ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.
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2009年7月28日火曜日

ヨーロッパ企画『ボス・イン・ザ・スカイ』2009

「死人が出てこその祭りなんだよ」 © 中川晴樹.

ヨーロッパ企画第27回公演『ボス・イン・ザ・スカイ』

最初,ヨーロッパ企画だとは判らなくて,岡安伸治の世仁下乃一座 (『洞道のヒカリ虫』とか) のようなもんかと思った (笑).そのうち役者陣に見覚えがあることに気付き,記憶の底をまさぐることしばし,ようやくヨーロッパ企画だと判った orz.もはや記憶力すらも! orz

地球のコアから獅子座方向に開いているデーモンズ・ゲイトからやってくるドラゴンと闘うメロスの戦士たちの物語 (嘘言).舞台は円形で, 6m ぐらいの櫓 (?) が組んである. 3 階建てで,最上段にはドラゴンがとぐろを巻いている.最下段を除き,床は網仕様なので下からでも見える.が最下段より下は見えない.これがおそらく客席の眼の位置より高い.なので,ライヴだと始終見上げる感じになるのでは.首がちょっと辛いかも.その点放送録画だと楽だわ (笑).客席からでは絶対に見られない真上からのショットとかもあるし.ときたま締まるんだけど,基本『サマータイムマシン・ブルース 2005』みたいなゆるゆる感があってよろしい.ただ,このゆるゆる感だが,もちろん始終てれ〜っとしてるんではない.むしろ 801 Live のソレである.鬼の形相でしゃかりきになってるゆるゆる感なので,演る方はけっこうタイヘンだと思う. STMB 2005 のときは役にちゃんと人名が付いてたが,今回は全員が名無しっぽい.っつ〜か,劇中で一度もヒトの名前が呼ばれることはない.ちょいと驚いた.の割りには,それぞれのキャラクタは STMB 2005 から変わってないような.当て書きっつ〜ヤツですか.そうそう, STMB 2005 は未来人の田村も入れて,全員が一つのグループに属しており,お話はその中でのみ推移するというカタチだったのだが,今回は外様で「ロック・フェスを見に来た高校生」という設定の局外者が一人だけ出て来る.そして,この局外者が触媒になってて,話を転がして行くという役目を担っているのに気付く.へぇ〜.

  • 石田剛太 (ハバネロ的な凶悪な辛さで)
  • 酒井善史 (ドワーフとエルフとホビットと)
  • 角田貴志 (アンテナ男,転送屋)
  • 諏訪雅 (ロコモコ執着男,カップ・ラーメン執着男)
  • 土佐和成 (右手首を見せない男)
  • 中川晴樹 (小池さん)
  • 永野宗典 (リーダー格というか苦心の係長格? 10.21 東京タワー決戦経験者)
  • 西村直子 (ロック・フェスを見に来た高校生)
  • 本多力 (ケータイ・カメラ男)
  • 山脇唯 (ブログも担当)
  • 作・演出:上田誠
  • 音楽:伊藤忠之
  • 美術:長田佳代子
  • 照明:葛西健一
  • 音響:宮田充規
  • 衣装:中嶋佑一
  • 2009 年 6 月,伊丹市立演劇ホール AI・HALL

劇後のインタビューで明かされるんだが,戯曲のグラフィカルな第一稿には仰天.ほとんど事前審査の状態遷移図である.一見すると超複雑なマインド・マップだが,開始点が右上になるんでマインド・マップではない.それから言うと右から始まる点でも状態遷移とは言えんのではないかという気もするが (笑).まだまだメンバーの名前と顔が一致しないので, メンバープロフィール を参照せざるを得んかった.

2006年12月5日火曜日

ヨーロッパ企画『サマータイムマシン・ブルース 2005』

ヨーロッパ企画. 12 月 4 日, BS2.

Back to the Yesterday! 某大学ヘタレ SF 研の部室に突如出現したタイム・マシーン (!) を巡るスピーディーなドタバタと見せ掛けて,緻密かつ詳細に伏線貼りまくり〜の,綺麗に回収しまくり〜の,しかし甘酸っぱい謎を残し〜ので,えれぇ面白かった.幅優先か深さ優先か知らんけど,隣接行列全要素探索のデモを見ているような感じ.何かそりゃえれぇ判り難い喩えだな.ステートマシンの可視化? 無理に情報科学用語使うなって.

タイム・トラヴェルにも関わらず舞台上での時間は一貫して流れている.起点が変わるのは暗転してからのみ.映画ならその辺は自由自在だけど,舞台という制約に従った結果,かえって新鮮だった.自分自身とのご対面を巧妙に避けているのも含めて.

  • ハイテンション・コイズミ:石田剛太
  • この三人 (コウモト,ソガ) は大丈夫だと思ってたコグレ.スケッチを残す:酒井善史
  • 実はキー・パーソンのシバタ:清水智子
  • 学長に講釈を垂れるカメラ部員テルヤ:角田貴志
  • ヴィダルサスーンご愛用のジャイアン・ニイミ:諏訪雅
  • お持ち帰りぃ〜イシマツ:土佐和成
  • 茶髪のロッカー男コウモト.シバタが好き:中川晴樹
  • 河童伝説の生みの親ソガ:永野宗典
  • 躍動感のない写真を撮るイトウ:西村直子
  • 2030 年から来た未来人の田村:本多力
  • 作・演出:上田誠
  • 福岡イムズホール, 2005
  • ヨーロッパ企画第十八回公演

画質は佳くないな〜.カメラが遠いので判別し難く,キャストは間違ってるかも知れん.映画にもなってるそうな. |サマータイムマシンブルース オフィシャルサイト|

番組頭のトークで,キーボードを叩いて執筆することの是非みたいな話が出て来て驚いた.いまだにあ〜ゆ〜ことを言ってる人がいるんだ.己の生理を他に押し付けるなって.そりゃおれか (笑).あれ,なんだ十数年前の話ですか,「パソコンは演劇を変えるか」.あのね,パソコンが芝居を書くんじゃないよ,あくまで書くのは劇作家でしょ.道具なんぞ何を使ってもエエやん.

来週のチェルフィッチュ『三月の 5 日間』も面白そう.