ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2007年6月3日日曜日

Noir #26 誕生

銃声二発

「真に必要なのは純粋なる刃.あらゆる呪縛から解き放たれた至高の存在.そう,ノワールが復活したとき,そのときこそ初めて le grand retour を,原初ソルダの理想を実現することが出来るのです」 © アルテナさま.
 「万物はそこから生まれ,必然にしたがって,そこにむかって消滅してゆかねばならない.なぜなら万物は,きめられた時にしたがって,それらが犯した邪悪のために,互いに罰を与え合い,互いに贖罪を割り当てるからである」 © ルネ・ジラール[ルネ・ジラール "暴力と聖なるもの", 古田幸男 訳, 法政大学出版局, 1982, p. 490. (René Girard "La Violence et le Sacré", 1972)]

泣こうが喚こうが最終回である.突入前の霧香の台詞「わたし,もう逃げない」,いや,その手の世迷い事はもうエエから (笑).アルテナさま原理主義者のクロエが退場し.霧香がサンスの人ミレイユと合流してしまったので,アルテナさまの独擅場になった感がある. 第二十話 に続き,アルテナ節が入る々々.

アルテナさまの計画には確かに「そこにクロエどころかアルテナさますら不在であっても,その目的が必然的に果たされるような,あるいは作者を葬り去るような仕掛け」らしきものが施されていたように思われるが,その結末は曖昧である.最終的に登場人物が作者を葬り去ることで「純粋なる暴力 (の発動を一身に受け止めるもの)」が顕現するはずだったのだが,最後の最後に至って,作者を葬り去ったのは作者自身だった.なぜか.登場人物はアルテナさまを葬ると同時に自らの存在をも消すことを選んだからである.これでは実験にならない.よって次善の策として作者自らその存在を消すと同時に登場人物が生き抜くことを余儀なくさせる方法を選んだわけである.

ラストの銃声二発,確かに二種類の音が聞こえて来る.順当に考えれば,国境地帯に出張っぱりだったユニット・ノワール,二人揃ってようやく新装オープン致しましたってなところ.そうじゃない場合があるだろうか. 1) 第一話 でミレイユが呈示していた「約束」が履行された.う〜ん,ミレイユは両親の仇はアルテナさまに全部おっ被せていたようなので,もうコレはないと思う.それに,この場合は銃声は一発で充分なはず. 2) ソルダの配下に収まることを拒んだ二人をソルダ連が襲う.ソルダ側にすればアルテナさまの独裁が阻止できればエエはず.「パリの騎士たち」とやらが手も足も出せなかった二人をまた敵に回して襲撃する可能性は低い.いくらボンクラだとしても,倒せない相手とは組むのが得策ぐらいは判っているだろう.それにブレフォールはボンクラじゃなさそうだし.

さて,もっと戯言を続けよう. MK (Mëkanïk Kommandöh) ノワールが舘に突入する際にはあった「わたしたちはノワール」という名乗りが,出てくるときにはなくなっているばかりか,評議員たちの「ノワール」を否定している.にも関わらず,いずれも「闇の暗さ」を背負っていることは宣言済みである. MK ノワールはアルテナさま推奨のノワールになることは拒否したが,ほんとうにそうだろうか.アルテナさまは繰り返し「大切なのは古の刃を再び世界にもたらすこと」,「真に必要なのは純粋なる刃.あらゆる呪縛から解き放たれた至高の存在」と語っているが,これを純粋な暴力を外部に抽出することと考えてしまってはマズいのではないか.アルテナさまは同時に「誰かが罪を背負わねばならない」,「ノワールは罪を重ねて来た.その罪は永久に消えるものではありません.その罪は人の世がある限り必要なものだから」,「人の業に対する贖罪」とも語っている.むしろアルテナさまがノワールに求めていたものは,「メキシコ人の人身御供[ジョルジュ・バタイユ "呪われた部分", 生田耕作 訳, 二見書房, 1973, 1995, ISBN4-576-00023-3, pp. 63-65. (Georges Bataille "La Part Maudite", 1949)] (メキシコにおける人間の供犠[ジョルジュ・バタイユ "呪われた部分 有用性の限界", 中山元 訳, ちくま学芸文庫, 2003, ISBN4-480-08747-8, p. 56-61., (Georges Bataille "La limite de l'utile, fragments d'une version abandonée de La Part Maudite", 1976)])」のようなもの,「二重の意味で救済的なメカニズム[二重の意味で救済的なメカニズム.

