ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2007年5月13日日曜日

Noir #23 残花有情

残花有情

「君に知ってもらいたかったのさ.この世界にもう出口はないということを.フェデーは言わなかったのか,ローラン・ブーケと同じ過ちを犯すな,と」 © レミ・ブレフォール.

今まで何をやっても成功しなかったソルダ内部の反アルテナ連合一派が.ようやくここに至ってミレイユを確保したように見える.右脚が不自由なブレフォールの計算は,最悪の場合でも現状維持,うまく行けば半分獲得というものだろうと思われるが,ミレイユがアルテナ派に寝返るという可能性は考慮したのだろうかしなかったのだろうか.何はともあれ, 昨年十二月 以前の段階に戻っていはいたが何か割り切れないものを胸に抱えていたであろうミレイユ,ブレフォール一派の誘いに乗ることに決定する.ミレイユはあくまでサンスの人であるから,動機は謎の解明と個人的な復讐がベースである.終わりの始まり. 第一話 の回想や音楽が目立つのも,たぶんそういう意味.

ノワール二人組への度重なる襲撃が「試練」というの名の実地訓練であったことは,ソルダ側の人間としてはクロエに続いてブレフォールも言明した.なお,ソルダ的な意味でのノワール候補生は三人に限定されていたこともブレフォールが明言.

霧香の表情四態.

  • 霧香の表情四態

右上はトップのミレイユと同じく, Noir Collector’s Box [limited ed.] の TV CM でも使われている白霧香.それ以外の三態は黒霧香.左上の画像がいちばん判りやすいが,瞳孔が縦長の猫型に変形しているのが判る.恐るべしソルダの秘術 (笑).まぁ, 身長を伸び縮みさせることも容易にできる ようなので,瞳孔の変形もなんちゅうこともないんでしょうな〜.

  1. part A サブ・タイトル前.
    1. 第二十一話 以来のミレイユ・ナレーション. "les soldats". 0’20".
    2. 「荘園」の入り口から「荘園」の舘の玄関口まで赤錆色の衣装で歩く黒霧香.なるほど,今回のお話は,この数百メートル (キロ単位かも知れないが) の間の出来事だそうである. "salva nos" のア・カペラ.コーラス.遠くから. 0’20".
  2. part A サブ・タイトル後
    1. 一人パリに残ったミレイユ〜霧香の不在は大きな空虚〜 第二十話 で「パリの騎士」たちに荒らされたアジト.まだここで寝泊まりしてるんかぃ.っつか,こんだけドンパチやっててパリ市警は動いてないの?〜 第二十一話 終盤のコンビ解消の様子をしつこく思い出すミレイユ〜.初登場の "a farewell song".ここで使われていたのか. 1’38".
    2. ミレイユをソルダに勧誘するブレフォールが解説する「試練」〜 第一話 での霧香の竹薮試練. "les soldats". 0’33".
    3. ブレフォールとミレイユの会談を包囲しているソルダ網に気付くミレイユ〜「悪いが選択の余地はないと思うね. (中略) 二日だけ待とう.賢明な選択を期待している」〜アジトに戻って黙考するミレイユ. 第一話 B パートでの霧香の「わたしは誰? わたしはノワール.それ以外は何も判らない」で使われていたタイトル不詳のシンセ曲に "les soldats" のコーラスを重ねたもの. 0’51".
    4. ミレイユの独白「不思議の国のマッド・ティー・パーティ」〜ブレフォールの表の顔であるオフィスに殴り込み〜ミレイユの目的が何だったのかは判らない.が,けっきょくブレフォールにうまいこと丸め込まれる.のように見える. "salva nos". 2’36".
  3. part B
    1. ちび霧香のブーケ家惨殺の回想 (誰が?) 〜雑踏の中のミレイユ,頭の中に響く霧香の声〜 第一話 終盤での「約束」に再度思い至る.つまり,この時点で呉越同舟になるであろうことが予測される. "melodie". 0’42".
    2. 落日に佇むブレフォール〜「黒く染まることもなく,ただ萎れた」花を片付けようとするミレイユ〜霧香の声が聞こえて来て植木鉢を取り落とす〜受け皿の下に霧香の置き手紙〜この時点で呉越同舟が確定される. "romance", "in peace", "fake garden", "family affection" と印象的な曲が多いアコギとアコーディオン (バンドネオン) の組み合わせで,初登場の "in memory of you".しかも丸々一曲全部. 3’54".
    3. 期限の日,ブレフォールとミレイユとの会談.「荘園」へはあくまで自由意志で赴くというミレイユの発言の裏を見切ろうとするブレフォール. 第一話 B パートでの霧香の「わたしは誰? わたしはノワール.それ以外は何も判らない」で使われていたタイトル不詳のシンセ曲. 0’51".
    4. 頭脳をフル回転させていろんな可能性を考慮したであろうブレフォールとミレイユ間に契約成立〜一方「荘園」ではほぼ 20 分近く掛かって霧香がようやく舘の玄関口に到着〜出迎えるアルテナさま.音楽はここまでで,以下の「お帰りなさい」.猫目の黒霧香「ただいま」は音楽なし. "le grand retour". 1’24".
  4. 比率
    • 13’09" / 20’40" = 63.6% (07’31").

余裕があると言うことは佳いこと.終盤第二十三話に至ってもまだ新曲のストックがある.というわけで『a farewell song』,『in memory of you』の二曲が初お目見え.まぁ,この新曲二曲のタイトルを並べてみれば,今回のお話の内容そのままであることが判る.

  1. 「罪人たちの家 我は故郷に至り 午睡に暗き夢を見る 暗黒回帰」.え〜と,クロエにとっての「酒と薔薇の日々」かな.

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