ちょっと (というか,かなりというか,非常に) 息苦しいというか暑苦しいというか,しつこいです (笑).いやぁ〜,さすが関西 (?),宝塚同様コテコテでございまするな〜.えと,主役の藤山寛美はこの三年後に亡くなっている.で,藤山 & 小島のアドリブ度合いってどの程度だったんだろ.濃厚で粘っこい上方人情喜劇の中で,ときどき小島慶四郎が我慢できずにフくのが可笑しい.
- 岩井長平:藤山寛美
- 岩井平太郎:高田次郎
- 岩井左代子:酒井光子
- 岩井喜代子:四条栄美
- 川村:小島慶四郎
- 平太郎の秘書小沢:正司照恵
- 村上:八木五文楽
- 岩井千代子:山田弥生
- 遠藤:喜多康樹
- 河野 (本家支配人):曾我廼家五九郎
- 国枝 (本家若奥様):井上英似子
- 吉田 (喜代子の夫):中川雅夫
- 川村はつ子;月城小夜子
- 花子 (はつ子の妹);大堀香織
- 作:舘直志 (二代目渋谷天外)
- 演出:稲垣治
- 1987 年,大阪・道頓堀・中座
松竹の始まり
1902 年,大谷竹次郎 (1877-1969) と白井松次郎 (1877-1951) による松竹合名会社設立.上方歌舞伎メインで初代中村鴈治郎 (1860-1935) を売り出す.
俄・仁和加・仁輪加
日本近代喜劇の祖,曾我廼家五郎 (1877-1948),曾我廼家十郎 (1869-1925) が上方歌舞伎の下回り役者であった明治四十年頃に,大阪で「にわか」が大流行.改良仁輪加.新吉原仁和加.仁和加のスター鶴屋団十郎 (1846-1909).「にわかにやる」,「その場でやる」.曾我廼家喜劇のベース.
松竹新喜劇の系譜
- 中村珊之助 25 歳 (のちの曾我廼家五郎).彼の死後に松竹新喜劇結成.
- 次代.曾我廼家十吾 (1891-1974),二代目渋谷天外 (1906-1983).博多淡海 (二代目) (1930-1981).
- 昭和三十年代.天外・寛美の黄金時代.浪花千栄子 (1907-1973).
あほの寛ちゃん
阿呆役.徴を持つ者.トリックスター的側面も持つ〜江戸時代の道化芝居の流れをくむ.〜滑稽狂言『とんとんの三吉』,『雁のたより』.
人生訓と口立て
- 教訓
- 商業都市民の倫理.町場の人生訓.〜富永仲基 (1715-1746),石田梅岩 (1685-1744),懐徳堂.
- 口立て
- ジャム・セッション歌舞伎〜中村雁治郎『河庄』,長谷川一夫 (1908-1984) の稽古,花登筐 (1928-1983) の稽古.背後にしっかりしたシチュエイションの存在.
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