ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2004年11月20日土曜日

Rozen Maiden #07 夢 Träume

  • Rozenmaiden DVD 1 / Rozenmaiden OP CDS / Rozenmaiden ED CDS
  • Air -prelude- DVD

「まだ壊れちゃだめ.わたしもジャンクにしてあげる」 © 水銀燈.「真紅」に濁点と拗音の「ゃ」を加えると「がらくた」になるのね (笑).というのは置いといて.この「も」というのが判らん.真紅の昏睡は水銀燈の意志によるものではないのか?

のりは凄い低血圧らしい.朝起きてすぐの視覚認識がへろへろになっとるし,なによりそのぼへ〜っとした表情がすべてを物語っとるわぃな.ラリっとるんかと思ったわい.果敢にのりにアタックする山本くんだが,あとでなんか重要な役割を果たす…… ことはねぇだろうな.というわけで,前回昏睡状態に陥った真紅を目覚めさせるお話.って,まるっきり鉱物の花嫁の目覚めじゃんか.

翠星石と雛苺 (名探偵くんくん) の処方はギャグとして処理.そういや真紅は medium のエネルギーの中継地点でもあるので,ここが破綻すると雛苺にも影響が及ぶ.やはり本命はジュンになるわけだが,これがまさに眠り姫を目覚めさせるという「王子さまに与えられた試練」.こりゃ『月詠 -Moon Phase-』と同じだ.引き蘢りが屋外で奮闘するという話だが,これが,世界の外側に出て行って,柏葉巴=ミネルヴァの導きによって知見を得て帰るという実にオーソドックスな構造に基づいているので安定感がある.おまけに,起こす対象はお姫さまではなくて鉱物の花嫁だから,起こす対象と起こす者とが同一であるという自己愛にも事欠かない.

背中に開いたネジ穴で巻き々々って,実際に視覚を通して見てみるとずいぶんと露骨なアナロジーだよな.でも,これでは真紅は目覚めないんだよね.原因はそのネジ穴に入り込んでいた鴉の羽なんだが,これもかなり強烈なアナロジーだ (笑).

ここ数年の女子中学生って凄いね. AI マシン自作してお父さん作っちゃう Lisper はいるわ,ドイツ語するする読むわ,もう土下座しちゃいますよ (笑).「ナトゥールガイスト」のスペルは Naturgeist でエエですか,巴先生?

翠星石によると,ドールの夢とは,昏睡状態にあって誕生以来のすべての記憶を繰り返し見続ける「胎児の夢」だそうだ.あちらには終わりがあるが,こちらにはない.

今回初めてタイトルの説明があったが,曰く「伝説の人形師,ローゼンが作ったといわれる人形.「生きた人形」とも呼ばれる最高傑作.だが,見た者誰もおらず,実在すら疑問視されている」.人名だったのか! んなら,表記は "Rozen Maiden" で統一し直すか (笑).でもさ, Rozen と書かれたときにこれを「ローゼン」と読むか? 例えば三修社の辞典では Weizen は「ヴァイツェン」, Kanzel は「カンツェル」, Dezember は「ディーツェンバー」だ.合成要素とならずに単語の途中にあって,前が母音 (二重母音含) で後ろに母音の e を従えると「tzɛ」と発音するんではないのか.よって「ローツェン」ではないのか?

発音はまぁエエとして. z を左右反転させれば s と読めるわけだけども, u と v を区別するアルファベットの場合, z と s の差分は 7 になるが,この 7 という数字は 2n+1 の形で表せない最初の素数.ということは定規とコンパスで描けない最初の正多角形でもあるわけで,ピタゴラス学派では「7 は万物の支配者」であるとされたし,「ジュピターの頭から飛び出した聖処女にもなぞらえている」哲学者もいるそうだ.つまり母親を持たぬわけで,これは作られたドールに符合すると思えるんだがな〜 (笑).

さらに脱線. rozen という単語が薔薇の意味を持つ言語はオランダ語らしい.読みは判らんけど,オランダ語では z は濁るらしいから「ローゼン」なのかも知れない.こんなサイトを発見. WELKOM BIJ JAN SPEK ROZEN B.V..ついでにもう一発,デカルトの (実子認知してない) 娘フランシーヌの母親ヘレナ・ヤンスもオランダ人,フランシーヌは 1635 年に生まれ 1640 年に死去したが,この期間デカルトはオランダに住んでいた.フランシーヌ人形がいつ作られたかは知らんが, 1649 年オランダを離れてスウェーデンに渡る際に,折からの時化であわや船が沈没するかというときに船長が人形を海へ捨てたら凪いだ云々というエピソードが知られているから,その頃にはすでに作成されていたとされているようだ.ちなみに第五部で動物を自働機械だと看做した『方法序説』の出版は 1637 年,死体は壊れた機械 (生体) だとする『情念論』は 1649 年の出版.

次回は翠星石の双児の妹である蒼星石 (Lapislazuri Stern) が登場するらしい.右緑左赤の odd eye で翠星石とは左右対称.予告編では最後の止め絵だけのようだが,違いはその目の色と短髪. OP だと服装も違うんだよな.翠星石がバルバリーナなら蒼星石はケルビーノ.ここまではエエんだが,ラピスラズリ (ラーピスラーツリ) ってドイツ語では Lapislazuli と綴るはずだぞ. google での検索結果数では, Lapislazuli 約 197,000 件に対して Lapislazuri が約 1,390 件.しかも jp サイトばっか.ははぁ,実はそーゆーセンを狙ってますか.

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