ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2005年5月21日土曜日

英國戀物語エマ #07 水晶宮

  • ワるきゅーレ III DVD 1 / エマ DVD

「(ハキムに) いい加減はっきりしろ.その態度が誤解を生むんだ.今そう思っただろう.ぼくだっていろいろ考えている流されているわけじゃないぞ」 © ウィリアム・ジョーンズ.確かに傍から見てると八方美人の優柔不断のエゴイストと言われても文句は言えんよね,ウィリアムくん.言明だけでは信用されんぞ,実行が伴わんと.

ケリーさんのさり気なくも十全なフォローもあってクリスタル・パレスで初デートのエマとウィリアム.水晶宮の中は歴史博物館というかフランス式啓蒙主義の産物みたいだが,もちろん大英帝国がかつて広大な植民地を有して,ある意味では搾取していた寄生階層であったこともさり気なく挿入されているわけで.でもそんなのはともかく,これは鉄とガラスの大建築物.綺羅びやかなガラスはビューであると同時に脆さや儚さの象徴でもあるわけで,そちらの方に気を取られがちなのだが,実質的に支えているモデルは質実剛健の鉄.さて,二人の恋の行方は?

ハキムも四人の愛妾を動員してウィリアム (とエマ) をフォロー.スティーヴンスも感付いたかな.対抗馬のエレノア・キャンベル嬢,ステロタイプな設定だとエマと正反対の性格にしてしまって奥行きとか空気感が台無しになってしまいがちなんだが,そこはそれ,周到に回避してますな.むしろゾフィっぽいので,こちらも応援したくなる.

というわけで二人とも無断外泊 (笑).なんだけどさ,これはもしかして『The Walk to the Paradise Garden』なのか.不吉な予感.エマにとっては元からそうだが,今回の話ではケリーさんにとっても.とか思ったが,確かに大ガラス天井の下での初キスとなれば『楽園の道』だろうが,鉄の骨組みの下と考えればまた別の意味にも取れそうだ.こちらの方が希望が持てる (笑).ただ,どっちを取っても心配なのがケリーさん.頼みますよ,スタッフのみなさん!

エマの下の名前が明かされない=無名性を保持したままってのは,やっぱ何か意味があるんだろうね?

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