ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2002年7月19日金曜日

耳をすませば

 1995 年の作品.途中から観たので,初めの方は判らん.実際,それなりに面白いのはさすがである.やっぱ,「魅せる (見せる / 観せる)」という点では凄いパワー.絵も綺麗だし.予定調和 & 意外性なしではあるけど,逆にそれが安心感でもあるわけで.スタジオジブリの作品で,監督は近藤喜文,シナリオと絵コンテが宮崎駿,音楽は野見祐二という人.声優で元夢の遊眠社の山下容里枝が参加しているそうだが,判らんかった.つい先日 DVD 化 されてますね.あれ,『ナウシカ』は未 DVD 復刻なんだ〜.『ラピュタ』は 2002/10/04 に出るそうだが.

 い〜でじ!! 映画館の解説 によると,

思春期の揺らぐ心を丹念に描いた珠玉のラブストーリー

なんだそうだ. Neowing の内容紹介 によると

いままでの宮崎作品にあったファンタジックな要素も痛烈な社会批判もない。あるのはコンビニ、ファーストフードショップなどなど、実際の町の景色の取材に基づいた描写が生み出す、ごくありふれた日常風景。その日常と雫の描く物語のキャラクターがリンクして、独特の不思議な空間を漂わせている。

とあるが,嘘言こけ,もろファンタジーやんか.つまり,カッレ君だって,ランサム・サガだってファンタジーやんか,という訳.

 とは言え,淡々とした描写で佳いのである.だが主役二人以外の声優陣は今一つ.とくに主人公月島雫 (なんか谷山浩子っぽい) の親父役の立花隆は「悲惨」.エンド・クレジットで John Denver の『カントリー・ロード』の日本語版 (補作詞が宮崎駿) が流れるんだが,これは「最悪」.久し振りに「聴いていて腹が立」った.現代音楽でもないし,微分音使ってるわけでもないんだろ,なんなんだ,あの音程ダラ下がりは.よくこんなんで OK だしたな.という訳で,これが今まで築き上げてきたすべてをブチ壊している.まぁ, John Denver の『カントリー・ロード』(しかもタレた邦訳歌詞) を持ってきた時点でブチ壊し,かも知れんけど.それさえなければ,ファンタジーとして,とっても (もしくは,そこそこ) 佳かったのに.

 「猫のバロン」って,なに?

 ヴァイオリン製作って,かなりエロティックな作業を伴うんだけど,月島雫も天沢聖司もちゃんと判ってるんか?

 でもイタリアかぁ.エエなぁ.現地で Sonus Faber 聴いてみたいっす.

 物語の舞台は京王線沿線の聖蹟桜ヶ丘周辺らしい.ここからだと,ほぼ 70 分.だからどうという訳ではないが.

 宮崎駿といえば, 『太陽の王子 ホルスの大冒険』が DVD 復刻 される訳で,こっちも愉しみ. YBO2 の同曲も (一部には) 必聴. 7 月は他にも Bjork の "Vespertine Live" や『地獄の黙示録 特別完全版』も出るのでタイヘン.まぁ,後者は『ヴァルキューレの騎行』とエンディングの Doors "The End" を観 (聴き) たいだけなんすけど.記憶によれば,ラストの "The End" は Doors のオリジナルよりも Nico の暗黒バージョンの方が合ってるように思う. "June 1, 1974" (Island IMCD-92, 1990) でのハーモニウム一発のシンプル・バージョンもエエが,やっぱスタジオ盤 (マーキュリー PHCP-4830, 1997, なんと国内版 CD 復刻は 1997 年末である.オリジナル・アルバムは 1974 年発表だったから 23 年後だ) だろうな. Phil Manzanera のギターは正直 ? だが, John Cale のピアノが玄妙だし, Eno のシンセもエエ感じだ (この頃は).後年いっぱい出たライヴにも収録されている.そちら方面では David Bowie の "Heroes" も演ってる.

