瀟洒なカバー・イラストがとってもシャレてると思ったら,クラフト・エヴィング商會の人だった.
- 稲垣足穂 "一千一秒物語", 稲垣足穂コレクション #1, ちくま文庫, 2005, ISBN4-480-42026-6
収録作は以下のとおり.
- 一千一秒物語
- 第三半球物語
- わたしの耽美主義
- カールと白い電燈
- 犬の館
- 夏至近く
- ちんば靴
- 奇妙な区廓に就いて
- イカルス
- 僕はこんなことが好き
- 物質の将来
- 僕のオードーヴル
- オードヴル
- タッチとダッシュ
- 宝石を見詰める女
- 人工戦争
- 白いニグロからの手紙
- パンタレイの酒場
- ラリー・シーモンの回想
- 夢がしゃがんでいる
- R ちゃんと S の話
- きらきら草紙
- 鼻眼鏡
- WC - 極美についての一考察
- つけ髭
- A と円筒
- ちょいちょい日記
- 水晶物語
- 菫とヘルメット
- お化けのムーン
- 彗星倶楽部
- 螺旋境にて
- 月光密輸入
初期作品集ということだが,初出は 1923 年から 1970 年に及ぶ.むしろ『一千一秒物語』的な物語のコレクションとした方がエエのか知れん.後半では「少年愛」を垣間見せる短編もあり,なかなかに興味深い.え〜,実際のところ,『第三半球物語』ぐらいですでに満腹状態であり,読み通すのはけっこうしんどかったり (笑).初心者には,いろんな側面を見せてくれる新潮文庫の「詰め合わせセット」の方が取っ付き易いかも.今更ながら,『一千一秒物語』には句読点が用いられていないのに気付いた.新潮文庫版も同様.区切りはスペース.
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