贖罪のいけにえのメカニズムは二重の意味で救済的である.それは,満場一致を実現することによって,暴力が語りかける一切の領域で暴力を沈黙させる.それは近親者が互いに争うことを妨げ,人間の真実が,あらわに姿をみせることを妨げる.それは,人間の真実を理解し難い神性として,人間の外に措定する.

捕虜はその一身に,共同体内のあらゆる内的緊張,蓄積した一切の憎悪と怨恨を引き寄せなければならない.人々は彼に,その死によって,そうした一切の悪しき暴力を良き聖なるものに変形することを求め,その力強さを,衰弱し疲労した文化秩序に返すことをねがうのである.したがって,儀礼としての食人肉は,われわれがこれまでに見て来たすべてのそれに類似した一つの儀礼なのである.もしチュピナムバ族がそのように行動しているとすれば,それは,彼らがある手本に従っているからである.あるいはむしろ,その儀礼体系が,チュピナムバ族のためにその手本に従っているからであると言った方がいい.彼らもまた,最初におこったことを再現し,贖罪のいけにえのまわりに過去に成立し,何度も成立した満場一致を,もう一度,復活させようと努めるのである.捕虜が二重の扱いの対象となるとすれば,そして彼がある時は貶められ,ある時は尊重されるとすれば,それは,原初のいけにえを表象するものとしての彼の資格においてである.彼が暴力を遍在化せず,彼がまだ暴力を変形しない限り憎むべきものであるその捕虜は,彼が暴力を変形し,彼がもう一度,贖罪のいけにえの共同体統合のメカニズムを働かせるものとなることによって,無限に崇拝すべきものとなるのである.いけにえがまずはじめに醜悪きわまりないもののように見えれば見えるほど,そしてそれによって遍在化された情念が猛烈であればあるほど,それだけそのメカニズムは徹底的に活動するであろう

[ ルネ・ジラール "暴力と聖なるもの", 古田幸男 訳, 法政大学出版局, 1982, p. 445. (René Girard "La Violence et le Sacré", 1972) より ]

]」ではないのか.ひび割れた床に転がっている壊れた懐中時計がスクロールして入って来る.投げ上げて落ちて来た衝撃で飛んだのだろう,針はない.つまり時間から独立している=時に忘れられた場所.そこに銃声が二発.これは「業の歴史は繰り返される.際限もなく,永遠に」なのではないか.アルテナさまの目論みは成功したのではないか[これは「業の歴史は繰り返される.際限もなく,永遠に」なのではないか.アルテナさまの目論みは成功したのではないか.

ほんの僅かな暴力でも,大動乱をひきおこすエスカレーションの源になり得る.断じて古びることのないこの真理が,たとえ今では,すくなくともわれわれの日常生活においてほとんど見えにくくなっているとはいえ,われわれは誰でも,暴力を目の前にした時,何か《伝染する》ものがあることを知っている.実際,時には,そうした感染からほとんど身をかわすことができないのである.暴力に対する非許容も,結局のところ,暴力を許容することと同様,持って生まれた運命的なものであることがわかる.暴力がはっきりとした姿をあらわした時,進んで,むしろ嬉々として身をまかせる人々がいる.逆に暴力の展開に抗する他の人々がいる.だが,暴力が席捲することを可能にするのは,しばしば彼らである.いかなる規範も普遍的に妥当ではないし,いかなる原理も結局は対抗することができないのだ.決して妥協しないことも,妥協することも,一切の対処の方法がすべて有効な瞬間もあれば,逆にすべてが無駄な瞬間もあるのである.そんな時には,そうしたやり方が,制圧しようと思う悪をむしろ増大することしかしないのだ.

