ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2006年2月6日月曜日

蟲師 #15 春と嘯く

  • 蟲師 DVD 1a (台詞あり 15 秒)
  • 蟲師 DVD 1b (台詞なし 15 秒)

「莫迦.ギンコの莫迦.あたし,どうしたら佳い? どうしたら起きるの?」 © すず.

ギンコが失敗する,というかミハルに先を越される話.ミハルが発見してギンコに教えた現象は,新たに蟲師間に伝えられるべき事項になるんだろうな.

(字未詳だが読みは,うそぶき)
嘯? 嘘吹? 木に芽吹く花のような形象をしている.特殊な匂いを出して冬眠中の動植物の活動を促し,誘き出した動物の精気を吸う.吸われたものは春まで再び眠り続けるという.今回ギンコが関わった件では,花に集う蝶の姿.蛹から羽化して蝶になるときを,ミハルは はるまがい 発生の合図にしていた.ミハルによると,春が来ると蝶が花になって眠らされていた者を起こす.
(字未詳だが読みは,はるまがい)
春紛? 蝶? いや,そういう行動主体ではなくて, うそぶき が演出する疑似春の状態そのものを指すらしい.

雪の閉ざされた一軒家に住む姉弟,姉の すず はギンコに淡い好意を抱いているようだが,「やつら」と「おれたち」の間に分断されている故にギンコは定住できるはずもなく.何かオデュッセウスとカリュプソーみたいだよな〜.

『字統』によれば,「嘯」は「吹く聲なり」(『説文解字』二上) で,もともと「口をすぼめて声を出す」という意味.想いを込めてふっと息を吐いたときに眼前に現れる一編の幻.そんな一幅の絵のような話.

「誰もが目醒めを謳うころ,紛い物は眠りに付く.そしてまた,冬山で春と嘯く」 © ナレーション.

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