ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2008年12月28日日曜日

クィーン『最後の女』

  • エラリイ・クイーン "最後の", 青田勝 訳, ハヤカワ文庫, 1976, 2002, ISBN4-15-070103-2, (Ellery Queen "The Last Woman in his Life", 1970)

ライツヴィルもの最終作.『ダブル・ダブル』からは 20 年経っている.エラリィの「大好きなこの小さな町」にも否応無しに商業化の波が押し寄せている.他人事じゃないよな〜 (笑).デイキン署長は引退し,後任のアンセルム・ニュービーに交替している.

ベネディクトの寝室で発見された三つの遺失物の詳細が知らされたとたん,犯人とそれを置いて行った訳は予想が付くが,さすがにアニメ的過ぎるよな〜と頭ポリポリしていたにも関わらず,実際の解決でもその通りでちょと笑った.ただ,それ以外の部分もダイイング・メッセージの謎を含めきちんと解決枠にはめ込んでいるのはさすが.ちょっと機械的過ぎませんか? という感じも持つが (笑).ってな感じで,ちょい持ち直したか.

えと,出版されたのは 1970 年. p. 180 に「それともチャーリー (ヴェトコンの俗称) の悪がしこい奸計に馴れきっている帰還したての名誉勲章受章者か?」という文章 (の一部).これはヤクザもんのバーニー・フォークス (マーシア・ケンプの旦那) が殺されているのを発見されたときの地の文掌だが,これってどうなんすかね.

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