ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年5月6日木曜日

Art Zoyd "Nosferatu"

  • Art Zoyd "Nosferatu", Mantra 031CD, 1989

 広島時代に購入したもの.マスターが病気で店を閉めたので今はない Post か,それを引き継いだ店で買ったと思う.

 ムルナウが 1921 年に制作した無声映画『ノスフェラトゥ』に Art Zoyd が付けたサントラ.っていうか,モーベージュでの "Les Inattendus" フェスティヴァルでのイヴェントのライヴらしい.ステージの真ん中にスクリーンを置いて『ノスフェラトゥ』を映写し,その両脇にメンバー 4 人が陣取って演奏している写真がライナー・シートに載っている.ただし,写っている楽器はチェロ,ヴァイオリン,ベース,シンセ,ローズ系のエレピ等なので,そんじょそこらのありきたりのロック・バンドの形態ではない.リズム隊もいないし.ま,もともと Art Zoyd も尋常なロック・バンドとしてスタートした訳ではないが.

 初めて Art Zoyd を聴いたのは Univers Zero がデビューした辺りで,それぞれのたぶんファーストかなんかを聴いたんだが,これがダメでしたね〜.チェンバー・ロックって謳い文句で,木管楽器が入ってるのが特徴だったんだけど,有り体に言ってその木管奏者がダメダメっていうか,音楽以前にまともに音程キープできてないので受け付けなかったんですわ. Univers Zero は "Heatwave" は好きなんだけどね. Art Zoyd の方はずっと放ったらかしだったんだけど,このアルバムは佳い.たぶん, Popol Vuh に同名アルバムがあって,その連想というか面白半分で買っただけだろうけど,結果的に博打には勝ったようですな.ちなみに Popol Vuh の方はクラウス・キンスキー主演でヴェルナー・ヘルツォーク監督の映画のサントラとして発表されている.映画は大昔にレンタルで観たけど,吸血鬼映画にしては乾いた感じで不思議な映画だった.

 ムルナウの原映画は観たことないし,これは CD だし,で映像に関しては頭から追い出して聴くしかないんだけど,これがエエんですわ.写真には譜面が写ってないんで即興らしいんだけど,おおまかなところはスコアリングされてるはずだ.当然ロックではないし,現代音楽ともちょと違う.広島市現代美術館*1でやってるようなインスタレイションで使われそうな音といえば判りやすい?(笑) いや別に広島でなくてもエエけど.『Gilgamesh』のサウンドが好きな人なら受けるかもね.あと,意外に録音が佳いのも特徴かな.小さいスピーカでもサブ・ウーファと連動させてニア・フィールドで鳴らすとかなり迫力のあるサウンドが聴ける. tr. 14 ではいきなり日本語が出てきてびっくりする.揺れる揺れる柳は揺れる 雲はくるくる南の地平 空のエレキを寄せてくる って誰の詩だろう.って,ちと調べてみたら,宮澤賢治だった.『青い槍の葉』.詩の言葉使いというか文字用法は検索し難いよ.

*1: いちいち許諾が必要なので,リンクなし.URL は以下なので必要ならコピペするべし. http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/

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