クレージー黄金作戦, 1967

坪島孝監督， 1967 年．東宝創立三十五周年記念作品．『大爆発』の二年前．え〜と，メンバー間の扱いの差がかなり酷い．浄土金宗の町田心乱に植木等，三百代言板垣重金にハナ肇，雇われ医師梨本金男に谷啓の三人 (キーワードは「金」) は主役だけど，ロス領事館駐在員中林@桜井センリはエエとして，妖しい英語を喋る怪しい男 A, B に石橋エータローと安田伸，ネイティヴ・アメリカンに犬塚弘は不当である (笑)．二年前のマドンナ毛利エリ子@松岡きっこは前半敵役だったが，こちらの海野月子@浜美枝は終始悪役．準マドンナ役は園まり．三上寛バージョンしか聴いたことなかったけど，『夢は夜ひらく』を最初にリリースしたのはこの人だったそうである．

邦画で初めてアメリカでのロケを行い，夜のラスベガス・メインストリートを通行止めにして撮影するなど，さすがに金が掛かっているが，トータル 160 分弱はいかにも長い．

ゲストが大勢．ビートルズ来日時に前座を務めた翌年のドリフ (もちろん荒井注時代)，ワイキキビーチの若大将に加山雄三が出て来て，植木等のネタ「お呼びでない〜こりゃまた失礼致しました」を披露，歌は素人臭くてどう聴いても植木等の方が上手い．渡米したキャッツのヴェガス公演にピーナッツ，ブルー・コメッツ，あおい輝彦がいた頃のジャニーズ．『ウナ・セラ・ディ東京』で共演．ここで披露されるキャッツの音楽コントはなかなか楽しい．あ〜，コントはあるけどライヴ風の演奏シーンはない．それなら『会社物語 Memories of You』の方が佳い[特に印象に残っているのが谷啓の流麗なトロンボーンとハナ肇のスウィング・スタイルのドラムス．]．ちなみに盥ネタも数カ所．『月詠 −Moon Phase−』〜『ぱにぽにだっしゅ！』〜『ひだまりスケッチ』と新房作品に受け継がれた盥ネタの発祥はクレージーキャッツだったのか知らん[盥ネタではないけど，『ぱにぽにだっしゅ！』 最終話 B パートのラストは「お呼びでない？　お呼びでない．こりゃまた失礼しました」だったもんな〜．]．

ハナ肇とクレージーキャッツの映画 - Wikipedia．