「太陽の舌 (lingua solare),人生のほほ笑み (sorriso della vita),月のスミレ (violetta della luna?)」 © ホテル・ミラマーレの集会で提案されたヴァギナの新しい名称.
フェリーニお得意の地獄巡り好色中年男篇.第一期上京時代に録画してたヤツなんで,たぶんこれがフェリーニ初体験.『世にも怪奇な物語』よりも先に観たはず. Snàporaz (Marcello Mastroianni) ってどういう意味なんだろ.
列車がトンネル突入〜入眠開始〜地獄篇スタート.イタリアの (急行? 特急?) 列車ってもの凄く揺れるのね.東横線の比じゃない? あんな揺れじゃ酔って吐くぞ (笑).そうそう,これ,ポーランドから亡命して来たシンガーのアンナ・プリュクナル (Anna Prucnal) が出てるんだけど,今の今まで Bernice Stegers (列車の女) と間違えて記憶していたことが判明 orz.
- 列車内.発端
- 森.列車から降りる.列車の女の誘い
- ホテル「ミラマーレ」 (Grand Hotel Miramare),フェミニストの集会.『フーコーの振り子』でいうところのヘルメス相貌連の集会か.でも狩り出されることはないな.列車の女 (Bernice Stegers) に狩り出されて,超巨乳のドナテッラ (Donatella Damiani) に導かれる.エレベータで階下に降りる. "Miramare" は一語なんかどうか判らん."Mira mare" と二語に分けると「海を観察する」という意味になるらしい.
- ローラー・スケート場というかジム.ドナテッラに階下へ降りる階段へ放り出される.
- 洗濯女? (Alessandra Panelli?) の仕事場.燃えさかるでっかい竃.シャワーを浴びる女.その女のバイクに二人乗りで外へ.駅までという約束.田舎の風景が拡がる.カエルの声.ビニール・ハウスに寄り道.
- ビニール・ハウス.垂れ乳をぶるんぶるんさせて急にサカリが付くバイク女.バイク女の母という老婆が乱入して救出,無気力娘の案内で畑の中を徒歩で車まで.
- パンク車.車にはイカレたパンク娘が満載.カッコはパンクというよりニュー・ロマンティックとかあの辺? 日が暮れる.追っ掛けて来る方はややパンク.呪文開始.音楽は単にエレポップ.空港の近く.着陸 (離陸?) を見上げる.這々の態で逃げ出す.追い掛けて来る三台の車.あ,番犬の暗喩? ライトは光る眼か.追い込まれるようにして巨根博士 (Dr. Xavier Katzone @Ettore Manni) の屋敷へ.
- 巨根博士[そういやイタリア語で「カツオ」というと陰茎の意味だと読んだことがあるが,字面からすると「カッツォ」の方が近いのかも.]の屋敷.ほとんど女しか出て来ないこの映画の中で,スナポラツ以外に唯一存在感のある男.パネル写真付きよがり声データベース. Sante Cazzonius ad Gloriam Foeminarum Memorandam Erexit Atque Aedificavit. Anno MCMXXXV[原文はラテン語.英訳すると "Saint Cazzonius encouraged a remembrance to the glory of females and so he built, in the year 1985."]. そこに妻のエレナ (Anna Prucnal).三人連れ立ってスキップしながら万人斬り記念パーティへ.ドナテッラもいる (ローラー・スケートでの連れはロレダーナというそうだが,彼女もいる).東洋の娼婦の奇術.一万本のロウソクを吹き消し切れずに最後は放尿で消す.カルメンのハバネラを歌う巨根博士.スナポラツにもっともな不満をぶつけるエレナ.酒の勢いはどの程度だ.警察 (やっぱ婦警さんだけ) 突入.あれ,バイク女が婦警の一人になってる.ケルベロスの一匹イータロの死.ってか警官に始末されたらしい.巨根博士の退場.変わってハーレムの踊り子に扮したドナテッラとロレダーナ.ボトムが T バックなんでケツ丸出し状態.ドナテッラの胸が揺れる揺れる.形容するなら「ぶんばっぶんばっ」だな[促音が慣性の法則を表現している (笑).] (笑).あれじゃ肩凝りも相当に酷いだろ.洗濯婆さん「さあ,そろそろ夜の始まりだよ.夜の訪れはつまり旅の始まりだ」.寝室へ.嵐.外でエレナが歌っている.スナポラツがそれに気付いたとたんに静止する人々.おや,靴下履いたまま寝るのか.ドナテッラを口説くのに失敗.そこへ全裸白ガウンで入って来るエレナ.やっぱカルメンのセギディーリアを歌ってる.話声が聴こえる.ベッドの下に潜ると壁に穴が開いている.そっから滑り台.
- 滑り台を降りる.遊園地風の電飾.おっさん三人組. 1) ヴェルッキオのロジーナ. 2) 魚屋の女. 3) 温泉の看護婦 (ドイツ人). 4) バイク・レーサーのアンジェラ・ライオネスとジネット・デラ・マール. 5) 海水浴場の更衣室から出て来る女. 6) 古いモノクロ映画.なんか 1930 年代のヴァーグナーものっぽい雰囲気.なぜか筋肉マッチョな男たち.褌ではない (笑). 7) 墓地で腰を振りながら墓石を磨いている女.後ろ姿だけ. 8) 娼舘,地響きを立てて降りて来る無表情眼鏡女の「胸躍る尻」.遣り手婆さんはロボット風.なぜかここの場面だけ階段を上がる.さすがにこの「尻」は圧倒的な存在感 (笑).おっさん三人組は先に終点へ.電飾が消え始める.終点に付くと,檻の中.
- 檻の中.フェミニストの集会? 布を被せられる檻.着いた先は病院? グラディエイターの闘技場の控え室みたいなとこ? その男原理を長々と糾弾されていたが,いきなり解放される.闘技場?にいるのは巨大なカマキリ (影だけ見える).でも,実際は女たちが大挙して押し寄せている闘技場みたいなとこ.燃やされる白人形.中央の大きな石舞台に登る.上がり切るとリングのようなとこ.先の洗濯婆さんがいる.何か知らんが勝負に勝ったらしい.ご褒美が縄梯子の先に.隱卑気球のゴンドラ
- 隠卑気球のゴンドラ.もちろん上昇する.ゆったりとした音楽.そこに,先ほどの闘技場?でスナポラツが投げた薔薇を受け取ったマスク女が,いきなりサブ・マシンガンで連射.撃たれた気球は当然落下.突如ゴンドラに貼り付く蜘蛛女.表情がアンチ・ジェニーのようにどんどん老いる.スナポラツが「誰だ!」と連呼して.
- 目覚めると対面にエレナ.入眠した列車の中.相変わらず揺れが酷い.眼鏡が落ちている.拾い上げると右側のレンズがない.通路を挟んで向かいにはゴージャスな列車の女 (Bernice Stegers).その対面に着席するのは学生風のドナテッラとロレダーナ.示し合わせたかのような笑み.気を取り直したスナポラツがもう一回寝ようとして (まだ寝るのかよ).またトンネル.
なるほど,最後で目覚めてこの状況なら「あぁ,こりゃまだ夢か」とまた真に目覚めるためにもう一度寝ようとするのも無理ないかと (笑).
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