他の暴力によってしか暴力に対抗できない瞬間が,いつもやってくるように思われる.そんな時,それに成功するか失敗するかなど問題にならない.勝利を収めるのは常に暴力である.暴力には,ある時は直接的で積極的な,ある時には間接的でネガティヴな,異常な模倣効果がある.人々が暴力を制御しようとつとめればつとめるほど,彼らは暴力に餌を与えることになる.暴力は,人がそれに対置する障害物を,行動の手段に変えるのである.暴力は,消そうとして投げ込む一切を貪り喰って激しく燃え上がる焔に似ているのだ.

いま,火を隠喩に用いたが,われわれは嵐とか,大洪水とか,地震を隠喩にすることもできただろう.実のところ,ペストと同じくそれらは決して隠喩ではない.単なる隠喩とは違うのだ.このことは,聖なるものを単なる自然現象の変容だとする命題にわれわれが立ち戻ることを意味しない.

聖なるものとは,人間がそれを制御できると思いこめば思いこむほど,それだけ確実に人間を制圧する一切のもののことだ.したがって,人々をおびやかすのは,何よりも,しかし副次的に,嵐である,山火事であり,伝染病である.だが,それはまたなかんずく,たとえはるかに目立たないとはいえ,人間それ自身の暴力なのだ.人間自身の暴力は,人間の外にあるものとして措定され,爾来,外から人間にのしかかってくる他の一切の力と混同されている.聖なるものの真の核心,ひそかなる中心を成すものは,そうした暴力なのだ.

[ ルネ・ジラール "暴力と聖なるもの", 古田幸男 訳, 法政大学出版局, 1982, pp. 49-50. (René Girard "La Violence et le Sacré", 1972) より ]

一切の通過と同じく死が暴力であることは誰でも知っている.共同体の一人の成員があの世に移行することは,いかなる危険にもまして,生き残っている者たちの間に争いをひきおこす倶れがある.分配しなければならない死者の所有物がある.悪しき感染の脅威をのりこえるためには,普遍的な手本,創始的暴力に訴えばければならないのはもちろんであり,聖なるものがその共同体に伝えたさまざまな教訓に助けを求めなければならない.われわれに関するこの場合,共同体は,それを救うべき決定における偶然の役割を把握し,保存したのである.暴力が荒れ狂うにまかせた時,葛藤を調整するのは,結局のところ偶然である.儀礼は,暴力が荒れ狂う機会を持たないうちに,偶然を活動せしめようとする.もはや猶予することなく意志を表明するよう強制することによって,聖なるものの手をこじあけ幸運を強奪しようとする.儀礼は,暴力を少しでもなしにすまそうとして,最終的な結末にまっすぐ進むのである.

[ ibid, p. 506. より ]

]

アルテナさま演説集

  1. (演説 1)「儀式は予定どおり行います.これは必ずしも予想外ではないのです.超え難き最後の試練.大切なのは古の刃を再び世界にもたらすこと.そう,たとえ世界がすでにソルダであっても.人の中の人.愛の中の愛.罪の中の罪.ソルダは元来人間の社会の中に存在する真実そのものであったはず.長い歳月を経てソルダは変わってしまった.今やソルダ自体が病に冒されのたうち回る社会そのものに過ぎない.真に必要なのは純粋なる刃.あらゆる呪縛から解き放たれた至高の存在.そう,ノワールが復活したとき,そのときこそ初めて le grand retour を,原初ソルダの理想を実現することが出来るのです」.

