- ef - a tale of memories. OP CDS / ef - a tale of memories. DVD 1
「ソレハ,カミサマガイジッテイルカラデスヨ」 © 新藤千尋.お前がな〜.
お,おお〜,こちらも何やら凄まじいことになってるな〜.善哉善哉.今回は,千尋ー麻生篇とみやこー景ー広野篇にきっちり二分割.あれ,景ー堤篇は? なんて感じで,え〜と,キーワードは悪循環? 入れ子? 故意に曖昧なままで残された不連続点?
avant と A パート.あれ,図書室での千尋と麻生,それを火村か誰かが見ているという設定なのかな.いや,これは当人たち,というか麻生自身だな.同じことを繰り返していることを「知ってる」ということだな.あ〜,「この女の子はもっとズレてるはずなんです.彼女が冗談のようなできごとに真面目に取り組んでいることに,読者が不安や違和感を感じないといけなくて,可愛いと思われたら,この女の子の存在を書き切れていないんです」,キミは読者の誤読するという可能性も剥奪するデスか.いやん.その手の「カミサマ」はすでにお亡くなりになってますが.「伯爵夫人」も「公爵夫人」もすでにこの世の人ではありません.なんてのはど〜でもエエが, 1) 「不安や違和感」は麻生自身が抱いてますよ.
B パートは みやこー景ー広野篇.というか実質 みやこ のソロ.導入は みやこ の事情.前回の謎台詞「また消えてしまう」の理由は,両親の離婚〜 みやこ を引き取った母親が精神を病む〜で,世界から意図と音が消えた,ということだそうである.で,やっと見付けた音と色が広野.なるほど.ベタ過ぎだけど,一応筋は通っている.で,ここからがまた.デートの待ち合わせ場所で待ってる みやこ が,家に置き忘れている広野の携帯に延々と音声メッセージを送信する.最初は軽い調子で始まって,徐々に壊れて行く.台詞の他は,画面にメッセージの文字と SE[貧乏大臣大大臣.] だけというシンプルの極みのような演出なんだけど,件数で二十一件,時間にしておよそ五分半続くその壊れっぷりが,いやはや凄まじい.最後から二番目のメッセージは一部文字化けしてて豆腐化しとる.ちょいと鳥肌が立った.いや〜,「広野くん|お兄ちゃん,どいて.そいつ殺せない」まで,あとちょっとではないだろうか (笑).
C パート.広野の携帯から景が録音メッセージを (全?) 消去.それは犯罪だ.
ED,みやこ の単独バージョン登場.色と音のない世界観が佳く表れて…… いねぇ (笑).ま.それはともかく,この OP は今更ながら佳いねぇ〜.さすがにシャフト.あと, A パートの海岸も流石.
千尋の小説の追加・変更部分
avant.千尋の読み上げ.削除と挿入は 第五話 との対比から.ただ,書き直しなのか,同じ出だしで始まる別々のパートなのかは判らない.
女の子は世界に一人.だから彼女は神様だ.女の子は物心が付いたときには島そこにいた.島は狭く,半日あれば歩いて一周できる.海岸から見える景色は三六〇度.海と雲と水平線でしかなかった.島には城があった.城の倉庫には保存食や生活雑貨が山のように積まれていて,飢えることはなかった.一生掛けても読み切れないほどたくさんの本もあった.他には誰もいなかった.何もすることがなかった.それが世界のすべてだった.
A パート.入りは麻生.
女の子はある日,海辺で火を熾していた.
続いて千尋.
本の中に,島に流れ着いた人が狼煙というものを上げるエピソードがあったからだ.真っ青な空に白い筋が立ち登る.これは雲と同じもの[ここはひどく無気味な箇所だ.煙が判らないのは佳いとしても,何故それを「雲」と比べるのだ? 比べることができるだけの「雲」という情報を持っているのは何故だ.そういや,海岸のシーンで一瞬だけ羽が生えてたな.まぁ,「雲」に顔を突っ込むことができるのは,翼人かカミサマくらいのもんだろう.]なんだろうかと顔を突っ込んだら,眼と喉がひどく痛かった.あわてて離れると,遠くからそれを眺めた.役に立たないなと理解した.そうやって,一つずつ何かを理解した.理解するということを理解した.
女の子はやがて人間の絵を描けるようになった.彼女は一人の男の子の絵を描いた.そして,今まで描いて来た風景画に,その男の子を書き加えて行った.彼女はそれらの絵を描いた場所に飾った.島の中で絵にしていない場所はなかった.すべての場所で女子は男の子といっしょ.そして絵を見るたびに目線が合う.でも,女の子にはやり遂げた感慨はなかった.これは人間だろうか.考えてみる.いや,これは人間の「絵」だ.動かない,考えない,ただ,在るだけだ.寂しい? 到達したことで,ようやく彼女は自問できた.寂しくはなかった.
「寂しい?」以下がなんとも唐突.眼が開いたときからの孤独な環境にあって,「寂しい」なんて感情を持つことがあり得るのか.
アイ・キャッチ
I...
って,こりゃ,サブ・タイトルだ.なんで今回は? 千尋が書き直し中?
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