ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年8月7日土曜日

Atoll "L’Araignée-Mal"

 いつ買ったのか判らない. 1994 年〜 2001 年のリストにはサード・アルバムの "Tertio" しかなかった.それ以前に買ったか,それとも記載漏れか.最近のはリマスター盤が出てるはず.紙ジャケかも.

  • Atoll "L'Araignée-Mal", Musea FGBG 4012.AR, (Baillemont CD914/BPE104)

 大昔,キングのシリーズから『夢魔』という邦題で国内盤も出ていた Atoll のセカンド・アルバム. 1975 年リリース.アナログは A 面が 3 曲, B 面全体がタイトル・チューンの組曲 (4 曲) という構成だった.正直, B 面のタイトル曲は印象が薄い (笑).というか, A 面の 3 曲が凄過ぎ.

  1. Le photographe exorciste
  2. Cazotte N° 1
  3. Le voleur d'extase
  4. L'Araignée-Mal
    1. Imagine le temps
    2. L'Araignée-Mal
    3. Les robots Debiles
    4. Le Cimetiere de Plastique
  5. bonus track: Cazotte N° 1 (Live)

  CD にはボーナス・トラックとして 1975 年のソルスティス・フェスでの "Cazotte N° 1" のライヴが収められているが,これがスタジオ盤 (6’00") の倍の 11’57" という演奏時間で,録音は悪いしミックスも劣悪だが興味深い.ヴァイオリンの Richard Aubert が抜けてサックスの Laurent Gianez が加わっている.

 もしかして,これ盤起こし? なんかスクラッチ・ノイズのようなのが聴こえる気がするけど (笑).

 1 曲め "Le photographe exorciste" はベースの C 連打のパターンに乗った C-C-D-D-F-F-Es-Es-G-G- という 10 小節の繰り返しがとっても快感.最後の方で 3/4 になった後は 9/8 のバンプを挟んで 13/4 拍子. 2 曲目 "Cazotte N° 1" はフュージョン・タッチの曲で,アップ・テンポの 4 拍子からシャッフルになる.ヴァイオリン,ギター,キーボードのソロのやり取りが痛快. 3 曲め "Le voleur d'extase" は静動のレンジがいちばん広いかな.基本的に 4 拍子だけど, 6 拍子のリフや, 4 + 2 + 3 + 4 + 4 や 4 + 2 + 3 + 4 + 5 というバンプがあって侮れない (笑).この 3 曲は途中までコピーしたんだけどな.ライヴで演るどころか,練習にも掛けず仕舞いだった.

  • Richard Aubert : vln
  • André Balzer : vcl
  • Christian Beya : gtr
  • Alain Gozzo : drms
  • Michel Taillet : kbds
  • Jean Luc Thillot : bs

 という 6 人編成.特筆すべきは Aubert のヴァイオリンで,ロック・ヴァイオリニストとしてはトップ・クラスなんじゃない?  Magma にも Didier Lockwood という名手がいたし,フランスのヴァイオリン弾きは優秀なんかな.ドラムスの Gozzo は,昔のプログレ・バンドのドラマーは脚が弱いという持論を支持してくれているが (笑),手は達者.みんな並以上の水準なんで安心して聴いていられる.

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