.hack//SIGN

 あの,「ネオ・サンボリズム」みたいな衣裳にも,ようやく馴れてきたようで,物語が面白くなってきた.あ,もう,折り返し地点なのね.ただし,主人公のコミュニケーション不全症は相変わらずだが.でも,なんでこんなに馴れるのに時間が掛かる? 『Kanon』より時間掛かってるぞ.ということは, 1) 『Kanon』の方が凝縮度高い 2) 『.hack//SIGN』も全編通しで観るべき いずれかになるんかなぁ.しかし, 11 時間弱ぶっ通しってのも体力要るよなぁ〜.

2002年7月17日水曜日

谷山浩子

 『カントリーガール』の語り手は誰か? そりゃ「きみ」の背後霊でしょ,やっぱ.

 『風の谷のナウシカ』のエンディング・クレジットに被さるべき音楽は, Mike Oldfield の "Incantations", pt. IV の最終パート (シロフォンがリズムを刻み出す箇所以降) か『風になれ - みどりのために -』しかないと思うのだが…… なお,オリジナルは 2 枚組 LP で各面 1 パートで全 4 パート.前者の CD は pt. III だったっけか,省略版もあるので (完全版は国内盤で出たそうだ.だもんで,両方買わされてしまった),面倒臭いからアナログ買った方がエエ.なお, "Incantations", pt. IV 全曲なら,ナウシカ復活の前あたりから使えるかも.もちろん,例のレクィエムを使いたくないからである.

 この人の曲は,アレンジがショボいと,悪い意味で聴くのが辛くなる.通常のアレンジではもちろんダメで,思いっ切りシンプルにするか, AQ 氏にお任せすべきだと思うのである.

朗報 BD 復刻

 朗報! やっと出る!!

2002年7月13日土曜日

本日の収穫:アルタード・ステイツ, ブレインストーム, エクソシスト

本日の収穫:観物

  1. Ken Russell "Altered States", ワーナー・ホーム・ビデオ, DLT-11076, 1980, 2000
  2. Douglas Trumbull "Brainstorm", ワーナー・ホーム・ビデオ, HP-57045, 1983, 2002
  3. William Friedlin "The Exorcist", ワーナー・ホーム・ビデオ, HP-18998, 1973, 2000, 2002

 『ブレインストーム』と『エクソシスト』は,なんか期間限定ながら \1,500,『アルタード・ステイツ』は \2,000 である.

 『エクソシスト』は「ディレクターズカット版」とかで, 1973 年の劇場公開版に「伝説の "スパイダーウォーク"」を含めた 15 分の未公開映像を加えた 132min 版.「伝説の "スパイダーウォーク"」はさすがにヴィジュアル的に印象が強い.監督による音声解説トラックしか観てないけど,けっこう真面目に作ってたんですね.音楽も, Mike Oldfield だけじゃなくて,ペンデレツキとかも使ってる.でも,けっきょく印象に残るのは "Tubular Bells" だけなんだけど.でも,やっぱ,初期 Mike Oldfield って,ええよねぇ,やっぱ.それはそうと,悪魔憑きの映画で,これを越えてるのってあるのか? ハリー・クレッシングの『料理人』が映画化されてるんなら観てみたいところ.

 『ブレインストーム』は 1983 年という時代を考えれば,なかなか頑張ってると言って佳いかも.主演の Christopher Walken のどこかイッちゃったような目付きは最高ですね (笑).

 『アルタード・ステイツ』,こんなに佳かったっけ.昔観たときはたいして印象に残っとらんかったけど.「幻覚が現実の肉体を退化させる」という如何にも胡散臭いストーリーに宗教的なモティーフやらオブジェやらを撒き散らす画面から思い出すのは,やはり『アリア』のそれである.絵的にもけっこうイケてる.というか,トリップ・シーンなんか,もろ Kate Bush "The Dreaming" (1982) ですな.音楽も,いきなし Doors "Light My Fire" とか流れてきたりするのである.

