「(蓮見田を睨みつけて) 幸せになったとき,必ず戻って来るよ」 © 沢渡際.
前回観た『トリデ~砦~』は詰まらんかったんだけど,今回は本谷有希子 + 片桐はいり ということで.本谷台本は例によって例の調子.イタい人間関係を描かせたらサイコ〜ですな.
蓮見田,数年前に実家に帰り寝たきりとなった父親の最期を看取ったが,長年の介護疲れですっかりダメ人間化して社会復帰できない.実家で個人タクシーを営む孝生の世話になっている.他にこの澱みに住んでいるのが元ヘルパーで現在は妊娠中で蓮見田の内縁の妻の有里,父親の恩人だとかで居候兼覗き趣味の戸所.猫みたいに迷い込んで来るのが謎の箱おじさんの小森橋.蓮見田は長年の介護から「解放」されたと思いきや,小学生の頃の「陰湿な」虐めの対象の復讐に怯える毎日.そうした澱のような日々を訪れて来るのが有里の頼みでやって来た姉の
- 蓮見田 (介護廃人):坂東三津五郎
- 有里 (蓮見田の内縁の妻):田中美里
- 沢渡際 (有里の姉):片桐はいり
- 小森橋 (箱おじさん):酒井敏也
- 戸所 (怪しい喘息病みの居候):山西惇
- 孝生 (蓮見田の弟):近藤芳正
- 作:本谷有希子
- 演出:倉持裕
- 音楽:ハンバートハンバート
- 美術:松岡泉
- 照明:清水利恭
- 音響:高塩顕
- 作曲:佐藤良成
- 2007 年 7 月,青山スパイラル・ホール,劇団♬ダンダンブエノ 双六公演
やっぱ片桐はいり.大昔観た「さよなら,ニジッセイキ」@ヒルマのインパクトは健在.この人もある意味「怪物女優」だよな〜.その存在感というか得体の知れなさというか底の深さというか,もう圧倒的.タイトルどおり,一軒家の縁側外には砂利が敷き詰められている.これを踏む音で近付くものがいることが判るというコトらしい.つまり,蓮見田の恐怖はホンモノだということ.
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