ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2005年8月27日土曜日

日経 Byte: Herz und Mund und Tat und Leben

ML で予告はされていたのだが,日経 Byte, 2005 年 9 月号での青木さんの連載第六回「心と口と行いと命もて*1」に Il Canto di Takenoko ページのうるるが載った.名前は載ってない (笑).

この旋律を書いたのは「なっちゃん」だけど,実は書いてもらうときに注文を付けた. 1) メジャーのペンタトニックで書くこと. 2) 「ぞうさん」のテンポで三拍子.おそらく,この試みの元ネタはバレバレだと思う.聴けば判るよな〜 (笑).バックの白玉はメロディが上がって来る前に作っていて,少し手直しはあったけど,重ねてみればどんぴしゃり.二つの条件という制約下での共同幻想がほぼ同一であったということですか (笑).

おたまじゃくし (楽譜の音符記号) は,奏でる音の高さ・長さ・強さを表しています」,確かにそうなんだけど,このうち,長さは休符の属性でもあるから,カテゴリが異なることに気付かなければならない.モデル化するんなら,抽象音符の属性として定義すべき.ま,自分のではもっと簡単に音符を休符のサブクラスとしたけど (笑).武満徹の著書のタイトルにも『音、沈黙と測りあえるほどに』, 新潮社, 1971., なんてのがある.藤原義章さんの「リズムの根源は強弱ではなくて時間配分だ」 (『リズムはゆらぐ』, 白水社, 1990) という定義も,ケージの「拍子というものを単に量的なものの単位と考えることによって,伝統的な拍子を,時間を部分に分割するための手段として用いる」 (マイケル・ナイマン『実験音楽』, 水声社, 1992, p.70) という「構造としてのリズム」の定義に驚くほど近い.

実は,音符を鳴らすためには,高さ・長さ・強さの三つだけではダメで,もう一つ,音色っつ〜のを考慮する必要がある.ポケットスコアなんぞを眺めていると,大枠の音色指定というのは楽器指定にほぼ等しい.つまり最初に決めたら曲が終わるまではその大枠内で推移するということになる.だからといって,それにこだわる必要はぜんぜんなくて,卑近な例なら,音色旋律.横の推移と縦の構造が別々になっているんだが,これを鳴らす「楽器」を組んでもエエじゃん.

譜形式と波形式.構造と機能.ちょと違うか.入力と出力.う〜ん. MIDI データは譜形式とあるけど,どっちかっつ〜と中間形式っぽい.ここにとある人間可読形態の譜形式があるとする.例えばギターで演奏するんなら,インタフェースは両手だけでは足りない.少なくとも足の一本も加わることになる.もっと大袈裟になると,専用のオペレータが付いたりする.

*1: 原題は「心と口と行そして生」.バッハのカンタータのタイトルとしては,やっぱ「心と口と行いと命もて」の方を取りたい (笑).

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