ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2007年4月8日日曜日

Noir #18 私の闇

「(ちょっと戯けて) 忘れものだよ」 © ミレイユ・ブーケ.

Nobody's dark but mine.

女の取り合いで喧嘩した末に「オンガクテキソ〜イ」とやらで解散してソロになったは佳いが,全然売れないがため臆面もなく恥も外聞もかき捨ててのうのうとバンドを再結成するという話 (違う!).

前回クロエ » ミレイユと渡されたエンガチョ,持て余したのかミレイユ » 霧香と渡る.しかもクロエは鍵を掛けなかったが,ミレイユは「得体の知れない何かよ」=エンガチョ切った,鍵掛けた.でロックしてしまう[「縁切った」は「穢切った」ではない. 網野善彦 "無縁・公界・楽", 平凡社, 1978, 1982, p. 11., とのことだが,「穢切った」ならリセットになるので少しは救いがある (笑).].クロエの言葉「ソルダの子に違いないのだからお友だちになれる」の対偶は「お友だちになれなければソルダの子ではない」.逆は「お友だちになれるのならばソルダの子である」,裏は「ソルダの子でなければお友だちにはなれない」.霧香に振られたソルダ髭男曰く「クロエはアルテナの意志の下に動いている」とのことなので,アルテナさま「区別もあれば差別もある. ((le) grand retour,大いなる回帰に) 邪魔立てするなら殺します」.とはいうものの,表立って反対勢力を抑え込んでいるわけでもなくて, 第十一話 の山羊髭男に続き,対抗勢力の髭男が登場する.対抗勢力が必ず男なのは意味があるのか.今回の髭男は前の山羊髭男より詳しいことを霧香に語る.曰く 1) アルテナの方針に反対する勢力の側である. 2) 二人組の抹殺指令は全組織に下されている. 3) クロエはアルテナの指示で独自に動いている. 4) (le) grand retour,大いなる回帰 これはソルダ全体の決定事項ではあるが,アルテナのやり方を非常に危険視している.霧香は以上をちゃんとミレイユに伝えて情報を共有しなさいよ.

  1. part A サブ・タイトル前
    1. 霧香ナレーションに戻る. "les soldats". 0’20".
    2. (※) 下水道で射撃訓練中のミレイユ〜様子がおかしいので監視を怠らない霧香〜弾倉を入れ替えたミレイユ,霧香に銃口を向ける. 第六話 A パート最後で使われていた不安のクレシェンド. 0’29".
  2. part A サブ・タイトル後
    1. 回想篇.前回の刀傷男との対戦〜クロエの「あなたもソルダの子に違いないのだから」.微妙に省略されている〜回想終わり, avant ラストに戻る〜北方犬種のように動じない霧香が涙を流す.あれ,この時点でミレイユは肉親三人を射殺したのが霧香だったって知ってるんだっけか?  "liar you lie". 1’50".
    2. ミレイユ,「今だけは目の前から消えて」と霧香を捨てる〜霧香のパリ徘徊開始. 1) Austerlitz Bastille とあるバス停.表示は行く先じゃなくて現在地だろうから,徒歩で行ける範囲だとすると先の下水道はボーマルシェ通りのどん詰まりにあるバスティーユ広場付近のどっかから潜る? 〜「バス遅いわね」のおばさん〜会話にならない〜おばさんの背後にはパリ中心部のマップ〜 2) 車庫というか車場というか列車プールを徘徊する霧香.オーステルリッツ駅近くか.ミレイユの言葉を反芻する.「わたしは誰.わたしはノワール.真のノワール.得体の知れない何か」〜線路の上を延々と歩く「いつも二本とは限らない」〜それでも歩く〜夜のエッフェル塔.オーステルリッツ駅あるいはバスティーユ広場からエッフェル塔までは直線距離で約 11.5km あるが,霧香が歩いて行った方角はむしろ逆方向の南東に向かう進路ではないか. "salva nos II" ほぼ丸々一曲. 2’41".
    3. 実に回りくどいやり方でスカウトしに来たソルダの髭男の車を降りる霧香〜ミレイユに電話しようとするが躊躇う〜鬱々ミレイユ〜片付けようとした霧香のシャツから銃と学生証が出て来る〜いったんアジトに戻ることなく出て行ったことを知る. "salva nos II". 1’20".
  3. part B
    1. どこで夜を明かしたのか知らんが,ソルダの髭男の指示通り Chemin de la Prairie (プレリー通り) 27 番地のビル[このビルはけっこう大きく高い.「通り」というより県道とか国道という意味での「道」である.] 15F に入っているアレクサンドル貿易 (Alexandre Négociant) を訪れる霧香〜室内は荒らされており,男が一人死んでいる〜男が握りしめていたのは古文書のコピー「罪人は散りてまた集うことなく,されど罪は消えることなく,愛もまた絶えることなし.隠者はまたこうも告げた.ソルダの血は荒野に染み渡り,大河へと流れ込む」〜転がっていた携帯から髭男に連絡を取る霧香. "les soldats II". 1’30".
    2. 午後六時[鐘は六つ鳴る.あと二時間余裕があるはずだが,霧香の慌てようからすると鐘の音は幾つか省略されているかも知れない.もし二つ省略されているとすると,カリオン座からギュスターヴ広場までは走って 15 分程度の距離にあることになる.]に接触して来たクロエの茶々に乗っかる霧香.のこのこギュスターヴ広場 (不明.リュクサンブール公園辺り?) に出向くミレイユ,しかも目立ち過ぎ〜カリオン座 (オペラ座?) で待つ髭男〜走る霧香〜途中で玩具の赤バスを強奪〜ミレイユに迫る初老の暗殺者の影〜霧香走りながらバス分解 (タイヤを片一方外したシャフトが凶器になる)〜勘は佳いがイマイチ対処がヌルいミレイユ. "salva nos". 2’11".
    3. けっきょく霧香に助けられたことを識るミレイユ〜待ちぼうけを喰らった髭男,退散. "salva nos". 0’33".
    4. ちょっと戯けて「忘れものだよ」と学生証を差し出すミレイユ〜反省するミレイユ. "canta per me" のクイック・ワルツ版.いわば "canta per me III".サントラ未収録. 1’01".
  4. 比率
    • 11’55" / 20’40" = 57.7% (08’45").

従来の type I に加えて, "salva nos", "les soldats" にそれぞれ type II が登場し,いよいよ陰々滅々化が進行中..

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