「おれはお前を Witch だとは思っていない」 © 亜門.
なんか最終回みたいな雰囲気で始まるが,第一部の終わり.
- いつもの OP "Shell" はなし. "Open Your Eyes" の不気味バージョンに載せて,台詞は堂島「ケイトをハントしたの,亜門だったんじゃないの?」[この答えはラスト近くで明かされる.]から始まる.このあとからはロビンが横になっているソファに対面する形で,メトセラの魔女「お前もけっきょくはサトゥルヌスの末裔に過ぎないのかい?」,コーション審問官「もう逢うこともないだろう」.最後の亜門は台詞なし.
- 例の対 Witch 弾を使用できるハンターの一人,エフゲニー・キタエンコ (Evgeny Kitajenko) → エフゲニー・スヴェトラーノフ + ドミートリイ・キタエンコ (サンクドペテルブルク生まれ) という,トップ・クラスのハンター.
- STNJ とファクトリー,ソロモンとの関係は? STNJ はソロモンの下部組織.ファクトリーは STN* の併設機関で研究開発を手掛ける組織ってこと? んで日本のファクトリーは特殊な実行部隊も持っている,と.
- 警察力を行使することが出来て張り切ってる小坂署長を,さらに張り切って仕切る堂島.烏丸と榊ぽか〜ん.亜門は不在.
- 守衛さんの『世界の占い大全集』.監修はバーバラ・カ???.サンライズ出版刊.税ぬき ¥1,900 で ISBN6-62194-622-8. 6 ってどこだ?
- 亜門から話を聞いたと, Harry's のマスターがスペシャル・ランチの差し入れ.瞳子は未だ昏睡状態.
- 堂島の報告によると,キタエンコは二年前の入国直後に殺されていた.う〜ん,堂島は何か企んでそうだけど,この報告は信用してエエのんかぃ.
- ↑を受けて烏丸の指摘「確か,もう一人その銃弾を使える人間がいたわね.亜門よ」.これが堂島の狙い?
- 瞳子の部屋で精神集中している (?) 亜門.
- STNJ 内の監視カメラが次々とオフに.セキュリティが解除される.装甲車に乗ったフル装備集団が STNJ 本部を襲撃.この時点で本部にいたのは守衛さん,署長,烏丸,榊,マイケル,ロビン.マイケルは胸を撃たれる.烏丸は左肩.榊は右胸.署長も真正面から撃たれる.画面からは外れているが服部氏も撃たれたもよう.ロビンは,間一髪で乗り込んで来た亜門の発光弾で救われ,亜門とともに階下へ逃走.「やつらはお前をハントするつもりだ.お前の力は危険と判断された」.ロビンの前任者ケイトのハントの経緯.亜門「そうだ,おれがケイトをハントした.彼女は STNJ の秘密を持ち出そうとしていた.自らの欲望のために.いや,違う.彼女がおれたちを裏切ったのは,自分自身から逃れるためだった.ケイトは知っていたんだ.心のバランスを失いながらも,自分の力,クラフトの力を抑え切れなくなった自分が,いつか Witch としてハントされる側になるということ.その恐怖に耐え切れなくなって,いつしか死を望むようになっていた」.
- 一階まで降りて来て,陽動でロビンに壁を壊させたあと,亜門,中央の埋め立て井戸のように見える構造物からロビンを逃がす.「おれに何かあったら,この人を頼れ」と「ロビン,今度逢うときは」.銃声数発.亜門,倒れるが死んではいない.
- ED は通常の "Half Pain" ではなくて, "Shell" のギター・ソロ・バージョン.
ハント対象
ロビン.財前の電話での受け答え「そんな話は聞いてない」と「今回は眼を瞑ろう」から,ソロモン本部からの指示であったことが伺える.
謎
1) 亜門は財前からロビンのハントを見過ごすようにと命令されていたと言うが,なら前回の現場でロビンを狙撃したのは誰? 亜門じゃなくてソロモン本部のものだったすると,なぜ亜門は薬莢を廃棄する? なので,このときはソロモン本部の指示で亜門が (現場で) ハントすることになってたんだろか. 2) これに亜門が二回失敗したので下がらせて,ソロモン本部隊が瞳子宅でのハントということになったのか? ここでは亜門はまったく介入してないように見えるが,実は何かやってたのか? 烏丸と榊の突入を止めなかったこと? 3) STNJ オフィスを襲撃したものと 2) の実行部隊はファクトリーだったってぇのはダメ?
魔女の槌|魔女に与える鉄槌
ED で赤い背景に薄く見えるのは,ハインリヒ・インスティトーリスの "Malleus Maleficarum" (『魔女の槌』あるいは『魔女に与える鉄槌』) だそうである.こんな薄いの,佳く読めるな.この本は,魔女狩り,あるいは異端審問に理論的な基礎を与えるものだったそうだが,この著者 (の一人) 名前から直ちに想起されるのは『ファウストゥス博士』の方だな〜.イーネス・ロッデの夫となるヘルムート・インスティトーリスは,美学者で美術史家.彼はブロンドで頭が長く,むしろ小柄ながらまことに優雅な男で,髪に分け目を入れ,少しポマードをつけて,ぴったりと撫でつけていた.ブロンドの髭が軽く口を覆い,金縁のメガネの奥に繊細で高貴な表情を湛えた青い眼が光っていたが,この表情から理解し難いのは——あるいはまさに理解できることだったろうか——彼が残酷なものに,無論それが美しい場合に限られていたが,敬意を表していることであった.
[トーマス・マン "ファウストゥス博士", トーマス・マン全集 VI, 円子修平 訳, 新潮社, 1971, 1976, p. 292., (Thomas Mann "Doktor Faustus", . Das Leben des deutschen Tonsetzers Adrian Leverkühn, erzählt von einem Freunde, 1947).]
次回予告
Three hundred and twenty years have passed since the coven sank in the dark. A detached past. An unknown future. The sealed present.The forgotten past keeps whispering the words of darkness in a dry cage.
コヴェンが闇に沈みし時より三百と二十の年.断ち切られた昨日.見えない明日.閉ざされた今.乾いた檻の中で置き忘れた過去が,闇の言葉を囁く.
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