けっきょく,RAM 1 枚に収まるように全話レート下げて録り直すことを選択.
「わたしは野村美雨.中学二年生.ピアノを習っています」 © 野村美雨.
雨の一日.頭とケツで画面を締める,匂いが感じられそうな紫陽花のぼわんとした描写がとても佳い.その中から,イカの二本足のような癖っ毛が特徴の主人公野村美雨が登場.この癖っ毛,顔面の平面ラインよりも前に垂れているんかと思ったら, OP 観たら判るけど後ろへなんですね.岩倉玲音の左もみあげ×標の髪飾りみたいなもんですか〜.などとおちゃらけてないで. kids 内の piano
鞄に入れたはずのスコアが見当たらない,ホームで雨に気付いてどこかに傘を置き忘れてきたことに気付く,駅で家に電話を掛けようとしたらテレカ*1の残り度数が 0 な上に 10 円玉もない,そんな「嫌なことばかりの日」,でも駅で父親にばったり逢ってタクシーでご帰還,「嫌なことばかりじゃない」,そんな一日.事件の多い派手な作品ばかりを見てると麻痺してしまいそうな,細やかなレンジの差異を感じ取る部分を十二分に刺激してくる.たいていの人間にとって,内面的にはともかく,外面的には波瀾万丈の人生なんて無縁のもので,平々凡々な日々の積み重ねが日常.だからこそ,細かな心の動きや表情の変化,芝居の機微がとても重要になってくる.
父娘の連係プレイは佳いな〜.うまいな〜.
白川先生に付いて 6 年目だよね.少なくともピアノ歴は 6 年以上あるわけだ.ショパンのワルツ第 7 番嬰ハ短調 op 64-2,レッスン開始後一ヶ月で暗譜が 16 小節って,少な過ぎない? あのもたもたしたテンポからすると,あまり上手くないという設定なのかな.もっとも,上手い下手はあんまし関係ないけど.
この主人公,奥手で引っ込み思案で物静かということになってるけど,半分は嘘言だね.白川先生に師事して 6 年間も経つんだ,暗譜してる曲だってけっこうあるだろうに,「(スコアなしで) 弾いてみろ」と言われてアドリブ (または自作曲) だからね.まぁ,反抗心も多少はあったのかも知れないが,たいした度胸だ.しかも,これが後々の伏線になってる.オリジナルを弾き出した/作り出した,それをちょっと聴いただけで白川先生が認めた,ある意味これは非常にヤマハ的なんだけど,第一話ですでに自己主張を始めたというのは記憶に留めておくべき.
傘を忘れたのは,レコード屋かフォルテシモ音楽教室入り口の傘立てだろうね.レコード屋以降に紅い傘は出てこない.
グランドが 2 台置けるようなこんな防音室が欲しいな〜. GPH をぶりばり鳴らせるぜ〜.
上野洋子さんの ED は隠れた名曲だと思うがな〜.
*1: 2001, 2002 年っつったら,とっくに携帯電話は普及してる. #02 で瞳さんが「今みたいに携帯が」という発言もしている.にも関わらず美雨は携帯を持たされていない.ある意味,とても大事にされているわけだ.でも,学校帰りにレッスンに通うぐらいなら持たせるべきだとも思うが.
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