  2. (演説 2)「地上は業苦に満ちている.だがノワールは常に闇に在りて嘆きの子らを護り,闘う.原初ソルダのあるべき姿,完璧な構図を成す二人の処女」.

  3. (演説 3)「愛で人を殺せるのなら,憎しみで人を救えもするだろう」.

  4. (演説 4)「この祭壇こそ真の式場.誰も知らぬ,時に忘れられた場所.あなたたち二人の巡礼の旅はここで終わるのです」.

  5. (演説 5)「愚かな.何を愚かな.あなたの母親も同じでした.血縁の情の前に真理を見失った愚かなものたち.でもあなたたちの祭壇に捧げる羊としては役に立った」.

  6. (演説 6)「お撃ちなさい.でないと友だちが死んでしまいますよ.そう,多くの生命が失われて来た.あなたたちの手によって.その生命を今さら無駄にするというのですか.あなたにも判っているはずです.あなたはノワール.罪の元に生まれ,罪とともに育った.死を司る至高の存在.あなたの生きる術はそこにしかないのです.あなたはノワールとして罪を重ねて来た.その罪は永久に消えるものではありません.悲しむことではありません.その罪は人の世がある限り必要なものだから.そしてあなたはそのために選ばれた人間なのだから.さぁ引金を引きなさい.わたしを殺して真のノワールとして生きるのです」.

ミレイユが 第二十三話 でレミ・ブレフォールの話に乗ったのは,ブレフォールがちょっとばかしクロード・フェデーに似てるからだろうか[レミ・ブレフォールのスペルは Remy Breffort でエエのかな.
レミ・ブレフォール
一方こちらは 第十四話 ラストで銃を向け合ったときの Claude Feyder クロード叔父さん.
クロード・フェデー
やっぱ似てるな.なんか遠い縁戚関係にでもあるのかも知れん.フェデーとミレイユがすんなりコルシカを脱出できたのもブレフォールの尽力 (フェデーを未来のターゲットとして差し出すとか) があったのかも.]

