ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2008年2月17日日曜日

フェリーニ『甘い生活』,ニコ,マストロヤンニ,アヌーク・エーメ,アニタ・ エクバーグ

La dolce vita (1960 film) - Wikipedia, the free encyclopedia下の方 には Fashion model and singer Christa Paffgen, who adopted the pseudonym of Nico and later performed with the Velvet Underground before pursuing a solo career, plays herself in the "party of the nobles" scene. とある.公開は 1960 年.で,ヴェルヴェットのファーストは 1967 年, B 面をジミー・ペイジが作曲・プロデュースしたシングルのリリースが 1965 年,ゲーンズブールのプロデュースで『ストリップ・ティーズ』のタイトル曲を録音したのが 1963 年ということなので,音楽活動を開始する以前の Nico を拝めるかも,と,鵜の目鷹の目で観てたはエエが,なんせ三時間である.『欲望』に出て来てたジェーン・バーキンみたいにちょろっとしか出て来なくて見失うんじゃないかと危惧していたけど,中盤近くで,モロに Chelsea Girl まんまな姿を現す.しかも,写ってる時間が長い.先のアントニオーニ映画に出て来たヤードバーズより長い (おそらく).天衣無縫という字がぴったり当てはまりそうな佇まい.何か兜とか被って戯けてます (笑).あ〜,この頃はまさにニンフェットだったんだな〜. 1970 年の "Desertshore" や 1973 年の "The End" に至ると,すでに魔女的巫女ですが.

ストーリーはあってないようなもので,作家を志しながらも,しがないヴァルツァッキ的ゴシップ屋として糊口を凌ぐマルチェッロの地獄巡りと云った様相.正直,『世にも怪奇な物語』に収められた『悪魔の首飾り』のドライヴ・パートを『女の都』に入れ替えたのと何処が違うのかと (笑).爆乳のアニタ・エクバーグがほんまにアホなキャラとして描かれていて笑った.この頃のマストロヤンニはまだ貫禄がつく前で,どうみてもエエとこのぼんぼんなのが微笑ましい.アラン・ドロン的ふてぶてしさがないのが佳くも悪くも特徴か.この「巻き込まれている感」は好きだけど.『女の都』もそうだよね.

  • Marcello Rubini : Marcello Mastroianni
  • Sylvia : Anita Ekberg
  • Maddalena : Anouk Aimée
  • Emma : Yvonne Furneaux
  • Fanny : Magali Noël
  • Steiner : Alain Cuny
  • Nico : Nico Otzak
  • Paola : Valeria Ciangottini
  • 監督 : Federico Fellini
  • 脚本 : Federico Fellini, Ennio Flaiano, Tullio Pinelli, Brunello Rondi, Pier Paolo Pasolini
  • 音楽 : Nino Rota
  • 1960

ラスト近くに出る 3m はありそうな巨大なエイの屍骸は,まるで『ブリキの太鼓』.冒頭で出て来る,キリスト像のヘリ輸送のシーンは,一瞬ホドロフスキかと思った.ホドロフスキにしちゃ画質が佳い (笑).中盤に Valeria Ciangottini がカフェの天使として出て来るか,これがラスト・シーンの海岸でマルチェッロに何かいろいろ声を掛けるが,届かない.我笛吹けども汝ら踊らず.ということで,頭と繋ぎ合わせて,神なき時代の神秘淫微思想ということでよろしいか.

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