拝借もの:Bastard!! 暗黒の破壊神,.hack//SIGN

  1. 秋山勝仁 "Bastard!! 暗黒の破壊神", パイオニア LDC PIBA-1030, 1999
  2. "Sorcerian Super Arrange Version III", キング K30X-7711, 1989
  3. 真下耕一 ".hack//SIGN",

 『Bastard!! 暗黒の破壊神』って,けっこう古いんかと思ってたが 1999 年発売だって!? それにしても,アンスラックス,メタリカ,ホワイトスネイク,ジューダス・プリースト,アイアン・メイデン,ボン・ジョビ…… ほかにも出て来たかも知んないけど,今覚えてるのはコレだけ.これって,けっこう古くない? ちなみに,まともに聴いたことあるのは一つもない (笑).ハードロックならちょこちょこ聴いたけど,ヘヴィメタルの頃は,どちらかっつ〜とアヴァンギャルってたからなぁ.今となってはヘヴィメタルよりも,インダストリアルとかの方が聴いてて面白いし.

 まぁ,画面の外側に主張しているモノが多々ある本編 (OVA) だが,二カ国語入りでしかも全 6 話まるまる一巻収録全 3 時間で \7,800 はご立派.『逮捕しちゃうぞ』劇場版 \11,000 はこれの爪の垢を煎じて呑むべし.

 『.hack//SIGN』は途中までしか観てないが, PS2 版ゲームの OVA も観とくと (ちなみにシアター松田で拝見) けっこう面白くなるわけなのね.まさに術中にハマッているわけだが.で,思ったより絵が綺麗いくない PS2 版ゲームだが,ヲレ的にはタルそうかも知れないが,そこそこ遊べるかも知れない (vol.I の最初の方を観た限りでは).呪文だのアイテムだのの使いこなしを覚えておかないとダメなのならアカンが.

2002年7月12日金曜日

少林サッカー at 新宿東急

 しゃんしゃんしゃんしゃん (マーラーの 4 番第 4 楽章のイントロ風に) というわけで,メンバー 4 人他で 少林サッカー at 新宿東急.いやぁ,「激」ですな.アニメ観てんだが実写観てんだが判んないぐらいっすね.という訳で,未見のやつ,さっさと観ろっ! それもとりあえず最初は映画館で.

 座席は中央右側で,ここからだとスクリーンのサイズが見掛け上ほぼシアター松田でのそれと同じくらい.スピーカはオール JBL (?) らしいが,佳く判らん.低音は盛んに出ていたが重低音はさほど出てない.ってな感じだが,まぁ,そんなことはど〜でも佳くて, DVD 出たらさっそく買おうっと.

2002年7月8日月曜日

Ghost in the Shell

あがまへば くはしめ ゑひにけり あがまへば てるつき とよむなり よばひに かみあまくだりて よはあけ ぬえとりなく とほかみゑみため

2002年7月5日金曜日

noir

 "noir" の音楽は「スタイリッシュ & ク〜ル」というより,「キャッチー & マイナー」だね (この場合の「マイナー」は ionian の意味).

北米版 Steps Ahead Live in Japan & Monty Python’s Life of Brian けっこう エエぢゃん (笑)

 ずっと以前,近藤大魔王にお願いして入手した Steps Ahead Live in Japan の北米版だが,今回「意外とイケる」ことを発見.ブレッカーとマイク・スターンは相変わらずだが,ダリル・ジョーンズのベース・ソロ,超カッチョエエ.マイク・マイニエリのヴァイヴもエエじゃん,これ.まるでジャズではないソロとか.ヴァイヴにはストリングス系の音源と連動しており,打撃音の後,弦のシュワーという音が拡がるのだが,マレットのステムの底で鍵盤を叩いて弦だけの音を出したりしてることが今回初めて知ったりするのである.今まで何を観てきたことやら (笑).ステムの柄の部分で叩いてたりもする.ううむ,音色に気を使ってますねぇ.

 あと,北米版買って失敗だったと思っていたモンティ・パイソンの『Life of Brian』(国内版は出てない) だが,字幕附きで見ればダイジョブなことを発見.この字幕が台詞をほとんどカバーしているのだよ.当然翻訳なんぞしてないしぃ.さすがにラテン語の落書きは判らないけど,このギャグはラテン語判らなくても笑える.