ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2006年3月6日月曜日

蟲師 #19 天辺の糸

  • 蟲師 DVD sp 2a (台詞あり 15 秒)
  • 蟲師 DVD sp 2a (台詞あり 15 秒)

「誰よりあんたが,今の吹を受け入れられずにいるんだな.あんたが吹を否定したから,吹は人の姿を保てなくなったんだ.見えずとも吹は今も此所にいる」 © ギンコ.

絵コンテ:大地丙太郎.お〜,タイトルまんまのイメージなんやな〜.この「の」は from かと思ったけど, in でも at でもエエみたい.え〜, 1) 「病は気から」というか「火のついていない煙草で火傷」とか,あの辺を思い出した.あと, 2) 固定されたもの,というか,絶対的なもの願望.やっぱ,離散的な方が落ち着きますか (笑).再度姿を消した吹が戻って来て,以降二度と姿を消すことはなかったというのは,お話的にはハッピーエンドだろうが.もともとが「欠損」から発生している以上は諸手を挙げてはっぴぃ〜とはなり得ない.『蟲師』のハッピーエンドってのは,売れないマッチを擦ったときだけ見える幻影みたいなもんだからな〜.なんて駄法螺はど〜でも佳くて,光脈筋と天の川の線対称が綺麗だった.ただ,上下逆転してたんは如何なる意味なる哉.

何か,蟲が杉花粉に思えて来た (笑).花粉症*1というのは,ヒトと生殖を行いたいという杉生殖細胞の意志に呼応して「とりあえず」アレルギーという形態で反応する例であり,発症する人はその分「敏感」なのであり症状を発しない旧人類より進化し掛かっているヒトである.蟲が見える人も同様.知覚できないと対話もクソもありませんわな.

(字未詳だが読みは,てんぺんぐさ)
え〜と「天辺草」? 以下,ギンコの解説.空の遙か高みに棲む蟲.普段は尾の付いた風船のような姿をして,光脈筋って特別な土地の上空を巡っている.空中の微小な光を帯びた蟲を喰って生きていて,それが夜には蛇行する星のようにも見える.そのため,別名「迷い星」とも言うな.そいつが稀れに上空の餌に不足すると,釣り糸の如く地平近くまで触手を伸ばしてくる.それが糸のように見える.だが,それに動物が触れると,一旦上空に巻き上げるも飲み込めず,上空高くで放り出しちまう.

なんか精子のようにも思えるのは気のせいか (笑).

「清志朗坊ちゃん,どうせならも少しまともな言い訳を考えてやっちゃ……」 © ,「まとも」じゃないからこそ嘘言じゃない.真実ではないかも知れんけど (笑).ということで,現世的な解釈を求められるが故に「名探偵」が要請されるのですよ.

吹の欠はケンと読む.「前に向かって口を開く形.口気を吹き,ことばを発し,歌い,叫ぶときの形」であり「欠伸して背伸びすること」.欠損や条件が充たされないケツではない.今では同じ字を用いるが,そちらは元々は「缺」を書く.以上『字統』より.

復習二題

光脈筋
光酒っつってな,蟲の生まれる前の姿のものが群れを成して泳いでいる.あまり見るんじゃない.あの光は目の毒だ.馴れ過ぎると日の光が見れなくなる.
吹「佳く物陰でじっとしてたり空中を漂っている小さなものたち」.ギンコ「陰より生まれ,陽と陰の境に屯するものどものことだ.これが見えるものは少ないが,この世界の隅々にまでそれは居る」.

アリス九號って何?  Meine Liebe -wieder- の OP/ED を歌っとる? あ〜,そゆことですか〜 (笑).

*1: 【花粉症】 鼻の粘膜に杉の木を植林しようとする試み.しかし杉の木側の意欲にもかかわらず,人間側はこれを拒否しようとしている.言うまでもなく,地球上の生物としての義務にそむく行為と言わなければならないだろう.

[ 別役実 "当世 悪魔の辞典",王国社, 1991, ISBN4-900456-23-3, p. 42 より ]

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