- 蟲師 DVD sp 3 / 蟲師 DVD sp 3 (二発目) / nice & neat
- 蟲師 DVD sp 3 (三発目) / nice & neat (二発目)
「判らんものも皆殺し,ってのは大雑把で好きじゃない」 © ギンコ.「大雑葉」じゃないよな,やっぱ (笑).いちばん印象的な台詞は,ワタヒコの「言葉を覚えて忘れてしまった」の方かな.ヒトでなく蟲が語る言葉だからよけいに重みがある.
うひぃ.「遂に爲夫婦して,先づ蛭兒を生む.便ち葦船に載せて流りてき」の蛭兒かと思っちまったよ.むしろ「子に遣わるる身こそ辛けれ親子鳥」の托卵の話だった.「おれらも悪かない.だが,おれたちの方が強い」にも関わらず,「まだ寿命があるからだ」と瓶詰人竹に語るギンコ.ん〜,極めて蟲師的.なんだけど,思考力を持った蟲と会話が成立する話って,もしかして初めて? ま,いずれにせよ,言語によるコミュニケーションなどは堕落でしかないという立場ですな.以前のギンコの比喩からすれば,中指の先端に位置するヒトは,自然と同義のみどりもの=蟲からすれば,それこそ末端,最下層,ギリギリ周縁に位置する存在.ピュシスからの追放者,蕩尽論からすれば余剰が生み出したあぶくの如しだ.『蟲師』再開,いきなり強烈なブロウですわ.
- 綿吐(わたはき)
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緑色の綿のような姿で空中を漂い,身重の人の体内に入り卵に寄生します.生まれてくるときはヘドロ状だが,素早い動きで床下や天井裏に逃げ込み,一年が経った頃赤子の姿の人竹を人の親元へ送り込む.
人竹の身体はこの蟲の本体と糸のようなもので繋がっている.あれらは本体に養分を送るための,蟲の一部に過ぎないんだよ.あの子はじきに役目を終え,壊します.そして,その死に際に大量の種を吐きます.その前に殺さなければなりません.救える子どもなどもういません.あの子らは,あなたたちの子どもの皮を被った蟲なんです.そしてあれこそが,生まれてくるはずだったあなた方の子どもを殺したものなんです.どうかご理解ください.
綿吐は災害などの危機に陥ると人竹を根から切り離した根だけでも他所に逃がそうとする.人竹は姿を変えて永い眠りに入る.(ただし,この言葉はアキを絶望の底から救い出すための嘘言かも知れないが,詳細は不明.根から切り離された人竹は,ギンコが あき に渡した球形鉱物ではなく,液状化している.生まれてくるときのヘドロ状に近いが,粘度はもっと低い)
「わたはきのことわかれ」?
ヤスケが語る あき の過去話とその後の状況からすれば,綿吐が托卵の対象にヤスケと あき の夫婦を選んだのは偶然じゃないのかもね.長男の死を契機に臨機応変に対応し思考力まで獲得したワタヒコたち=群体は,われわれの戯画か.
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