  1. part A サブ・タイトル前.
    1. 霧香とミレイユのナレーション.分担は「ノワール,其は古よりの運命の名」が霧香のソロ.「死を司る二人の処女」がミレイユ.「黒き御手は嬰児の,安らかなるを護り給ふ」がデュエット. "les soldats". 0’20".
    2. 第一話 同様にミレイユの傷を手当てする霧香.「なんだかずっと昔のことのような気がする」. 第十七話 で初お目見えした "melodie" のピアノ・ソロ版. 0’32".
  2. part A サブ・タイトル後
    1. 最後の突入に備えて銃のお手入れに勤しむ二人組〜ミレイユの述懐は 第十九話 でクロエが語っていた「ノワール,それはソルダの誕生とともに生まれた.その名前はいつしか裏社会の伝説となった.正統なソルダのノワールがどの時代に何組存在したのか,それは誰にも判らない.ともあれ,裏社会でノワールを名乗るものたちは後を絶たなかった.その真の意味も知らずに.ちょうどわたしたちのようにね」〜アルテナさま待機中〜マレンヌ,クロエの死亡通知.あれ,なんでアルテナさまちょっと意外そうな表情見せるの[アルテナさま表情四態.
      アルテナさま表情集
      「意外そうな表情」は左上.他は地下の祭壇で.右二つは 第十五話 以来のムッとした表情.]
      〜二人組,禊場から舘を望む[葡萄畑突入直前.
      不自然に首が長い霧香
      妙に首が長い霧香.]
      . "secret game". 2’01".
    2. 葡萄畑に突入.なんかイタリア社会福祉公社の演習みたいだ[いざ出陣.
      いざ出陣
      なんか久し振りに "salva nos" らしい "salva nos" を聴いた気がする.]
      〜舘内に突入[曲撃ちというほどでもないが.
      霧香の逆さ撃ち
      霧香の逆さ撃ち.
      ミレイユのラッコ撃ち
      ミレイユのラッコ撃ち.]
      .戦国時代じゃないから名乗らんでよろしい,霧香「わたしたちはノワール.闇の暗さを怖れるものは道を空けなさい」[Dona nobis pacem, et salva nos a hostibus. Salva nos, Deus.
      ユニット再結成コンビ復活
      Libera me, Domine, de morte aeterna, in die illa tremenda, quando coeli movendi sunt et terra.]
      〜アルテナさま式場入り口へ降りる〜防弾着を着込んだボルヌの活躍.弾着音で判りそうなものなのに,なぜ頭を狙わない?  "salva nos". 3’25".
    3. (※) マレンヌ,アルテナさまを難詰「聞いているのですか,アルテナ.もうおしまいなのです,あなたも,ノワールも」〜意に介さないアルテナさまの (演説 1),「儀式は予定どおり行います.これは必ずしも予想外ではないのです. (中略) 真に必要なのは純粋なる刃.あらゆる呪縛から解き放たれた至高の存在.そう,ノワールが復活したとき,そのときこそ初めて le grand retour を,原初ソルダの理想を実現することが出来るのです」〜アルテナさまを撃とうとするマレンヌに先んずるアルテナさま〜ようやく二人組到着,「ようこそ.真のノワールたち」. 第二十五話 B パートのクロエ vs. 霧香戦で鳴っていたミドル・テンポのタイトル不詳曲. 2’10".
    4. アルテナさま,先行して儀式場へ潜る,「超え難き最後の試練.さぁ,儀式を始めましょう」. "les soldats". 0’11".
  3. part B
    1. アルテナさまの (演説 2),「地上は業苦に満ちている」〜 第二十話 で登場したご幼少のアルテナさま[第二十話 で登場したご幼少のアルテナさま.
      ご幼少のアルテナさま
      見知らぬ兵士に助けられたらしい.それとも玩具にされたのか.]
      三回目 で最後の 演説 3,「愛で人を殺せるのなら,憎しみで人を救えもするだろう」〜二人組追い付く〜束ねていた髪を解くアルテナさま,業火 (劫火) の風に吹かれて 演説 4,「この祭壇[地下祭壇の主な様子と各場面の位置関係.
      祭壇
      一言で言うと「古の魔術 (Ancient Sorceries)」.]
      こそ真の式場. (中略) あなたたち二人の巡礼の旅はここで終わるのです」〜霧香の質問「いったい何のために」〜アルテナさま,がっかり,「愚かな…… orz」〜ミレイユ,「あんたなんか,殺される資格もないわ」〜アルテナさま,またまたがっかり,「それでは仕方ありません」〜ミレイユを撃つ〜霧香をけしかけて 演説 6,「お撃ちなさい.でないと友だちが死んでしまいますよ. (中略) わたしを殺して真のノワールとして生きるのです」. "le grand retour". 4’52".
    2. (※) 体当たりでアルテナさまと自分を業火 (劫火) に落とす霧香〜かろうじて右手一本で自身と霧香を支えていたアルテナさま,ミレイユが延ばした右手に霧香の左手を預け墜落する.鐘とシンセのエフェクトっぽいタイトル不詳曲. 0’37".
    3. 霧香の右手がミレイユの右手首を掴む〜舘玄関前に評議員五名〜満身創痍でお互いに支え合って出て来る二人組〜今度は名乗らずに「道を空けなさい.闇の暗さを怖れるなら[ここでは「わたしたちはノワール」は削除されている.]」〜ブレフォールの問い掛け,「これからどうするつもりだ.まだすべてが終わったわけじゃない」〜ミレイユ,「さぁ,わたしたちはわたしたちとして生きて行く.ただそれだけ」〜「われわれの生きる世界は所詮闇の中だ」〜「だから,明かりを求めるのよ」.二人組の会話,「ミレイユ,これからどうする?」,「パリに帰って熱いお茶が飲みたいわ.話はそれからよ.どう?」,「(!)」,「あんたが点れるのよ」,「うん」. "canta per me". 2’14".
  4. 比率
    • 16’22" / 20’40" = 79.2% (04’18").

