ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年9月17日金曜日

忘却の旋律 #23 pt.8 圏外圏 世界のように

  • 忘却 DVD 2b / 忘却 DVD 3a
  • 「旋律劇場への誘い」 / 新居昭乃 4th CD / ジパング / Rosenmaiden

 「社会はお前なんか」,「必要としていないんだ」 © ディカウントうりぼう & チャイルドどらごん.

 第三幕開幕.林檎を世界に比したのは宮澤賢治だが,それを貫く矢ということになれば,そりゃシラーになるのも無理はない.独立戦争のファンファーレが聴こえてくる.

 ところで,次回が最終回とのことなので,地上波分は全 24 話であるのが確定したが, J. C. Staff の当該ページには 相変わらず 26 話までのスクリプトが用意されている.単なる間違いならエエけど,未放映分が 2 話存在するとかいう話になるとヤだな〜.

 前半は主として 4 号ちゃんが乗っ取った Winterreise (Vinterlize) との戦闘で派手め.なのだが,後半フライングばにーのマイティ・バニーが導出する,地上の少年メロス同盟壊滅あたりから,宇宙空間での戦闘とは別に,カラオケ・ボックスでの精神戦 (というかモンスター。ユニオン側の一方的な攻撃) が進行するという二重構造になる.

 「サイレント作戦の本当の目的」とやらは拍子抜けするほどストレート.

 精神戦の舞台がなぜにカラオケ・ボックスかといえばさっぱり判らんのだが,フライングばにー「わたしは教えられた歌を歌う」,ソロ / モンスター・キング S III 世「ぼくの歌を歌わない.教えた歌を歌わない」とかがヒントになったのだろうか.マイクを握ったチャイルドどらごんが ED 曲『てのひらの光』を歌いだしたのにはひっくり返ったが.しかし,ここで見逃してならないのはボッカだけが戦闘服を脱がないことで.平服に戻った遠音とココはすでに戦闘意欲をなくしているか退行するかしている.ユニコーン・シリーズはなまじ人型をしているだけに,これを人だと捕らえると,ボッカだけ対がいない.ココは対どころか三体も操っているが.ともかく,満たされぬものだけが戦闘意欲を保持している.この欠如感は地上にいる小夜子の幻影を生じさせる原動力でもある.自己完結するとそこで終わり,というイメージは作品の最初から明らさまに提示されているが,これが例えば信号機の映像を呼び込んだのかも知れない.

 第八部圏外圏の舞台は宇宙空間であり,メロスの戦士側の主要な劇的舞台は,まほろばのコクピットになっていた.そこではつねに中心にボッカが立ち,左右対称に人員が配置されていた.が,クロンがミトラノームの始動を告げたとき,そこにはすでにボッカの姿はない.表向きはココと遠音が無事に収容されたからであるが,ミトラノームが永久機関になったとき,そこに存在を許されるものは欠如のないもののみであるが故に,ボッカは排除されたのだろう.かくして,まほろばは体当たり作戦で子ども大トカゲ / Engine II を破壊する.

 「もう〜,もう〜」しか言わなかった Gateway 娘というかナナシ牛娘たちだが,チャイルドどらごんに「次の歌」を所望されて歌いだしたのは彼女たちだ.第一幕から登場していた彼女らは実はコロスであるらしい.しかも正体を隠していた機械仕掛けの神でもあるらしく,彼女たちが歌いだすと,モンスター・ユニオン側もコロスに (悪罵という形で) 取り込まれている.ご丁寧にグローバルやまねこまで再登場させて.この歌というかヴォカリーズはかなり強力で,聴くものを力でねじ伏せて納得させるだけのパワーがある.

 つまりは,ボッカは全員一致で排除されたわけだ.コントロールを失ったエラン・ヴィタールを駆って,堕天使ボッカが空から堕ちてくる.黒船さんと同じことを言うようになったボッカが.

  • 「行け〜,ボッカ,負けるな!」 © (小夜子)
  • 「大丈夫?」 © (小夜子),「大丈夫.全然怖くない」 © ボッカ.
  • 猿人エレクトリカル・テクニカルサービス
  • 「これ以上,おれの海で好き勝手はさせん! というわけで,君,先出て行って♥」 © チャイルドどらごん 「ええ〜ℵ♯✓」 © フライングばにー 「みんな〜っ,乳搾りの時間だよ〜〜っ」 © 農場のおじさん 「もう〜,もう〜」
  • 「仲間のメロスのために自己犠牲になったつもりだろうが,そんな薄いヒロイズムはしょせん茶番でしかな〜い」」 © チャイルドどらごん.

 Gateway 娘というかナナシ牛娘たち,乳搾りだからブラ外すのは当たり前としても,なぜに眼鏡まで.しかも 3 人分それぞれ形状違ってるし.

 4 号ちゃん,君は何をしに出てきたんだ?

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