったとも考えれないこともない.

モンゴルと言えばガイドブック. 第十二話 (のみ) 第四話 で何度が出て来てたアレ.そういや,このガイドブックを隠れ家に置いてたのはいったい誰なのか.あんときにもっと佳く考えとくべきだったな orz.選択肢としては 3 つだろうか. 1) アイン=エレン=江漣自身, 2) クロウディアさん (あるいは,確率的にはずっと低いだろうけどインフェルノ関係者), 3) サイス=マスター.いやぁ,やっぱこの人物が直接または間接的に玲二を撃ったと考えるべきだと思うんだけどな.先の 3) と 4) の間には明らかに時間の経過があるのでもしかしたら位置関係変わってるか知らんが,もしそのままだったするなら,二人の位置関係は以下のようになる. 6) の視線の先に何があったのかが非常に気になる.あと,スミレのモティーフも.

  • Phantom #26 終結部の二人の位置関係

う〜ん,ここでは,間接的に江漣が玲二を始末した説を採っとく.サイス=マスターを排し,もはや「何も必要ない」段階に至って,かつて亡霊あるいは人形と呼ばれていたイールのヴィーナスは,名前と愛情を与えられて人として自立した,とか,そんな感じ.江漣単体ではなくて,江漣族でもエエか知れん.江漣が香港にいた理由が判ればエエんだがな.この説を採る限り,「ここから先は必要ない.何も見付からなくても,わたしはあなたにもらった名前がある.あなたと過ごした記憶がある.ただそれだけで充分にわたしは生きていける」という江漣の最後の台詞,必要ないのは,もちろん,これ以上の探索ではなくて,ガーディアン,ということになるだろう.

香港〜モンゴルの件をいちばん佳く知っていたのは,おそらくサイス=マスターなんだろうけど,彼の仕掛けだったとした場合,何のためにやったのかが佳く判んないんだよな.そうだとすると,江漣はまだ二本足で立つことはできないので,玲二を排除することで江漣は野良の境遇から永遠に出られない,とサイス=マスターは読んでいた,ということなんだろか.犯人はすでに死んでいて,計画だけが実行されたっつ〜ことかねぇ.大穴がインフェルノ関係者.理由は後始末というか,リスク回避みたいな感じ.ただ,能力的にどうよという気が (笑).

今回だけ出て来るエンド・カードの奇怪な右手首も,気になるっちゃ〜気になるが.

どうでもエエ上に今更なんだけど,江漣の「漣」って,「必殺仕業人」の主題歌『さざなみ』 (漣) とは関係ないよね…… (笑).

4 件のコメント:

  1. 全くもってラストは謎です(原作ゲームには、存在しなかった展開…のはず)。元が不真面目な姿勢で見ていたせいか、当方には納得行く解釈が思い浮かびませんが…。御推理の一助までに、想い付いたことを。6ヵ月後以降…サイスの経歴と江漣の出生に関する部分ですが、これがリアル・ストーリーでhなくカバー・ストーリーだった可能性を考えてみました。逃亡する玲二と江漣を追い回して常に後手に廻るより、餌(=江漣の生い立ち・出生に関する情報)を撒いて、目標を誘き寄せて準備を整えた場所(キル・ゾーン)で倒す方が殺り易いって事ですね。サイスの本名、経歴まで事実でも、その後の香港の孤児院やその園長?、モンゴルの老人は誘き寄せた二人を殺し易いポイントへ導くガイドだった可能性を考えます。その傍証ですが、モンゴル人の男と玲二が話してる後方に、謎の暗殺者が使ったのに似た荷馬車に?、荷を積む人物の姿があるんですよね。つまり、江漣が香港の孤児院からサイスに引き取られたって話は、実は暗殺者側がでっち上げた、よく出来た嘘(カバー・ストーリー)で、玲二と江漣は騙されてモンゴルの草原に誘き寄せられ、そこで始末されたって推理が成立つと想います。(バスの乗客もロングで映ってましたが、その中にはきっと監視役も紛れていたって事でしょう)。特に伏線的には、サイスは旧東独シュタージの要人で、旧ソ連のKGBと関連を持っていた設定があるので、その場合アインの出身国は東洋人(特に日本人や朝鮮人)によく似た顔立ち、外見的特徴を持つので有名な現キルギスやカザフの氏族に求めるべきが妥当って感じもしますです。

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  2. モンゴルのパンフレットは、確か4話だったと思いますが、エレン自身が空港から持ち帰った描写があったはずです。レイジ「興味あるのか?」に「別に」の会話も。エレン死亡説もちらほらですが、エンドカードでレイジの銃に影がかかり、2つある薬莢が片方のみ倒れているところも示唆的かもしれません。

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  3. >読一さんなるほど〜.何かいろいろと出て来るもんですね.でも,最終的にサイス側が始末したとすると,サイスの後ろに大きなバックが存在しないと不自然のような気がします.その場合,サイス以上のカリスマ性がないといけない.だとすると,まったくもって描写が足りないということになるのかな.モンゴル説がレッド・ヘリングなら,園長先生はスリーパーですよね.なんか大掛かり過ぎるような.ってな感じで,ここでは『荒野の呼び声』みたいなのを想像しています (笑).

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  4. >cmsさん第四話見返してみました.例のモンゴル・パンフは帰路の空港でのシーン (と B パートラスト) ですね.スイスのと同時に出てたのがなんか意味あり気な (笑).エレン死亡説もそれなりにスジが通ってるとも思いますが,やっぱここは期待を込めてエレン生存説に一票を (笑).phantomized でなければレクィエムの対象外でもあるので,彼女だけ抜け出せたんではないかと.玲二が倒れた地区は,ハサン・イブン・アル・サッバーフが築いた鷲の巣城の分家筋の末裔が隠れ棲む里だったんですよ (笑).

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