宝塚も『ベルばら』も初体験だが,三十年以上前のライヴとはいえ,これはひどい.筋は忍耐力のテストかと思えるほどに支離滅裂でご都合主義の嵐,音楽もご同様 (本筋前の頭のソロで大コケする.リズムくらい合わせましょうよ orz) で聴いてる方が恥ずかしくなるほどの陳腐さだが,演者にはオスカルを除きそれを支えるだけの体力すらもない.やっぱ不自然だろ,ウーファがないってぇのは.耳だけではなく,すべてに低域がない.これはもはやゲテものである.記念に残しておく.どうでもエエけど,もっとアンサンブルに気を配ってよ orz.という感じで,この手のものは受け付けないことが判明した (笑).
第一部「許されざる恋」 (十五場),第二部「神に召されて」 + αの三部構成だが,この第三部「ばらベルサイユ」の存在が,いわゆる歌劇とも芝居とも違うところ.「フィナーレ」というそうだが,それまでの本筋の生者はともかく死者も生き返って歌い踊るのである.これは,宝塚歌劇の元々の発祥である「宝塚温泉の余興」に由来するんだろうが,これがあるためにミュージカルでも芝居でもオペラでもない独特の「歌謡ショー」的雰囲気が醸し出される訳ですな.
- アンドレ:榛名由梨
- オスカル:安奈淳
- マリー・アントワネット:上原まり
- フェルゼン伯爵:松あきら
- ポリニャック伯爵夫人:神代錦
- オルレアン公爵夫人:淡路通子
- ランバール公爵夫人:水穂葉子
- モーロワ伯爵夫人:啓華世
- ノワイユ伯爵夫人:明日香みやこ
- ジャンヌ:千草美景
- ロザリー:有花みゆ紀
- ロザリーの母・ブィェ将軍:歌川波瑠美
- ジャルジェ将軍:沖ゆき子
- ジャルジェ夫人:瑠璃豊美
- オスカルの乳母:藤園さとみ
- オルタンス (オスカルの姉):八汐みちる
- ルルー (オルタンスの娘):鈴鹿照子
- ベルナール・黒の騎士:麻月鞠緒
- ジェローデル少佐:新城まゆみ
- 衛兵隊士アラン:汐見里佳
- 衛兵隊士モーリス:室町あかね
- 近衛隊士ティノ:風見圭
- 近衛隊士イヴ:宝純子
- 近衛隊士シャルル:祐樹叶
- 近衛隊士ジルベール:鷹匠恵
- 近衛隊士ミレイユ:一条ひかる
- 衛兵隊士ジャン:丘ともみ
- 衛兵隊士ジェラール:隼あゆみ
- 小公子:寿ひづる
- 街娘:美野真奈,月笛真由美
- ナレーション:八千草薫
- 原作:池田理代子
- 脚色・演出:植田紳爾
- 演出:長谷川一夫
- 音楽:寺田瀧雄,入江薫,河崎恒夫,平尾昌晃
- 1975 年 7 月,宝塚大劇場
東宝ってのは東京宝塚の略だそうだ.へぇ〜.かつての東宝レコードとか (笑).
宝塚出身の謝さんの振付家デビューは 1978 年の『冬のシンガポール』 (東京キッドブラザース) だそうで,その後「こまつ座を始めとする小劇場から宝塚歌劇団、東宝他大劇場のミュージカルの演出・振付家として活躍」とのことなので,関係ないかと思ったら,「1975年、『ベルサイユのばら』を最後に宝塚を退団」とある.在籍時はダンスの得意な男役で当時の芸名は隼あみりだったそうだが,今回は確認できず.
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