ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年5月6日木曜日

心が折れる

 まぁ,単純至極な比喩ですがね.神経細胞は通常は電気的に負の値で安定しているが,何かの刺激によってナトリウムのイオン・チャンネルが開き, + イオンが細胞膜内に入ってくることで電位が上昇する (脱分極).一度上昇するとカリウムのイオン・チャンネルが開いて + イオンが排出されたり塩素のイオン・チャンネルが開いて - イオンが流入したりして一時的に電位は通常状態よりも下がる (過分極).その後微調整されて安定電位に戻る.これが 1 パルスに相当する.パルスは軸索 (解剖学的には神経繊維) を通じてシナプスに渡る.シナプスと細胞の受容体とは物理的に結合されておらず,次に位置する細胞は,シナプスからの化学反応としてパルスを受け取るがそれぞれの細胞は網状のネットワークを構成しているのでパルスは総和として均され,閾値を超えた場合にのみパルスとして次にデジタル的に伝達されることになる.

 何が言いたいかというと,平衡状態を保つためには一時的にバランスを崩す必要があるということ.「折れた心」を元に戻すには「一時的に「誠意なし」の行動」をとるのもメンテナンス的にはやむを得ない.しかしながら,「折れっぱなし」だとバランスを崩した状態が常態になってしまうために,それはすでに「壊れて」いる.

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