ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2006年6月26日月曜日

Black Lagoon #12 Guerrillas in the Jungle

  • Black Lagoon OP CDS "Red fraction" type A

「おれの仕事はな,公共の敵であることさ」 © 最終二話でもっとも美味しいところをさらって行った,健さんのおじさん竹中正洋.ううむ,こりゃ敵=的でもエエかも.

人種問題や宗教戦争.氏か育ちかなど,いくらでも重くなりそうな問題を引っ張ってきながらもあっさり細部を無視して B 級に徹しつつ深紫で高品位安定で毎週楽しみだった本作もコレでおしまいかぁ〜,寂しくなるのぉ〜.最終回にはダッチとベニーは不参加かよ.そんかしレヴィとシェンホアが八面六臂の大活躍.ま,ロベルタさんほどでないけど.なんか今回ギャグっぽいシーンが多いな,レヴィの表情とか,シェンホアの大刀首チョンパとか.レガーチはラリハイでブッ飛んでるし,ボンクラ呼ばわりされてるロックはじと目のまんまだし.

というわけで,健さんのおじさん竹中正洋.全共闘世代の生き残りで筋金入り.1970 年のよど号ハイジャック事件の絵も出てくるが,まぁ無関係だろう.前回の鉄血メイド・ロベルタに続き,これまた魅力的な相手役ではある.ロベルタの造形はまぁ冗談だとしても,竹中の方はリアリティが…… ううむ,やっぱないよなぁ〜 (笑).でも,まぁ,魅力的な脇役 or 敵役っつ〜ことで.

  • empathy: 心理学用語で共感,感情移入.《他人または他の対象の中に自分の感情を移し入れること》だそうで.いわゆる「シンパシィ」の上を行くわけですな.ってか,方向が逆なの? 乗っ取られるんじゃなくて取りに行く?
  • 「ジミ・ヘンドリクスがおれを呼んでいる.クリンゴン星人を倒してくれと」,をいをい,頭が火星に飛んでってるファッキン・アイリッシュ (レヴィ談) のレガーチは実は西海岸で育ったのかよ (笑).ボゴン線にやられてボゴメーター度上昇中かね.ラクウェル・ウェルチとジェーン・フォンダが何してるって? 意外と年喰ってんな (笑).
  • シェンホアは「ですだよ姉ちゃん」で固定されてるようだが,レヴィの方は「クサレマ」,「アバズレ」などと,呼称安定せず.ただし,レガーチからは「アマ」で一本化されてるもよう.
  • 「冒険家」ですか〜.オーウェルが指摘したような政治的用法の一般化?
  • 1987 年のベイルート赤十字キャンプ云々の件は発見できなかったが,赤十字キャンプが襲撃されたとかいう話だろうか.赤十字の専従要員は「戦地にある軍隊の傷者及び病者の状態の改善に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約(第一条約)」の第二十六条,第二十四条で「すべての場合において、尊重し、且つ、保護しなければならない」と規定されている.これに違反する行為を最近どっかで読んだなと思って探してみたら,やっとヴァクスの『セーフハウス』に出て来てたのを確認*1
  • お,エージェント・ブレンドがレヴィをミス・レベッカと呼んでる.「バッファロー・ヒルの署長と NYPD 27 分署」の連中はレヴィの首に賞金でも掛けているのか.「重罪人」だってよ.ところで,ほんまにニューヨーク市警に 27 分署ってあるの?

監督,シリーズ構成 & 脚本:片渕須直,キャラ・デザ & 総作監:筱雅律の名前は覚えといて損はないかもね.あとは音楽の Edison か.この人何者.

*1: バークはかつて 1968 〜 1969 年のナイジェリア連邦共和国内戦中にビアフラ軍の赤十字救援隊員として従軍していた.

あのアフリカの部族主義の狂気によって,歴史上初めて,赤十字の飛行機が撃墜されたのだ.そのときまで,赤十字のシンボルマークは世界中で敬意を払われ,安全な移動を保証するものだった.いまやそれが一変してしまった……ボスニアの人間に誰でもいいから訊いてみるがいい.

[ アンドリュー・ヴァクス "セーフハウス", 菊池よしみ 訳, ハヤカワ文庫, 2000, ISBN4-15-079609-2, (Andrew H. Vachss "Safe House", 1998), p. 199., より ]

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