ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年6月1日火曜日

ディック『マイノリティ・リポート』,『追憶売ります』

 というわけ で中休みも兼ねて読み返してみた.正直すっぱり忘れてました,っつ〜か,『シビュラの目』とごっちゃになってた (笑).

  • フィリップ・K・ディック "マイノリティ・リポート", ディック作品集 浅倉久志 他 訳, ハヤカワ文庫, 1999, ISBN4-15-011278-9, (Phlip K. Dick "The Minority Report", 1956, "We can remember it for you wholesale", 1966)

 『マイノリティ・リポート』,『トータル・リコール』ほど破天荒じゃないけど,例によって原作に沿っているのは基本設定のみ.ジョン・アンダートンを二分割幽霊綺譚にしたのは意味不明.下世話に取れば,トム・クルーズを主演に据えたからだ.ヘタレである.原作で殺される重要人物は一人だけだが,映画では二人死ぬ.そのせいで,ここで採用されているのは第二の時間線.プレコグ予知システムは崩壊する.というか監督が崩壊させたかったのだ.ブチ壊しである.根底を崩壊させても,自分が殺すと予測された人物と対面したトム・クルーズにあの台詞を言わせて客にシステムの暗黒面を見せつけたかったのか? 結論.ディック方面から入るのなら,これは下の下で駄作もエエとこ.「お前,いったい何を読んだのだ?」となるは必定.だけど,映画としてはとても面白いんだな,これが (苦笑).

 『トータル・リコール』はアクションだったが,原作 "We can remember it for you wholesale", (追憶売ります) はギャグというほどでもないけど,軽快で人を喰った作品.人によっては「おちょくっとんのか!」と怒り出すかも知れない.これも原作からすればあっち向いてるけど,映画としてはすこぶる面白い.

 ディックの映画は駄作ばっかりなのに,ディック原作を謳った映画はどれも面白いってのは謎 (笑).ま,『クローン』もそこそこだったし.あとは『スクリーマーズ』だな,観てないのは.『ブレラン』? あれは論外 (笑).ありゃもうディック原作ですらなくて,リドリー・スコット作品だし〜.

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