"salva nos", "canta per me", "melodie", "secret game" と円環をなして 第一話 に戻ったような用法の中で目立つのが "le grand retour" の 4’52" という分量で,これは 第二十話 の同曲より 11 秒ほど短いだけである.一曲単位では歴代二位の長さ.

Noir 各話音楽含有率

各話中で音楽が鳴っている時間の割合を計測してみた結果をまとめたもの. OP/ED,予告編等は計算に入れず,本編のみを対象としている.

  • 音楽含有率

全体の平均値は 70.3%.全体の傾向としては緩やかな右上がり.二クール目は平均値以下の回は四話しかない上にベスト 5 は 第二十話 以降に固まっている.

Noir 主な曲の頻度および長回し測定

主な曲の使用回数と一回当たりの平均時間を出してみた.「?」で始まるタイトルはサントラ未収録曲.命名規則は話数とパート. "les soldats" はナレーション時の 20 秒×26 回は計算に入れていない.これを入れると 42 回,トータル 21’09",平均 0’30" となり,回数ではトップになる.

Noir 主な曲の頻度および長回し測定
order title times length average order by average
1salva nos34 49’10"1’27" 26
2melodie24 24’08"1’00" 36
3les soldats16 12’29"0’47" 37
4canta per me (incl. inst)1527’28"1’58"14
5?1B (「わたしは誰? わたしはノワール.それ以外は何も判らない」で使われていたタイトル不詳のシンセ曲)1212’59"1’05"34
6?6A (不安のクレシェンド)93’53"0’26"40
7solitude by the window813’47"1’43"18
8premonition811’03"1’23"27
9chloe612’27"2’05"10
10corsican corridor67’49"1’18"28
11きれいな感情 - piano version -67’07"1’11"32
12?3A (アップ・テンポのタイトル未詳曲)62’16"0’23"41
13secret game511’23"2’17"4
14lullaby510’04"2’01"13
15les soldats II59’43"1’57"15
16?8A (ちゃ〜ちゃ〜ちゃ〜ちゃ ちゃ〜ちゃ〜ちゃ〜ちゃ〜 なるタイトル不詳曲)52’55"0’35"39
17le grand retour415’16"3’49"2
18black is black48’50"2’13"7
19killing410’56"2’44"3
20romance46’53"1’43"18
21liar you lie46’51"1’43"18
22salva nos II36’44"2’15"5
23snow36’41"2’15"5
24power-hungry36’27"2’09"8
25zero hour35’32"1’51"17
26silent pain34’55"1’38"22
27?19B (戦闘シーンのアップ・テンポの快調なマイナー曲)24’12"2’06"9
28?25B (クロエ vs. 霧香戦で鳴っていたミドル・テンポのタイトル不詳曲)24’07"2’04"11
29black society24’08"2’04"11
30whispering hills23’51"1’56"16
31ode to power22’58"1’29"24
32church22’18"1’09"33
33?12B (アルペジオというよりポワンティリスム)22’08"1’04"35
34in memory of you13’54"3’54"1
35indio11’43"1’43"18
36a farewell song11’38"1’38"22
37colosseum11’29"1’29"24
38melody - salva nos ver.11’18"1’18"28
39at ease11’16"1’16"30
40despair11’12"1’12"31
41sorrow10’42"0’42"38

意外にも "canta per me" は "salva nos" の半分以下という結果. "salva nos" の合計値は全編二本分を超えている (笑).ちなみに,二クール全編二十六話 OP/ED の省略はなかったが,これが 1’30" × 26 回だと,各々ちょうど 39’00". "salva nos" はこれよりさらに 10 分以上も長い.へぇ〜.その代わり "melodie" が多用されている.平均値が三分を超えているものが "in memory of you" と "le grand retour" の二曲.三番目の "killing" とは一分以上の差がある.このうち "in memory of you" は 第二十三話 で霧香が置き手紙で内心を吐露する場面一回だけで使われていたが, "le grand retour" は特異点. 第二十話第二十三話第二十四話最終話 の四回だけで平均 3’49" とは力入れ過ぎ (笑).一回当たりの長さ上位五は以下のようになる.

