ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2006年10月28日土曜日

ウナギの旅

ダーウィンが来た!生きもの新伝説第27回「ウナギが歩いた!」

ウナギ凄過ぎ.

  • 五〜六月の新月の夜,マリアナ諸島沖のスルガ海山で誕生.
  • そのまま北赤道海流に乗ってフィリピン近辺へ.この辺りで体長 2, 3cm.
  • 今度は黒潮に乗って台湾近辺へ.この辺りで体長 4, 5cm.
  • さらに北上して日本列島太平洋沿岸にたどり着く.ここまでおよそ 3,000km.そして河川を遡る.なので,われわれの大半がウナギは淡水魚だと思い込んでいる.
  • 産卵の時期が来ると,伊豆諸島から小笠原諸島へと,富士火山帯に添って約 2,000km を南下,生まれ故郷のスルガ海山に戻り,およそ 10 万匹にもなる大群を作って産卵する.産卵後,親ウナギは死ぬ.
  • 強靱な皮膚呼吸能力を擁し,湿った土や木の葉等があれば数ヶ月は生きていられるらしい.
  • 地上を歩くウナギ.歩くというよりのたうち回る感じだが,微妙な傾斜を巧みに利用して川に戻ることができる.若いウナギはなわばりを求めて川を遡るが,滝など流れが急過ぎて泳いで行けない場合は地上を這って,さらに遡る.雨でできた水流を遡っているうちに雨が止んで水流が枯れてしまい地上に残されたような場合も,ほとんどの場合,出て来た本流に戻ることができる.

われわれが佳く知ってるウナギの姿はだいたいが円柱様だが,幼生のある時期にはアナゴの幼生同様にオドントグリフスに似た扁平な体付きをしている.しかも透明.

しかし,なんでまたウナギ族はトータル 5,000km にも及ぶような大回遊を行う生活 (というか人生ならぬ鰻生) 様式を作り上げたんだろう.あるいはどんな淘汰圧があってそれを作り上げなければならなかったのだろう.

0 件のコメント:

コメントを投稿