ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年8月26日木曜日

爆裂天使 #20 皆殺しのハイウェイ

  • Kurau DVD 1b / 爆天 コレクターズ・セット
  • 爆天 suit CD, OST / 爆天 Meg Box (loppi) / Samurai 7 DVD 1 (loppi)

 「これからは人が都市を選ぶのではない.都市が人を選ぶのだ」 © 石破間総知事.あ〜,場所に憑く悪霊って,こんなんが原因かもね.ま,それはともかく.サマルカンドとローマじゃ同じ様式のままじゃ住めないよねぇ.「郷に入りては郷に従」わないと排除されちゃうからねぇ.

 「この度,メガ・ハイウェイに試験投入した新型警邏車両に対し,都民のみなさんから篤い感謝の声をいただくことができました.今後も東京都は,都民の声を反映した治安の維持と快適な都市生活のために,努力を続けて参ります」 © 石破間総知事.ということで,今回は「人格化された生体デヴァイス」を積んだ Road Rader が主役のお話.なので,けっこうがしゃがしゃしたアクション・シーンが多い.佳くも悪くも (火花等のエフェクトはしょぼい) Gonzo フレイヴァーが横溢してて,おれ的にはかなり面白かった (笑).

 勝鷹音の中の人 (早水リサさん) ってば『ごくせん』の ヤンクミ だったのね.今頃気付いた.

 機械が意志 / 人格を持つというイメージの祖形はキュプロス王のピュグマリオーン伝説にまで遡ると思うんだけど,これが悪しきことを行うと変形されたのは,やはり宗教の影響なのかな.うんにゃ,むしろ産業革命かな.これによって機械が世俗化され日常化されて,本来持っていると看做されていた聖性が剥脱されたがために,そこに空いた空虚を埋めるべく人間の想像力が機械に暗い人格を注ぎ込んだ,と. Road Rader はむしろ蟲的兆候の産物だろうが,これが明らさまに人の形をしていると文字どおり人形であって,四谷シモンのフィギュアではないが,今日氾濫していることはご承知のとおり.字が同じだからというわけでもないが,「叛乱」という気もするんだが.というわけで,メモ代わりに参考文献.あとで読み返そう.

  • 種村季弘 "怪物の解剖学", 河出文庫, (1974,) 1987, ISBN4-309-40179-1
  • 澁澤龍彦 "少女コレクション序説", 中公文庫, 1985, ISBN4-12-201200-7
  • 別役実 "虫づくし", 烏書房, 1973, ハヤカワ文庫, 1988, ISBN4-15-050143-2

 一言集.『怪物の解剖学』,デカルトが連れ回していたというフランシーヌ (五歳ぐらいの少女人形) の話.ゴーレム,ピュグマリオーン,マンドラゴラなど.『少女コレクション序説』,四谷シモン作の人形の表紙と口絵写真付き.山登りよりも丘遊びが好きらしい てぺぅ たん向けかも.ベルメールはむろん,アリスを忘れないのはさすが.『虫づくし』,「虫的兆候」は外せんわな. ササキバラ・ゴウ "<美少女>の現代史", 講談社現代新書, 2004, ISBN4-06-149718-9 には三次元物体の方の記述はないな.

 裏ピュグマリオーンというか My Fear Lady としては,やっぱコレだろうな.

  • メリメ "ヴィーナスの殺人", "メリメ怪奇小説集", 杉捷夫 編訳, 岩波文庫, 1986, (Merimee "La Vénus d'Ille", 1837)

 『イールのヴィーナス』.これをシェックが オペラ 化してる.

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