「(廉子に) これからは何時でもあんたが傍にいるんだから」 © ギンコ.
蟲師.
これも『キノの旅』*1だな.ただ,あちらが XY 平面上での旅の物語とすれば,こちらは Z 軸上を移動する感じ.「移動する」よりも「降りる」や「昇る」というのが相応しいかも知れない.蟲 (みどりもの) の世界は集合的無意識を指してるんだろうけど,ならギンコはサイコ・セラピストですな.
左手で漢字を書くとそれが生きて動き出すという神の左手*2を持つ 五百蔵(いおろい)しんら くんと,蟲 (みどりもの) の要請で彼の終身目付けを仰せつかった祖母の廉子(れんず) さんの話.第一話はまるで『ノエイン もうひとりの君へ』も同様.ってか同じことを言いたいようにみえる.つまり「何故カムパネルラは此所にいない?」.カムパネルラの父親は「四十五分経ちました」と無理矢理自分を納得させる.『春と修羅』の序文に乗っかったジョバンニは牛乳瓶を抱えて走り出す.どちらもできないものが立ち尽くしたまま叫び出す.
- 光酒(こうき)
- 普段は真の闇の底で,巨大な鉱脈を作り泳ぎ回っておるもの.この世界,生命が生まれたときから流れ出,これが近付いた土地は草青く命廻り,遠離れば枯渇する.つまり命の水.
Fripp & Eno の "Evening Star" や Eno の "Music for Airports" みたいに抑えた絵と音楽は極めて秀逸.なんだかんだ言いながらも期待作.
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