  1. "le grand retour" 5’03", 第二十話
  2. "le grand retour" 4’52", 最終話
  3. "salva nos" 4’06", 第九話
  4. "le grand retour" 3’57", 第二十四話
  5. "salva nos" 3’56", 第十話

ソルダ系の音楽は "le grand retour" 以外にも "chloe","secret game","lullaby","les soldats I/II","church","colosseum" などなど,印象的な曲が多い.「真に必要なのは純粋なる音.あらゆる呪縛から解き放たれた至高の存在」という点から見れば,アルテナさまの野望は成就したのでは (笑).

次回予告集成

  1. 「地は哀しみに満ちて 人はただ悪を為す 天は何も語らない 日々の糧
  2. 「裏切りの夏水仙 狩る者と,狩られる者 非情の掟に涙する 暗殺遊戯
  3. 「砂浜に染み入る血 楽園の裏の悪徳の市 因果は寄せる波の如く 波の音
  4. 「地下の墓地に眠るもの ソルダ——罪の中の罪 過去の扉を開ける時 レ・ソルダ
  5. 「雪原に消えた真実 唾棄すべき過去を持ち 雪の中,迷い続ける 迷い猫
  6. 「熱砂の果て 立ち切れぬ憎悪の絆 漆黒の糸が二人を結ぶ 運命の黒い糸
  7. 「世界で最も凶暴な姫君 侵す可からざる者 私には恐れはない イントッカービレ acte I
  8. 「コーザ・ノストラ 死の接吻 遠き日の冠を貴女に イントッカービレ acte II
  9. 「己の影を見た者は死ぬ 第三の処女 私は,真のノワール 真のノワール
  10. 「闇より来たる真の闇 ノワールの正しき姿 処女たちのお茶会 月下之茶宴
  11. 「純真無垢なる訪問者 手にする花は清らなる 血の掟にてなお紅し 刺客行
  12. 「水彩の淡き想い 罪人には許されぬ時間 枯葉は舞う,残酷に 地獄の季節
  13. 「再会の巴里 あの日,故郷を捨てた 過去を撃つ非情の銃弾 ミレイユに花束を
  14. 「ソルダからの暗殺依頼 その標的は 台湾黒社会 冷眼殺手 acte I
  15. 「悪心二千年 黒き手と赤き爪の死闘 組みすべきは,強者 冷眼殺手 acte II
  16. 「追放されし者の帰還 栄華の名残の廃園に 何故か涙は止どまらず コルシカに還る
  17. 「闇の中の私 得体の知れない何か 心の深傷に哭く獣 私の闇
  18. 「禁断の書物 かそけき望みは失われ 悪夢は時の彼方より ソルダの両手
  19. 「雷鳴の道標 慈雨は荒野に降り かくてソルダは芽吹く 罪の中の罪
  20. 「祝福を受けし者 夕叢霧香 別れの朝,墓場にて 無明の朝
  21. 「常世と現し世の狭間 聖地の番人 私たちは,ソルダ 旅路の果て
  22. 「この世界に出口はない 彼女の残した言葉 月光の慟哭 残花有情
  23. 「罪人たちの家 我は故郷に至り 午睡に暗き夢を見る 暗黒回帰
  24. 「クロエという名の愛 最後の試練 地獄の炎に晒されて 業火の淵
  25. 「二人冥府にありて 密やかに子等を護らん 落日に黒き涙を 誕生

縦読みはできんかった (笑).

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