ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2009年12月31日木曜日

和田憲明『7Days Judgement -死神の精度-』2009

「なるほど.人間ってのは,この,眩しいときと笑うときに似た顔になるんだな」 © 千葉.

ラサール石井が出てる芝居で初めて面白いと思った (笑).いきなり "Tubular Bells" の冒頭で始まるが,何事かと思う間もなく停止 (笑).あとは全編古き良き時代のストーンズのルーズなロック. "Brown Sugar" を筆頭に,おそらく全部デッカ時代だと思われ.他に,「ゆったりとした透明感のある女声」も出て来るが,これはちょっとだけ本筋に絡む.

CD ショップの試聴コーナーのヘッドフォンって,パサパサしててめっさ音悪いっしょ? あんなんでは聞くことはできても聴くことはできねぇんじゃねぇの?

お話は NHK によればこんな感じ.

中年男の姿で人間界にやって来た死神・千葉。「死神」は、調査員として人間界に派遣され、その人物に定められた死を実行すべきか否か、 7 日間観察して判断し、報告するという仕事を司っている。そんな千葉が今回担当するのは、藤田という名前のヤクザ。ある日。千葉は、ひょんな事で藤田が暮らす家に辿り着き、そこで藤田と出会う。藤田は、千葉が思い描いていたヤクザのイメージとは違い、筋の通らない事を嫌う馬鹿正直なくらい任侠の男であった。

その藤田は、自分の兄貴分だった男を殺した「クリキ」という男を捜しているという。「クリキ」の居場所を知りつつも知らないフリをしていた阿久津。それには、阿久津が幼かった頃の出来事に関係した深い理由があったのだった・・・。

7 日後の藤田の命のジャッジを握る千葉は、果たしてどんな結論をくだすのだろうか?

まぁ,一種のクリスマス・キャロルというか『素晴らしき哉、人生! (It's a Wonderful Life)』的なもんすかねぇ〜?

  • 千葉 (死神調査員):香川照之
  • 阿久津 (藤田の舎弟):中川晃教
  • 同僚 (死神調査員):鈴木省吾
  • 藤田 (調査対象のヤクザ):ラサール石井
  • 脚本・演出:和田憲明
  • 原作:伊坂幸太郎
  • 美術:長田佳代子
  • 照明:佐藤公穂
  • 音響:遠藤宏志
  • 衣装:牧野純子
  • 舞台監督:安田武司
  • 公演制作:馬場順子
  • プロデューサ:石井久美子
  • 石井光三オフィスプロデュース
  • 2009 年 8 月,シアタートラム

千葉 (と藤田と阿久津) の七日間を描いているが,全部雨の日.最終日に至ってようやく晴れる.これって,ノアの方舟譚をベースにしてると思うんだが,どうスかね.鳩がオリーヴの葉をくわえて戻って来たのは七日後だよね.たぶん,そういう印象を持ったからだろうけど,北村想の『Fairy Tale』の別解的な後日譚という気もする.

およそ 130 分あるけど,いかにも長い.これで終わりかと思っても,まだまだ続くよどこまでも. edit バージョンとして,半分は無理としても 3/4 あるいは 2/3 ぐらいに圧縮しても罰は当たらんと思うがどうスか.

2 件のコメント:

  1. お芝居もあるんですか。あたくし、映画で見ました。もちろん、金城武のファンですから。千葉役ね!ストーリーは人間がもっと出ていて、最後にちゃんと絡み合うというもんでした。DVDでどうぞ。

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  2. .これも,ちょっと見てみたいかも〜.前にも言ったと思うけど,金城武映画なら北村想原作の『K-20 怪人二十面相・伝』を見てみたいんですが,wikipedia見る限りではあんま期待出来なさそうなんで二の足踏んでます.ってか,原作面白過ぎる〜 (笑).あ,そうそう,新年明けましておめでとうございます.m(_ _)m

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