ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年5月2日日曜日

光と水のダフネ #15 大波動 (ダイハドー)

 巻き込まれ型のマイアさんソロの回.家出少年探しに単身 (再度) シベリアへ.前後編かそれ以上になるのか知らんけど,とりあえず種撒きのお話.あ〜,カムチャッカ空港フロントの奥に貼ってあるポスターのホテル,第 1 話でマイアに「採用するから改装工事が終わった 2 ヶ月後に来い」って言ってたホテルじゃねぇか? 名前はホテル・ドラクロワだったっけ.

 高橋健太くんと花岡支店長の長女ゆかりが通うのはカムチャッカ市立末広小学校.おれが 5 年の 1 学期まで途中で抜けがあったものの通ったのは千歳市立末広小学校,ってそんだけ.だから,ど〜した?

 タ,タルコフスキー通り? (笑) パラジャーノフとカネフスキは判らん*1.んでカムチャッカ〜シベリア通信は英語なのね.あ,そういやシベリアもカムチャッカも立て看板はみな英語か.謎の口止め料男なんかやけに流暢だし (笑).

 消波柱か.逆位相波出してノイズ・キャンセリングって,こんなデカいサイズのレベルで実用になるんかどうか知らんけど,よく考えてるな〜.ま,「大波動」っていうぐらいだから,これが次回のネタですかね.宿直中の静香さんがテレビで見ていたプラントの大貯水塔も使うのかな.

 OP は変更なしだが ED が変わった.絵も変わったがアレンジも変わったというのは珍しいかも.別の曲使うならまだしも.イントロからリズム隊が入ってくるまでのアコギ (ovation?) の音色が素敵.エレアコかも知れん.ヴォーカルのテイクはやや幼さが残る版.

  • シベリア・シティ支店の森支店長,なんのために出てきたんだ? (笑)
  • 台詞をシンコペして場面を転換するのは可笑しかった.
  • 接近中の颱風ポリアンナ.名前が可笑しいのは置いといて,「嵐の通夜」というか「嵐の夜の閉ざされた山荘」ですか.次回の舞台効果満点ですな.

 と,まぁ,ふだんならこんな感じで「わははは,バッカでぇ〜」で終わるはずだったのだが.なんか,もしかして,とてつもない種撒いてます?

 過大な口止め料をもらえるはずだった整備員レオンスキーは A パート最後で撃ち殺されてしまう. B パートの頭の方で,シベリアの広告代理店からネレイスに新聞のコピーがファクスで入ってくる.健太くんの人探し広告を確認するレナさんだが,カメラが次に写し出すのは先の整備員が射殺されたと言う記事.被害者は Reonski 46 歳.し,しかし,これは……

Ground Crew was GunDown!!From their gloomy under world Reonski, Zinoviev and Kamenev issue the despicable callPut out of the way, kill the underground machinary begins to work, knives are sharpened, revolvers are loaded, bombs are charged, false documents are written and fabricated, secret connections are established with the German political police, people are sent to their posts, they engage in revolver practice, and finally they shoot and kill.

 ジノヴィエフ (Zinoviev) にカーメネフ (Kamenev) だと? なんでこんなとこにいきなりスターリン暗黒時代のソヴィエト指導層の名前が……? これ, 1936 年 8 月の第一次モスクワ裁判における検事総長ヴィシンスキー (Vyshinsky)*2 の「検察当局のスピーチ」の引用だ.ただし,原文では Reonski ではなくてトロツキー (Trotsky) だけど.糾弾されている三人はレーニンとともにボリシェヴィキ党を造り上げた古参ボリシェヴィキだったが,レーニンの死後スターリンと対立,ジノヴィエフとカーメネフはこの前年のキーロフ暗殺事件で「陰でトロツキーが糸を引いているテロ」の首謀者と目され逮捕されている. 1936 年 8 月に被告全員に死刑判決が出て処刑.これが「大粛正」の始まりである.ショスタコーヴィチが 第四交響曲を引っ込めた のもこの頃だ.翌年にはトゥハチェフスキー秘密裁判が開かれ,元帥は銃殺されている.

 シベリア・シティは実はジュガシビリが全権を掌握していて,今まさに血の暗黒時代に突入しようとしているところ,近々抹殺されるのはあと二人,なんて訳はないか.どう見ても Reonski にはそこまでの権力があったとは思えんしな.しかし,この辺がどう絡んでくるのか,あるいは単なる引用で終わるのかは,ある意味見物かも.

*1: タルコフスキーが Andrei Arsenyevich Tarkovsky (1932-1986) ならば『ソラリス』や『サクリファイス』を撮った映画監督,三人ともロシアの映画監督だとすれば,ほかの二人は Sergei Paradjanov (1924-1990) と Vitali Kanevsky (1935-) だろう.

  1. パラジャーノフ, セルゲイ・パラジャーノフ - Wikipedia
  2. ヴィーターリー・カネフスキー , ヴィターリー・カネフスキー - Wikipedia

*2: Andrei Vyshinsky (1883-1954)

  • スターリンの右腕といわれる卑劣な死刑執行人ソロモン・ヴォルコフ 編 "ショスタコーヴィチの証言", 水野忠夫 訳, 中央公論社, 1980, p. 197 (Solomon Volkov ed. "Testimony: The Memories of Dimitri Shostakovich", 1980)
  • でっちあげの点で無類クリヴィツキー "スターリン時代", 第 2 版 根岸隆夫 訳, みすず書房, 1962, 1987, ISBN4-622-02008-4, p. 135 (Walter G. Krivitsky "In Stalin's Secret Service", 1939)

ここまで悪し様にいわれるなんていったいどんな人生だったのだろう.って偽善者ぶることもないか.そんな人生だったんだろうな.それなりの懊悩があったろうし家族を守るために必死だったのかも知れない.でもそんなことは表舞台に引っ張り出されるとふっ飛んじまう.

0 件のコメント:

コメントを投稿