ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年9月11日土曜日

Kurau Phantom Memory #11 呼び合う声

  • 爆天 コレクターズ・セット / Kurau DVD 1a / 新居昭乃 4th CD
  • 君望 DVD / Kurau DVD 1b

 「Christmas を護れるのは GPO でも,わたしでもない. Kurau,お前なんだ」 © 天箕創.

  前回 の話に関して仙川の師匠が「クリスマスはほとんど出なかった。空虚な時間が続く」とボヤいているのを読んで,このおっさんにも困ったもんだと思っていたのだが (笑),いや,一理あるというか,実は真実 (少なくともその一端) を突いているのではないか思えた次第.資質あるものの直観力というのは凄いんだよ.

 「判ってる.今のわたしの力だけじゃ Christmas は救えない.ダグの力が必要」 © Kurau って復唱した舌の根が乾かんうちに突入かよ.ダメじゃん.まったく「猪突猛進娘」だな.でも,これ,もしかして,娘を攫われて半狂乱になっている母親の姿を被せてるんかな.「冷静に行動しなさい」 © アヤカ.それ,そっくりそのままお返しされますぜ.ったく,どいつもこいつも, Pod 部隊さえも浮き足立ってるな. Christmas を救出するためにやってきたダグは,けっきょく窮地に陥った Kurau を救出するはめになる.

 やっぱ川澄綾子さんのドス黒い雄叫びは迫力あるわ.

  Christmas 復活. Kurau の呼ぶ声に Christmas が応えた.荒れ野で呼ばわる声がする,目覚めよと呼ぶ声がする,タイトル.

  Kurau, Christmas, 天箕博士三人の安全を保証し,安逸に暮らせるように配慮するとの王警視正の言葉と表情,かなり説得力があるのだが,天箕博士は,警視正が Christmas のことを「君 (Kurau) の対」と呼称したことに疑念を抱いたようだ.それで,トップの言葉になる.そして,ここから今回のハイライトが始まる.捲土重来のダグの Pod は Christmas のみならず,Kurau, Christmas, 天箕博士三人を救い出した.

 リナサピアンが持つ力を「危険な力」だとし「野放し」にできないとするアヤカの立場は,明らかに選択と排除を強要される砂漠の思考様式だ.危険でない力を選択するということは,多の力を滅亡へ導く力だと判断することになる.

 天箕博士が「一つだけ身を隠せる場所がある.いつか行かねばならないと思っていた」と語る場所は, 第一話 で出てきた天箕家だろうか.そこは,かつて天箕夫妻と幼い Kurau の三人家族が住んでいた家だ.今そこへ向かっているのは, Kurau, Christmas, 天箕博士の三人.これは父と娘(こ)と精霊だ.後からくるはずのダグは,さしずめヨハネか.

 そんな宗教的扮飾を取っ払ってしまえば,父と娘,その対という,やはり三人家族.第一話 後半以降ばらばらになっていた家族が再び集まった.当時のような幸せの面影はどうに失われている.どう考えても明るい未来には見えないのだが,願わくば彼らに安寧の日々が訪れんことを.

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