「亡き者よ,歌え.
もの皆終わる歌を.
価値なき者は我らに非ず,
進め川の流れの如く.
永遠よ,永遠よ,燃えよ.
我らここに立つなり」 © コン作 & コン平.耳にはこう聴こえるが,戯曲では
「意味泣き者よ う 耐え
も 飲みな お ÷ う 他を
勝ち泣き者は われらに 非ず
す 澄め 河の流れの 語 解く
A¥ よ ええ炎よ も 獲よ
わ れら 個々に 龍なり[北村想 "Pick Pocket", 白水社, 1979, ISBN4-560-03343-9, p. 120.]」.絶対に判らん (笑).
NHKアーカイブス 保存番組検索: 芸術劇場 雪をわたって…私たちは あの日 森へいってみた.
調べてみると,最初の演劇メディア (遊眠社の LD) を買ったのより一ヶ月前に録画している.これが発端だったのだろうか.などという個人的な経緯はど〜でもエエが,なんで狐少年学校生徒は飛行服を着ているのか.というわけで,これは火星とトマトにまつわるお話なのである.そ〜か〜,これももう二十年近く前なのか〜.
- イントロ.シロウとカン子〜佐野洋子『百万回生きた猫』
- 雪の森.シロウとカン子,コンザブロウ〜宮澤賢治『雪渡り』
- 狐少年学校学芸会 (戯曲では「学校祭」となっている)
- 開会式.全員.
- (黙劇と) 幻燈とお芝居.コン吉 (ウェイター),コン助 (ラーメン職人),コン太 (前世紀初頭英国上流階級)〜宮澤賢治『注文の多い料理店』
- アホーマンス『魔法の兄弟』.コン作 (私学の小学生),コン平 (幼稚園児)〜坪田譲治『魔法』.伊沢勉大暴れ.
- 道徳のお話『宝の茶碗』.カン子
- 童話のお芝居「セロ弾きの幸福なゴーシュの王子さま」.シロウとカン子〜宮澤賢治『セロ弾きのゴーシュ』,ワイルド『幸福の王子』
- 休憩.黍の団子.全員.
- ケルルン博士の特別講義.空想と科学,素粒子入門.
- 閉会式〜森の卒業式
- 火星とトマト.シロウとカン子
今から観ても徹底的にシンプルな舞台にお話.学芸会で盛り上がる.何せ「気にシミ玉を子と泣かれ[ibid, p. 112. 「乙女の姿しばきたおさん」と続くが,後半の部分はここでは出て来ない.]」.喚骨奪取に素粒子論と北村節横溢だが,もっとも気になるのは ノノヤママナコ の音楽.打ち込みのテクニック (とくに弦) は当時を考えてもヘタクソ (失礼) だと思うけど,メロディー・ラインとシンプルな和声が何とも言えず佳い.イントロの音楽など鳥肌ものである.
- シロウ:佳梯かこ
- カン子:田中ちさ
- コン吉:小林正和
- コン助:木村庄之助
- コン作:伊沢勉
- コン太:黒田啓之
- コン六:神戸浩
- コン平:鈴木千春
- コン子:本多由佳
- コンザブロー:田井順三
- ケルルン博士:金原裕三子
- 作・演出:北村想
- 照明:石原福雄,安藤昇益
- 音響:藤田赤目
- 作曲:ノノヤママナコ
- 美術:北村想
- 絵:野々山智
- 本多劇場 (3 月 16 〜 21 日)
- 1988 年 4 月 10 日,芸術劇場
戯曲は 北村想 "Pick Pocket", 白水社, 1979, ISBN4-560-03343-9 として出版されているが,細部はかなり変更されている.
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