ぐる式 (貳) より引っ越し作業中.未完.

2006年1月9日月曜日

蟲師 #11 やまねむる

  • 蟲師 DVD 1b (台詞なし 15 秒)
  • 蟲師 DVD 1a (台詞あり 15 秒) / 蟲師 OP CDS

「ここにおれが住めるとすれば一つだけ,山のヌシを殺して喰っておれが主になることだ.そうすれば,おれの意志で山に蟲を寄せ付けなくすることもできる.おれだってここに住みたいさ.でもそんなことが許されるはずもないだろう」 © ムジカ.

二話連続放送の第二話.のっけから山の腹にドデカい穴.向こうの景色が見えている.見ながら蕎麦啜っているギンコ.柿が実っている.秋.光脈筋の山.山のヌシは老蟲師のムジカ.ムジカを慕う里の子コダマ.

(字未詳だが読みは,くちなわ)
形状は蛇に似ているが,大きさは段違い.天狗よりも大きく,蜷局を巻くと山頂を覆い隠す.鳴き声は大きめの梵鐘に似ている.解析が面倒くさそう.蟲喰いの蟲,山のヌシ,沼のヌシなどを喰ってヌシに取って代わる蟲.ムジカ「そしてその場所に安定を齎す蟲.ヌシの座にはあのようなものが在るべきなのだ」.くちなわに喰われる,ヌシの交代ということは,前ヌシの記憶や痕跡を抹消すること.禅譲時に山中にいた者にだけ記憶は残る.日本語で「くちなわ」とは,朽縄(くちなわ)に似た形から蛇の異称.
(字未詳だが読みは,むぐら)
山の神経のような蟲.名の通り,形状は蔓草様.これらに意識を潜らせることを「むぐら乗り」という.交感神経乗っ取り,っつ〜か tee である.これを体内に飼って四六時中むぐら乗りをしている状態になると,睡眠中でも山の感知している全事柄が術者の中に流れ込んでくる.この状態に耐え,むぐらを操れるようになれば山の異常な生気を抑制する力をも手にできる.これをヌシの術という.日本語で葎(むぐら)とは生い茂って薮のようになる蔓草の総称.

ギンコの「けして自分の記憶にはない夢」に現れたのはムジカの過去.ギンコと同じ蟲を寄せる体質の過去のムジカは,同じように流しの蟲師.村人から乞われて定住するようになるが,その条件が冒頭の一文.殺して取って代わったヌシは実は妻とした朔.「山の生気に合わなかった」からではない.ムジカその人が手に掛けたのだ.「気付いておるだろうが,ここは光脈筋でな」.一瞬下から照らされる光に浮かび上がる巨大な老猪の姿をした美しいヌシ.「山の生気をある程度抑えるヌシはちゃんとおった.だが,里の者が誤って殺してしまったのだ」.ギンコのあり得るかも知れない平行宇宙.曰く「ないねぇ,残念ながら」.

梵鐘のようなくちなわの鳴き声,コダマは木霊か.ノゾミやヒカリより鈍いがノロイよりかは速い.朔,月が屰で月が一周して元の位置に戻ったこと.「月の一日,始めて蘇るなり」.北方の謂.ムジカはヨソモノ / 異星の客だからイタリア語? musica でないとしたらなんだろ.強引にムジカ・ムンダーナから世界年に繋げようとしても手に余る (笑).むしろ朔= D.C. としてコダマをエーコー,万物流転のムジカ・ムンダーナとした方が収まりがエエかも.これを本草綱目に適用したのがリンネ (けっきょくダジャレか orz).

ヌシの交替は阿闍梨ヶ池の主の交替劇.初代〜贋の院敷尊者疎開崩れの泥棒黙次〜滓見ラマ〜丹波丼鉢滓見白それぞれの前主殺害後のなりすましみたいだ.滓見白は丸鋸に変身してラマの全身を刻んだ後,主の肉切れと地を啜って法力を我が身に移してから残りを池中にバラ撒いて鯉鮒亀たちに供養する.これ即ち先代の記憶の抹消.

0 件のコメント:

コメントを投稿