「(丸正って) 四谷のスーパーか!」 © 名無しの人狼党員.ここで丸正の名が出てくるなんて! (笑)
え〜と,埋め立てられた戦後史の掘り起こしってとこか.トゥーラでもテオティワカンでもなく,テノチティトランの発掘,ですかね,破壊のあと,それ自体の上に現在の都市が築かれているという意味で.だから,「蘇れ,鋼鉄の巨人.この裏切りの空に再び未来を描け」 © ケツネコロッケのお銀.というわけで,両性具有の正太郎は志願した人身御供だったデス.で,鉄人は? こりゃやっぱアステカの神像でしょ (笑).最初に肯定され,そして否定され,再評価される (あるいは極一部からの期待) という図式からしても.鉄人のサイズは,おそらくパトレイバーのそれ.だとすると,お台場潮風公園の アレ の 1/3 のサイズか.眼が光ったり,パーツが動いたり,煙吐いたりするギミックは同じ.ただし,見た感じはリアル・ガンダムというより倉田光吾郎さんの スコープドッグ っぽい.つまり,パトレイバーやリアル・ガンダムみたいな小綺麗な外装ではなく,やや禍々しい感じが出てる.正直,これが造りたかった,あるいは見たかっただけなんじゃ…… (笑).
- 第 1 幕第 1 場:時の埋立地 (2008 年春,東京湾岸・28 号埋立地) ♪慟哭の巨人:敷島博士 1964 年の春,同じ 28 号埋立地 ♪モリエリス・ウト・カニス〜犬のように死ね〜 (公安警察のマーチ):大塚署長
- 第 1 幕第 2 場:敷島工学研究所 ♪正義の甘いキス:正太郎 & 敷島博士
- 第 1 幕第 3 場:湾岸野犬収容所
- 第 2 幕第 1 場:東京五輪音頭 ♪東京五輪音頭:西田佳づ美
- 第 2 幕第 2 場:砲台跡地 ♪くれない劇場〜紅い女狐のテーマ:ケツネコロッケのお銀 ♪有明フェリータ〜犬走一直のテーマ:犬走一直 (『正義の甘いキス』博士の乱入と,正太郎の取り合い)
- 第 2 幕第 3 場:敷島工学研究所 インテルメッツォは五輪描き
- 第 3 幕:時の埋立地 再び (2008 年春,東京湾岸・28 号埋立地) ♪慟哭の巨人〜終曲:ケツネコロッケのお銀
さすが NHK と言いたいところだが,他の芝居よりもテロップの量多いね.歌詞は全部出るし,各場の所在地も全部出て来る.これはありがたい.お, NHKオンデマンド で配信予定だとか.ま,それはともかく,第 1 幕第 1 場の中で一度時間が巻き戻る. 1964 年の 28 号埋立地での野犬捕獲隊の場が第 2 場でないのは何故なんだ.気になって夜も眠れない.嘘言だけど.
- 敷島博士:池田成志
- 野犬捕獲隊隊長・警視庁機動隊長:田鍋謙一郎
- 野犬捕獲隊副隊長・警視庁機動副長:藤木義勝
- 野犬捕獲隊員:永田彬,小野健斗,載寧龍二,吉田友一,鈴木雄貴 ほか 5 名
- 大塚署長 (警視庁公安部):サンプラザ中野くん「公衆衛生防疫 (甲種衛星防壁?) そして公序良俗の観点からも,所属の定かならぬ,それゆえ秩序になじまぬ者たちは,徹底的に排除しなければならん.無秩序に徘徊し無制限に糞を垂れる野良犬野犬の類いはもちろん,無政府主義者に共産主義者,社会主義者から立喰師に至るまで,戦後の無秩序から出発したあらゆる危険思想は,これを機会に一掃されなければならない」.
- 研究所員:全 3 名 (永田彬,小野健斗,載寧龍二?)
- 金田正太郎・ケツネコロッケのお銀:南果歩
- 警視庁機動隊員: 10 名
- 犬走一直 (人狼党党首):ダイアモンド✡ユカイ
- 人狼党員:
- 歌手:西田佳づ美
- 原作:横山光輝
- 脚本・演出:押井守
- 音楽:川井憲次
- 作詞:児島由美
- 美術:磯見俊裕,黒川通利
- 鉄人デザイン:末弥純
- 照明:佐藤啓
- 音響:若林和弘,松山典弘
- 効果:伊藤道廣
- 衣装デザイン:竹田団吾
- 演出補・振付:竹下宏太郎
- 舞台監督:森下紀彦
- 映像製作:カズモ,ビスケ
- 映像技術:共立映像
- 舞台製作 プロデューサー:小川友次,村上洋志,久保淳
- 制作・企画協力:デイズ
- 企画製作:梅田芸術劇場
- 2009 年 9 月,天王洲 銀河劇場
これは押井守的には黒歴史なんじゃねぇの? 歌多過ぎ & 長過ぎだし,だいたいが流れが悪い.これじゃまるで『こわれもの』の Yes だ (笑).歌い手というか役者にサービスし過ぎ? ギャグが全部スベってる上にしつこい.役者は全員ヘッドセット着用.ただでさえ難解な (というか非常用的な) 細かい台詞も聞き取りやすいという利点がある.が, 7 曲もある歌は全部音程崩れまくりで,正直参る.全員不調なんでこれは PA の返し不調かなんかのトラブルなんだろと思うが,実際のところどうなんだろ.犬走一直の『有明フェリータ』中に敷島博士が『正義の甘いキス』で乱入し,二つの歌でもって正太郎を取り合うという演出は面白かった.西田佳づ美の『東京五輪音頭』,何なの,これ?
マスクド正太郎の入れ替わり,最初は判らんかったけど二回目でやっと判った.『有明フェリータ』の途中で一回奥に引っ込んでますな.出入りの前後で身長が変わってる.
こんなハズじゃないと思って『御先祖様万々歳』見返したらオモロかった[ただ,やっぱテンポはおかしい.妙な間が空いてて,何かちょこまかした印象を受けるな.].これか『紅い眼鏡』か『立喰師列伝』を舞台化した方がオモロかったかも[『御先祖様』が 1989 年,『紅い眼鏡』が 1987 年と古いのを持ち出して来るのは非常に失礼ではあるのだが.『立喰師列伝』の舞台化は……無理か? (笑)].う〜ん.こちら,たぶん活字で読んだら面白いと思うんで,これは再生環境の失敗ってことになるんかな〜.あ,もしかしたら.予算足りないぐらいの方が面白いもんができるんじゃねぇの? ってな無責任なことを放言したりして,実写映画はあんなに面白いのに,芝居だとなんでこんなに退屈なのかと orz.しかも全 3 幕所要時間 1 時間 37 分という,めちゃくちゃコンパクトなサイズなのに,ですよ.これは悪い意味で『変な舞台』デス,今んとこ.
大塚所長←室戸文明の影響.とくに『モリエリス・ウト・カニス』は『時の番犬』 (笑).サングラス常用してるとこも.ただし,敵役というほどの重要度は与えられていない.造作のデカい藤木義勝の活躍の場がなくて残念 & 落胆 orz.
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