ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2008年6月23日月曜日

野田秀樹『The Bee』ロンドン・バージョン 2007

"Now, I'll send my own finger round." © Kathryne Hunter as Ido.

THE BEE - 公演情報 - 野田地図 (ロンドン・バージョン).

実質 70 分ちょい.原作は大筒井の『毟りあい』 (1976 年),すっかり忘れとります orz.舞台奥は全面鏡張り.一部は素通し (あるいは切り抜き?),ドア,窓,テレビ枠などなど.舞台の両袖に縦字幕.画面の字幕とは同じではない.客席奥からキャサリン・ハンター@井戸が帰宅してくると,舞台の床は真っ赤っか.頭の 20 分ほどは,井戸を除き,目紛しく配役が入れ替わる.井戸が小吾呂家に立て篭ってからは配役は落ち着く.紙筒に野球帽被らせて六郎ってのはびっくり.よくこんなの思い付くな〜.『半神』ではトランプの交換で臓器のやり取りを示唆していたが,今回は指を折り,切り落とすというシーンが出て来る.使っているのは鉛筆.握った拳から突き出ている鉛筆を折る / 斬る.音がリアル過ぎてぶるぶる.井戸と小吾呂の暴力の応酬がルーチン化していく場面,ゆったりとした音楽は何とプッチーニだそうで,『蝶々夫人』第二幕終盤の「ハミング・コーラス」だそうだ.

記憶によると原作には出て来なかったと思うが,こちらには「蜂」が.まぁ確かに「刺して自滅な蜂」だが,それより,その羽音だ羽音. Danny Gomez の flashback のイントロだろ.蜂度が即狂気の度合い,とか.

  • 井戸: Kathryne Hunter
  • 小吾呂の妻・リポーター:野田秀樹
  • 小吾呂吾朗・その子六郎・安直刑事、リポーター: Glyn Pritchard
  • 百百山警部・シェフ王・リポーター: Tony Bell
  • 原作:筒井康隆『毟りあい』〜「メタモルフォセス群島」
  • 脚本:野田秀樹, Colin Teevan
  • 演出:野田秀樹
  • 美術・衣装: Miriam Buether
  • 照明: Rick Fisher
  • 音響:ポール・アルヴェッティ
  • 舞台監督:瀧原寿子
  • プロデューサー:北村明子
  • 企画・製作:NODA・MAP
  • 2007 年 7 月 25 日, Noda Map 番外公演,シアタートラム

激高したときのトニー・ベル@百百山警部の喋りが,まんまグレアム・チャップマン (笑).野田秀樹の本格的な女役を観たのは粕羽聖子以来だな〜.何かくたびれた感じが凄ぇ艶っぽいんですが.キャサリン・ハンター,以外にガタイが小さくてびっくり.グレン・プリチャードの小吾呂吾朗と六郎や,安直〜六郎の入れ替わりはお見事と言うしか.すぱん! と決まるので観てて気持ちエエ〜.

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