- 蟲師 OP CDS
録画トラブルにより現在欠番. こんな話 だったらしい.さっぱり判らんけど (笑).悪婦破家じゃなかった捲土重来.
蟲師 #04 枕小路:2005.12.05
「お前に罪などないさ.蟲にも罪などない.互いにただその生を遂行していただけだ.誰にも罪などないんだ.死ぬんじゃない.お前は何も間違っちゃいない」 © ギンコ.
古典の『猿の手』では望んだ結果がそうなった.『枕小路』では望んでもいない結果が同じになる.「予知夢を見させる蟲」=預言者を生む蟲.預言者たるべき素質のないものは夢に喰われる.しかし,望んでもいないのに夢野間 (後述) に集られ,娘の まゆ を津波で失い,妻の きぬ を己の夢が生み出した緑黴に喰われた ジン にとっては,災難以外のなにものでもない.ギンコもけっきょくは救えなかったし.
- 夢野間(いめののあわい)
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- 第一の説明 夢の中に棲む,予知夢を見せる蟲.増殖する.予知夢の割合が 40 〜 50% を超えたら危険.夢から戻って来れなくなる可能性がある.
- 第二の説明 一度寄生されると絶つことができない.生涯均衡を保ち,共棲するより術がない.宿主の夢の中に棲むが,ときおり夢から出てくることもある.そしてそのとき,宿主が見ていた夢を現に伝染させる媒体となる.つまり,全ての夢を予知夢にするわけじゃないが,増殖するほど夢から出てくる回数も増えて行く.そして再現できる規模や範囲も大きくなってしまう.だが,蟲自体は陽に晒されれば消えてしまう弱々しいものだ.それが何故現世に出てきたがるかは判らない.だが,何処かに夢現を結ぶ蟲たちだけの通ひ路があり,宿主が目覚めている間,蟲たちはそこで眠っていると云う.群れをなして飛んでいる姿は雁のそれに似ている.
- 第三の説明 宿主の枕に巣を作る.枕が夢と現を結ぶ通路となっていた.
重要な小道具である「枕」の語源は「魂の蔵」=「たまくら」という説が語られるが,一般的には「間座 (=頭の隙間を支える)」や「真座 (=神・霊を召喚するために頭を乗せる)」という「ま+くら」説と,枕にして寝るという意味の「まく」に接尾辞の「ら」がついて名詞なったという「まく+ら」説が有力であるらしい (枕(まくら) - 語源由来辞典).なお,「冘」は甲骨文字で牛牲を水に沈める字形.
「夢」も元は「イメ (寝目)」と発音していたそうだ (夢(ゆめ) - 語源由来辞典).
枠を作る頭と「夢と現の間にあるは,たまのくら.誰もこの道を通らねば,彼岸の国は見て来れぬ」と〆の「寝言と会話をしてはいけない.それは彼岸の国の言葉」というモノローグがなんとも痛切.
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